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図書館に予約を入れたものの
すごい人気で、今頃やっと順番が
回ってきました。
本を薦めてくれた友人とは毎朝、
阪急宝塚線から今津線に乗り換えて
通学していました。今津線は全部で
8駅、片道たった15分のローカル線です。
電車に乗り合わせた乗客を各駅ごとに
主人公を変えて一つの話に、そして
登場人物がそれぞれの話に微妙に関わって、
次々と短編が電車と共に進んでいく構造です。通勤、通学で毎日同じ時間の同じ車両に
乗っていれば 見かける人はだいたい決まってきますし、この本のような展開もありそうな
なさそうな。構成が新鮮でした。
それぞれのお話も全体的にのんびりとしていて、今津線のほのぼのとした雰囲気に
合っていて、当時眺めていた車窓からの風景を懐かしく思い出しながら読みました。
それにしてもそんな下品な人は乗っていなかったと思うんだけれど、最近は違うのでしょうか。
あと『北口』と言ってたけれど『西北』という呼び方は初めて知りました。
大人しそうに見える同期に婚約者を寝取られた翔子さんの討ち入り。
「結婚式には必ず呼んで」なんて更に自分を傷つけるようなこと よく実行出来るよなあ~。
そんな男前な翔子さんに「討ち入りは成功したの?」と声を掛ける老婦人の時江さんも
なかなかかっこいい。「昔からいるものよ、そういうちゃっかり女って。災難だったわね」
と慰め、DV男に振り回される女子大生ミサには「下らない男ね。やめておけば?苦労する
わよ」とアドバイス。阪急電車ではないのですが、帰省すると「飴ちゃんいる?」みたい感じ
で割と気軽に見ず知らずの隣り合わせた人とお喋りすることがあります。
あと、えっちゃんと漢字に弱いアホな彼のお話も印象的でした。
今津線には私立の学校が多く、お話の中に通っていた学校を思わせる女の子たちが登場します。
実際にありそうな話ではあるのですが、前後の話との書きぶりからすると何となく棘があり、
著者はあの学校に何か怨みでもあるのかなあと勘ぐってしまいました。
何はともあれ今津線を舞台に繰り広げられるお話が読めて嬉しかったです。
阪急電車というと やっぱり京都・宝塚・神戸線のだ3つの線だと思うから。
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