しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

ススキ ( 薄 / 芒 )

2010-10-28 |  10月 の花たち

                                     ↑ 2010/10/24 撮影

2010/10/23 撮影

[ イネ科ススキ属の多年草 ]

日本各地の日当たりの良い山野に自生します。
確りした地下茎を持ち、短く枝分かれして
地上に多数の茎を出します。
叢生(そうせい)する茎(偽茎)は大きな株を作ります。
草丈は、1~2m。
葉は線形、中央に太く硬い葉脈があり、
縁には硬く細かい鋸歯(きょし)があって
不用意に触れると手を切ることがあります。
花期は、7~10月。
茎頂に長さ20~30cmの大きな花穂(かすい)を付け、
中軸から10~20本の枝を出し、
長い柄と短い柄の小穂が対になって付き、
黄褐色を呈します。
小穂の長さは5~7㎜、基部に白い毛があり、
雄しべの葯(やく)は紅紫色です。
花後は白い毛が伸びて穂全体が白くなります。
観賞用の園芸品種もあります。
名は、すくすく立つ木(草)の意から
付いたと言う説もあります。

薄の花穂、また、薄は、
花が尾に似ていることから「尾花」とも呼ばれます。
秋の七草の一つに数えられ、
昔から親しまれて歌や俳句に詠まれました。
中空の茎の中に神霊が宿る、とも言われます。
十五夜の飾りに薄の穂は欠かせません。
薄(芒)は「茅(かや)」とも呼ばれ、
茎葉は屋根を葺くのに用います。
他に、炭俵を編んだり
寸莎(すさ)として土壁にまぜるなど利用されました。
また開花直前の穂で木菟(みみずく)を作ったりします。

庭隅に植えてあるので日照不足なのでしょうか、
十五夜の飾りにはいつも花穂が間に合いません。


2010/10/06 撮影

2010/11/20 撮影…ほうけた穂

2021/09/19 撮影



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