正直に言えば、
「ジャクソン・ブラウン」のことは詳しくなかった。
ホント、名前ぐらいは知っていたけれど、何度も繰り返し聴いた記憶はない。
俗にいう、ウェストコーストサウンズ。
ヒッピーとフリーセックスとLSD。
平和と自由。
LOVE&PEACE。
みんな揃って解放されたがっていた。
そのころの僕は高校生で、
みんな、何から解放されたいんだろう?
正直に言えばそんな気持ちだった。
だって、なんだかんだ、そのころ自由だった。
好きな女の子もいたし、勉強しなくても怒られないし、
好きなところへは、誰に断ることもなく出かけて行けた。
とても、自由だった。
だから、不自由になりたかった。
黒人に生まれて、差別抑圧されて、親は頑固者で
暴力をふるうアルチュー・・・・・
まるで正反対な状況だったんだ。
あれから45年の月日が流れ、歳を重ねた。
たまたま、アマチュアバンドの知り合いが増え始め、
お義理でつきあったライブに彼らは出演していた。
トリビュートバンド。多分、とても好きなバンドがあって、あこがれと称賛の意味を込めて
彼らの曲をマネすることを言うのだろう・・・・
コピーバンドとはちょっと違うようだ。
「Late For The Skay」
ジャクソン・ブラウンの大ヒット曲。
この曲く゛らいは知っていた。
その曲名をそのままにバンド名にしている。
歳のころなら55歳を少し超えたあたりのリーダー「S」。
ジャクソン・ブラウンのみならず、ドゥビー・ブラザース、イーグルス、オールマンブラザース・・・・
好きでたまらないが凝縮されている。
ネットで声をかけたメンバーはそれぞれが若く、音楽の趣向としては世代が違いそうではあるけれど
初めての練習には個々人のパートはほぼ完ぺきだったようだ。
そんな彼らをまとめ上げ、ステージを用意して数か月が経過。
しかし、急造のバンドは長くは続かないのだろうか・・・・
ラストライブのお誘いが舞い込んだ。
神田の駅近くのライブハウスへ足を運んだ。
30人も入れば満杯のライブハウス。
「S」さんは心なしか疲れがにじんでたけれど、30曲は演奏したんじゃないかな。
寂しさがにじんでいた。その歌声にね。
生まれた処、故郷に帰るんだ。
それはアメリカ西海岸であって欲しかった。
でも、違った。
友よまた会おう。