
8/23 ギンレイホールにて鑑賞
アメリカに公民権法が制定された1964年、サウスカロライナ州シルヴァン郊外の桃農園を
営んでいる父T・レイともうすぐ14才になるリリィのお話。
彼女が4歳の時のこと。家出の荷物をまとめる母親とそれを止めようとする父親が争う光景を
クローゼットから見ていたリリィは、母親が落とした拳銃を拾って渡そうとして誤って引き金を
引いてしまったのでした。以来、母親を殺した罪の意識に苛めながら10年の時が経とうとして
いる、その時に人生を一変させる出来事が起こります。
家で働く黒人家政婦のロザリンが選挙権の登録に出掛けていった町で白人に嫌がらせに遭い、
袋叩きにあった上に警察に連行されたのでした。
ロザリンが収容されている病院から脱出したリリィら2人が向かったティブロンでも
リリィが養蜂場の手伝いをする黒人青年ザックと一緒に映画館の有色人種席で映画を
観ていたら、踏み込んできた白人の成人男性らに殴られ引きずり出され、行方不明になったり。
1964年というと45年前。その頃は白人の少女と黒人の少年が一緒にいることは違法だったん
ですよね。頭では分かっていても映像で目で入ってくるのとでは、心に伝わってくるものが
大きく異なり、メイがあまりに辛い現実に自ら命を絶つ気持ちも分からないでもないなあと
思ってしまいました。
誰しも生まれる前に自分の国籍や肌の色や親を選んで生まれてくる人なんていないというのに。