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07 B型肝炎ウイルスの治療目標 ペグインターフェロン ペガシスが使えることに

2011年11月14日 | B型肝炎ウイルスの治療

B型肝炎治療へペグインターフェロンが適応に 先日の八橋先生の話をスライドに作ってみました。参考になれば幸いです。

B型肝炎治療に2011年9月26日からペグインターフェロンのペガシスが使えることになりました。ペガシス自体は、C型肝炎の治療に用いられてきましたが、週一回投与で済むインターフェロンとしてはじめて適応が得られ、免疫を高めることでのB型肝炎の治癒速度を上げられる可能性が期待されています。
現在の治療(核酸アナログ製剤)では、ウイルスが増えないようにすることで、肝炎改善や肝がんの抑制につながるという効果は期待されていますが、治るスピードをさらに上げる効果をインターフェロンは高めることが期待されています。
C型肝炎での治療のように、週一回だけではなく、月一回などの間隔を空けた投与でもしないよりはした方がいい効果が得られる可能性があり、今後のデータの蓄積が期待されるところです。
月一回の通院と合わせて,注射が出来ると言うことだけでもメリットがあるなあと思っています。
B型肝炎は、s抗原の値が1000を切ると11年、100を切ると5年くらいでs抗原が陰性化し、その後5,6年でs抗体が出てくるのではと推測されるようになってきました。つまり、治ると言うことが起こってきているのです。いままで、治らないと言われてきたこの病気も、治療により治る人がでてきている、すごいことになってきています。治らないというのは、もちろん自然と治る人もいるのですが確率が低いという意味です。
この数年、本当にうれしいニュースがたくさん出てくるので、これからも期待して行きましょう。