歳を重ねると楽しいとか賢くなるとか・・・・みんな戯言なんだよ。

感じるままに、赴くままに、流れて雲のごとし

ヌーベルバーグ。フランス映画がすきだった・・・

2015-07-31 | 映画

ひょんなことからヌーベルバーグ作品を観ることになった。

フランス映画の革命・・・・なのかな?

どこの国の映画界も同じで、

ヒエラルキーで若手が注目されデビューできるチャンスは少ない。

驚くべき少額の製作費がゆえのロケと同時録音。

知恵と工夫と体力で監督の芸術を表現できるか・・・

多額の製作費をかけたからいいものが出来上がる的な思い込み。

むしろ、制約の多い不自由さの中にこそ素敵なものが生まれる。

そんなことが、ヌーベルバーグの意味だったような気がしてきた。

フランソワ・トリュフォー。

「日曜日が待ちどおしい」

「稚拙な・・・・」と言えばいいすぎかも・・・・

しかし、そうとしか言いようのない映画なのだ。

モノをはっきり言う女と、傲慢だけれど気弱な「中年男」の恋物語。

殺人がらみのサスペンスのはずなんだが、どこかコミカルで、リアリティはゼロ。

次の展開が見え見えでシナリオは「雑」。

ちょっと、ビックリさせられたのは、この男女が物語が進行していく中で

お互い惹かれ合っている空気が漂わなく・・・突然キスをするところだ。

あまりにも唐突で、ドキリとさせられる。

トリュフォーの最後の方の作品にも関わらず、

低予算映画の帰結的幻想が滲んでいる。

 

金はあった方がいいに決まっているし、少しは余裕も生まれる。

しかし、それが目的ではない。映画を作ることの・・・・

結果としてお金が入ってくるパターンが良い。

または、自分自身を満足させるために金が必要になった時、

シャカリキに知恵を絞ったりする。

 

映画の世界で生きていこうなんて思う人間は、狂人。

で、最も楽しい仕事をしているのは・・・・・

助監督。

だと、思えた映画だった。