minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

ほんわか・・・

2010年06月17日 | ライブとミュージシャンたち
26周年を迎える古楽器集団「タブラトゥーラ」のコンサートに行って来た。未だに昔の恋人、モトイ、親戚のおじさんたちに会うような気分だw。私がいたのはもう15年以上前だけど・・・。K子さん、お誘いありがとうございました。

タブラトゥーラは生音で演奏するのがお約束(中世の時代にPAなんかもちろんない)、という事でいつも響きの良い小ホールで演奏するけど、今回の代々木上原ムジカーザという場所もご機嫌な場所だった。

1セットが終わって休憩中に「さっちゃん!」と声かけてくださったのが、山崎ハコさん。つのだ隆さんと仲良しみたいで初めてタブラトゥーラを観に来たそうな。こんな場所で出会うとは・・・。ハコさんは初めて体験する古楽器の音色にくりくりした目をさらにくりくりさせて感動していた。「今日のコンサートの為にお洋服もバックもあつらえちゃった。」紺色のコットンの素材に胸元に小さなお花の刺繍が入ったちょっとチロリアン風のブラウスに、ベトナム風のカゴ網バックが可愛らしかった。そういえば、私も白の綿ブラウスだ。シンプルな素材が似合うバンドなんだわw。

団長の隆さんは名門つのだ一家。つのけんのおじさんでもあり、つのだ★ひろ、つのだ次郎・・・蒼々たる顔ぶれの中でドイツのコンセルバトワールを首席で卒業された、学者肌のリュート奏者。私がいた頃からドイツ語がペラペラでオオオ~とうなる場面も多かったが、その後、中東、ヨーロッパ、韓国などに演奏旅行に行っているので、きっとスペイン語や韓国語もしゃべれるんじゃないかしら。昔から耳がよくて、地方地方の方言もすぐにマスターして各地で笑いをとっていたから。

普段は本物のリュートと歌の世界などでシリアスな演奏もしているそうだが(本人談)、私の知っている隆さんはいつも周りの人を楽しませてくれる愉快な人。面白い話はメモ帳に書き留めてステージで披露する、笑いに対してもどん欲な団長・・・コメディアンでもないのに。音楽には「緊張と緩和が大事」という事を教えていただいた。

私がいた頃は、休憩時間のあとにショータイムというのがあって、そこでいろんな隠し芸を披露するコーナーがあった。フィドルの田崎さんは皿回しをしたり、隆さんは頭にキラキラのカツラをかぶってメリージェーンを歌ったり・・・今思えば、私のリコーダーの技量不足をサックス吹いてごまかそう、っていう事もあって作られていたコーナーだったと思うけど(苦笑)。

当時のアーティスト写真より(みんな若いな)。



昔、コンサートに来てちょこちょこと踊っていた可愛い一人息子のポンちゃんも、今や大学を卒業しジャズベーシストになった。「さっちゃん、こんど息子のライブにも遊びに来てよね。」なんて親ばかぶりを発揮。どこもみんな一緒だな~。

それにしても15年たっても、みんな殆ど見た目が変わっていないというのがすごい!団長はさすがにステージ上でとんぼ返りはしなくなったけど、いつまでも元気で演奏し続けてほしい。ほんわかと心が温まるタブラトゥーラよ、永遠に。