人はどうして旅にでるのか?
突然、楽しくなったり、悲しくなったり、
毎日が忙しい。
感情と言う厄介なイキモノを体の中にため込む僕たちには、
どうにかこうにか気分をすっきりさせる必要があるのだろう。
でないと、呼吸するのも難しくなったりする。
そして、僕は旅に出たんだ。
クルマの調子は悪くはなかった。
西へ向かった。
気分は一向によくはならなかったけれど
東名高速を西へと走り続けようと決めた。
何もかもをすっきりさせるいい時期なんだと思ったからなんだ。
変なしこりがどんどん胸の中で大きく育っていく。
そうならないうちに決着をつけておかなければならないんだ。
もう、そのままにしておくととんでもないことになりそうなんだ。
とんでもないことって・・・・どんなこと?
そう、例えば・・・・心が壊れてしまうんだ。
冬の日本海の荒波よりも破壊的に・・・・。
そんなコトを思いながら、海老名ジャンクションで圏央道へとハンドルを切った。
五箇山へ方向転換だ。
悩みを抱えるものは、
やはり、日本海を目指さなくてはならないんだ。
荒んだ冬とはいかないまでも、陰湿な、夏でも陰湿な日本海へ向かわなければ
ならないのだ。
旅は自らの発見のためではなく、
いままて゜の行いを悔い改めるわけでもない。
ただ、帰るべき処に帰るために旅するのだろう。