しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

シロバナマンジュシャゲ ( 白花曼珠沙華 )

2010-10-06 |  9月 の花たち

                           ↑ 2010/09/26 撮影

2012/10/01 撮影

2012/10/03 撮影

[ ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草 ]

九州に自生が見られ、
時には人家で観賞用として栽培されています。
ヒガンバナとショウキランの自然雑種と推定されます。
草丈は、30~50cm。
ラッキョウ型の鱗茎が地下にありって径4㎝内外の卵球形で、
外皮は黒褐色です。
葉は、地際から出て、線形で幅は10~15㎜、鈍頭、
質はやや厚く柔らかく、黄緑色です。
花後の晩秋に葉が伸びはじめ、冬を越して翌年の春に枯れます。
花期は、9~10月。
鱗茎から花茎を高く伸ばし、
茎頂に小花柄を持ち、白色の花を5~10個散形状に付けます。
花被片は6枚で狭披針形、外側に弱く反り返り、
縁には弱いフリルがあります。
雌しべは6本で、花の外に長く突き出ます。
花色は株によって変化があり、白地に黄色や淡紅色を帯びたものなど、
純白のものはありません。
結実せず、球根でふえます。
別名 : シロバナヒガンバナ(白花彼岸花)

白花曼珠沙華が咲き始めると
赤い曼珠沙華が蕾を付けて、
白花曼珠沙華が満開になると
赤い曼珠沙華が咲き出します。


2010/09/22 撮影…つぼみ
 〃…つぼみ

2010/09/24 撮影

2010/09/26 撮影

2010/09/29 撮影


< 2011 年 >
2011/03/ 撮影…冬の間も青々としている葉


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ヒガンバナ ( 彼岸花 )

2010-10-06 |  10月 の花たち

                             2010/10/05 撮影

2010/10/07 撮影…アゲハチョウ

[ ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草 : 毒 ]


古く中国から渡来した帰化植物と考えられています。
日本では、
本州~九州にかけて、
畦や堤・路傍など人里の明るい場所に多く群生しています。
草丈は30~50cm。
葉は根生し、長さ30~60㎝、幅6~8㎜の線形で鈍頭、
質はやや厚くやわらかく光沢があって濃緑色です。
中脈沿いに白緑色の筋が入ります。
花後の晩秋に葉が伸びはじめ、冬を越して翌年の春に枯れます。
花期は、9~10月。
地下の鱗茎という球根から花茎を伸ばし、
茎頂に花柄を持つ赤色の花を数個散形状に付けます。
花被片は6枚で長さ4㎝の狭披針形で、外側に強く反り返り、
縁には強いフリルがあります。
雌しべは6本で花被と同色、花の外に長く突き出ます。
結実せず、球根でふえます。
全草にリコリンなどのアルカロイドを含み有毒です。
昔は、澱粉を多く含む鱗茎を水でさらして有毒成分を除き、
救荒植物として食用にしました。
名は、ヒガンバナは秋の彼岸の頃に咲くことから、
マンジュシャゲは天上の紅い花をあらわす梵語から、付いたそうです。
地方の俗名が多くシビトバナ(死人花)や天蓋花(テンガイバナ)・ステゴバナ(捨子花)・
ユウレイバナ(幽霊花)など50余の呼称があります。
別名 : マンジュシャゲ(曼珠沙華)

例年より遅く、
高く花茎を伸ばし、
筆のような蕾を付けて、
やっと開き始めました。


2010/10/02 撮影…つぼみ

2010/10/05 撮影


<  2011 年  >
2011/03/05 撮影…冬の間も青々としている葉


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木犀 ( もくせい ) <秋> 仲秋

2010-10-05 |  秋の草木 の 俳句

◉ 金木犀 (きんもくせい)・銀木犀 (ぎんもくせい)

木犀の昼はさめたる香炉かな ・・・・・ 嵐 雪
木犀の香に染む雨の鴉かな ・・・・・ 泉 鏡花
木犀の香にあけたての障子かな ・・・・ 高浜虚子

金木犀の香りで
花が咲き出したことを知ります。
江戸時代に渡来したと言われ、
庭や公園などに植えられています。
葉腋に良い香りの小花を蜜に付けます。
雌雄異株で
日本にあるものは雄木ばかりなので
結実しません。
橙黄色の花の咲く金木犀、
白色の花の咲く銀木犀、
薄黄色の花の咲く薄黄木犀
などがあります。
薄黄木犀は2期咲きの性質があり、
四季咲き木犀とも言われ、
雌木・雄木ともあるので
実がつきます。
幹の皮が犀の皮と似ているところから
名が付いたそうです。
金木犀の花で作った金木犀酒やお茶は香りも良く、
疲労回復・健胃・安眠 などによいと言われています。

  [ モクセイ科の常緑小高木、中国原産 ]

すつぽりと木犀の香のただ中に ・・・・・ みなみ

昨日(10/04)の朝は、
まだ花の色が白っぽいのに香りが漂っていました。
夕方には、少し薄めですが金色に色付いてきました。
今朝は美しい金色で、
良い香りが部屋の中まで漂ってきます。
庭の苔の上に零れ落ち、
散り敷いた金色の花は
とても美しいと思います。

キンモクセイ (金木犀)


2010/10/05 撮影…キンモクセイ
2010/10/10 撮影…ウスギモクセイ



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シラハギ ( 白萩 )

2010-10-04 |  9月 の花たち

                                 ↑ 2006/10/02 撮影
 〃

[ マメ科ハギ属の落葉低木 ]

古くから人家にうえられています。
高さは、約150cm。
茎は根元から束生し、少し垂れて大きな株になります。
冬になると普通茎はほとんど根元まで枯れます。
葉は、長い柄をもち、三出複葉で互生します。
小葉は楕円形で、先はやや鋭形、基部は鈍形、側小葉はほとんど無柄です。
表面は深緑色です。
花期は、7~9月。
花は、葉腋から総状花序を出し、白色の蝶形花を多数付けます。
果実は、豆果です。
本種はビッチュウヤマハギをもとに他の複数の種との交雑によって
できたものと考えられています。
花が紅紫色で旗弁が円形のものはニシキハギといいます。
花に白色と紅紫色のまじったものや
1株に白色の花と紅紫色の花を付けるものをソメワケハギといいます。
別名 : シロバナハギ(白花萩)

今年の白花萩は
植え替えたり日当たりが悪くなったりで
ぱっとしませんでした。

2006/10/02 撮影

 


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ミヤギノハギ ( 宮城野萩)

2010-10-04 |  10月 の花たち

                               ↑ 2010/10/04 撮影

2010/10/17 撮影

[ マメ科ハギ属の落葉低木 ]

本州~九州にかけて、
温帯の林縁や草地にやや稀に自生し、野生化しています。
庭園や公園、人家に植えられ、栽培されています。
高さは、1~2m。
茎は束生し、上部は反り返って曲がり、
花の咲く頃には枝先がしばしば地に着くようになります。
全体に絹状の伏毛があります。
葉は、柄を持ち、三出複葉で互生します。
小葉は楕円形で両端とも次第に細くなって鋭形です。
表面は深緑色で無毛、裏面は淡緑色で毛が多いです。
花期は、8~10月。
花は、葉腋から総状花序を出し、蝶形花を多数付けます。
旗弁は楕円形で強く外側に反り返って紅紫色、
翼弁は濃色、竜骨弁は翼弁より長く紅紫色で鎌状に曲がります。
雄しべは10本です。
萼は深く5裂し、裂片は披針形で先端は尖ります。
果実は豆果、広楕円形で細毛があり、中に1個の種子を生じ、
熟しても裂けません。しかし種子の実るものは少ないです。
仙台市内の宮城野にはツクシハギがあり、本種の野生はありません。
ケハギに最も似ていますが、起源に関しては未だ定説はありません。
名は、萩の産地として名高い宮城野市にあやかって付いたそうです。

大株の花が垂れ下がって、
風に揺れるさまは

見事で風情があります。


2011/08/03 撮影

2011/08/28 撮影
 〃

2011/09/16 撮影…昨日が咲き始め
 〃
 〃

2011/09/25 撮影

2011/10/10 撮影

2011/10/11 撮影

2011/10/17 撮影

2011/11/01 撮影


<  2010 年  >
2010/10/08 撮影

2010/10/17 撮影

2010/11/03 撮影…実




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