minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

歌い継ぐもの〜原田喧太

2015年11月22日 | ライブとミュージシャンたち
池袋Barrel Houseへお越し下さった皆様、本当に有り難うございました。

原田喧太を迎えての初めてのライブ。超多忙でほとんど東京にいない彼と事前にリハーサルする事が不可能。わ〜、殆ど初めての共演なのに。どうしよう・・・と多少の不安があったのにリハーサルで一緒に音を出して行くうちにすっかり愉しくなっていったのであります。

原田芳雄という大物俳優の息子に生まれ、良い意味でも悪い意味でもプレッシャーとの闘いだった喧太くん。他人には想像ができないほど大変な道のりだったに違いない。

私が226で芳雄さんと喧太くんを交えて演奏したときに、打ち上げの場で芳雄さんは「さっちゃん、どうか喧太の事、頼みますよ。」と頭を下げてお願いされた事もあった。こんな私にまで丁寧に頭を下げる芳雄さん。芳雄さんの息子に対する深い愛情をあの時ひしひしと感じたのでした。

今回は10月に大鹿村で共演した事もあって(其の時は内海利勝gさんもご一緒でしたが)、芳雄さんにまつわるお馴染みの曲が殆ど。そこに、インストで、どうしても喧太とやってみたかった「子供達をよろしく」を加えて・・・・。



私が言うのもおこがましいですが、芳雄さんの亡くなった後、喧太くんの音は、歌は、どんどん変わっていったように感じる。一人の人間として、「芳雄さんの息子」というより「原田喧太」という格好いい男として変化している。そう、「男子3日あわずんば・・・」。

芳雄さんが歌い、松田優作が歌い、さらに桑名正博が歌い・・・喧太が歌い繋がなくてはいけない歌がそこにはあったのだと思う。そういう使命をひしひしと感じながら日本中を旅するミュージシャンになっている。

今回の「子供達をよろしく」も、次回は喧太の歌で聴きたい。芳雄さんが歌いたかった歌をぜひ受け継いで欲しいね。と客席で聴いて下さったお母様や女優の妹、麻由ちゃんなどと話が弾みました。芳雄さんが生前、どれだけ私のサックスを影で褒めてくださっていたか、という嬉しいお話も聞かせていただき・・・涙がでそうに。




アットホームな雰囲気のバレルハウスでほっこりとした素敵なライブとなりました。お越し下さった皆様にも、そして天国で見守って下さっている芳雄さんにも感謝しております。またこういう機会を来年も作りたいな。

そして、来月のバレルハウスは12日(土)TReS+鬼怒無月gです。久しぶりなので、あの曲も、この曲も。とまたまた凄くなりそうな予感・・・・。