第48回日本肝臓学会に行ってきました。興味ある内容が多くたくさんメモになりましたが、
相変わらずの発表聞きながらのメモ書きです。間違いあり得ますので、雰囲気がつかめればOKと読んでいただければ幸いです。また、間違いに気づいた方は教えていただけると幸いです。
虎の門からのデータ
s抗原値年率0.5以上低下する例が消失例に必ずあった、その5年以内に消失している
開始時のALT免疫応答やゲノタイプが関係してるだろうと
エンテカとLamivudineではs抗原の下がりがエンテカの方が早い、耐性ウイルスの出現の差だろうと
e抗原が陽性例ではALTが高い方が消失率高い
開始時の免疫応答、治療反応性、ゲノタイプが関係してるだろうと
家族歴はゲノタイプが関連してる
信州大から
前向きにみている例からモデルを作って解析した。
自然経過では年率2.1%でs抗原が消失していった。
85才で消失する例を消失群とした。
s抗原非消失予測確率モデルを作った
核酸アナログ4年以上経過例で分析 99例
投与前に非消失例と予測された例では、7%が消失
エンテカとラミブジンでは予測の誤差範囲内であった ヘプセラ併用はハズレてる例が多かった
アデフォが促進する可能性が示唆され、他は限定的な効果ではないかと思われると
ALTは変動する例はどこで決めたかという質問、いまいちわからないぞおー
大垣市民病院から
肝がん発生リスク核酸アナログ
γGTPが出てきた23未満が低リスク群 アルコールとか脂肪肝などは考慮されてないと関係あるのかな。。。
コアが3.6未満中リスク
年齢43才以上高リスク
高リスクではアナログ使わないと10年で63%の発がん
低リスクでは使って使わなくてもあまり差がなかった
あれ、投与前のデータからだよなあ。
久留米から
核酸アナログを導入しても発がんあり、早期に治療が必要だと
耐性ウイルスが出てくるかどうかは差がなかったと
武蔵野日赤から
547例核酸アナログ使ってその中からの分析
自然経過で消失した症例の消失例
s抗原が消えやすい人はどんな人か
最終観察時点 消えた人は減少率が早くなっている
消失した率は、自然経過と同じくらい3.8例
インターフェロンでは24週間治療ですが、年率の下がりはアナログよりいい
109例したうち8.2%にs抗原消失が得られてる。
核酸アナログではe抗原が陰性であることが
IFN例は、セロコンとゲノタイプcであることがs抗原の陰性化
s抗原100未満と1000以上では発がんリスクが高くなっている報告があり台湾だったかな
肝がんの高リスク群になると治療が抑制に働いている
札幌厚生から アデフォの腎障害
テノフォビルも腎障害が起きることがわかってる
近位尿細管での障害がおきる
低リン血症(ファンコニー症候群が報告されてきてもいる)
eGFRが50を切った場合
5年で20%に腎障害が出てきている。
開始時の年齢が高くGFRが低値の人が多い
アデフォの減量後は減量しても抗ウイルス効果は十分と言えそうと
低リン血症は14%に認めた リンの低値はGFRとはリンクしていないよう
5mg製剤を作るべきだろうと言われてきている。
大阪医療センターから
テノホへの切り替え効果 150mgが投与量
腎障害はアデフォの7分の一?と言われていると
アデフォを使って2年たっても4LogIU/ml未満にならない症例に使用
HIV感染がないことを確認する必要がある
16例に使った
耐性後のアデフォは3ヶ月迄減るがその後減らず。。。
6ヶ月後に8割が2.1未満を達成できてる
クレアチニンは、減少が必要な腎障害はなかった
ALTの正常化も少し悪目、それでも8割は31以下
将来的にはアデフォからテノフォへの切り替えになるだろう
単独になるか併用になるかは今後の検討
肝癌治療戦略2
武蔵野から
メジャーだからALTが正常化しやすいと言うことかどうかはまだいえないか
切除不能の場合の選択
予備能が悪いとTACEとRFAはそれも難しいだろうと併用できずRFAと言うことになるかと
単純結節型と周囲増殖型でRFAをした場合は、局所再発率は高い半分くらいとなっている
1996年くらいからの症例で、造影エコーが入ったことで変わったと言うことはないか、分析してないのでわからない
血行動態をみての成績を発表してほしい
PIVKA高い方がオペに回した方が多かった、偶然そうだったと
大阪市立総合医師室医療センター
3cm3個以内で5mmのマージンを取れる場合はないか、他は外科を優先
10年以上経過観察できた557例
肝切除32%あった
10年以上無再発は25例
多変量で、肝切除、単発、脈管侵襲がないこと
10年再発生存した46例
単変量では飲酒ないことが入ってた
多変量では2cm以下だけがでた
無再発生存と他の比較では女性が多く
無再発生存と再発生存の比較
女性が多かった、単発、肝切除、NBNCであること
C型肝炎例ではSVRなどになってる人が多かったこの時代なので効きやすい人が多かったとなる
長崎医療センターから
少量長期投与 80例あった スミフェロンかな HCC治療歴は15例にあった
7割が2年未満
治療中と治療後の発がんは16例にあった 血小板数の差があった
5年で7割が発がん無し
発がんではALTが高値例が多かった
投与終了により発ガン率が上がる傾向があった
再投与された方はペグIFNだけど2例くらいだった
投与量は多い方がいいのか 今後の検討課題 ペグはどうだったかあれば教えてほしい今検討中
九州医療センターから
C型肝癌治療後3ヶ月以上再発しなかった症例にpeguriba34名に導入
コレステロールの薬(ピタバスタチン)とエパデール追加したら効果がよかった有意差は言えないけどということだった
SVRの方が無再発生存率が高い傾向
久留米の田中先生から
HCCの治療後のIFN導入は再発を抑えきれないが、肝機能の維持などに意味があるだろうと
大垣市民病院から
治療歴の有無IFNからみると予後がいい
札幌厚生
SVR後18年の患者さんが一番長いかな
SVR後の発がんは9割が男性、SVR自体は半半なのに
高齢が多い
F3、F4が多い
中断したり画像チェックされてなかったりもあった
肝硬変とかの方では、最低年二回は画像チェックをするよう勧めている何年たっても
飲酒についてはいなかった
久留米の田中先生から
根治的治療して23のうちの10例が再発 再発はどのくらいできてるかと
なかなか鋭いなあ。
糖尿病なども入ってきてるのが関係あるかもしれないと
B型肝炎の武蔵野の黒崎先生のランチョンおもしろかったですー。
C型肝炎の肝癌は減ってきているが、B型肝炎からの発がんは減っていない、これが目標となる。
線維化改善、発がん抑制。
スライド患者さん用にもらおうと思ったけど、データがまだ論文化されていないのがあるからと断られちゃった、そりゃそうだなあ。
s抗原とDNA量が別の因子になっていること発がんを見ていく上で大事だってことも,海外からはもう出ているってことで、う、日本頑張らんとって感じでした。
DNAが少なくてもs抗原が多いと肝癌でてる。
3673例を分析してきた
B型肝炎で肝癌になりやすいのは
コア変異があって、40歳以上で4.8LogIU/ml以上で、血小板15万未満だと5年で30%の人に肝癌が出てくる
データマイニングで出していました。
信州の松本先生らのs抗原80未満、コア3未満のグループ分けも有用だよなあと思いました。
肝臓の中のcccDNAが消えてくることがs抗原の陰性化を表しているから、s抗原は重要と
s抗原100未満になってきたら、加速度的に陰性化しだしているって感じ。
年率0.5LogIU/ml下がりはじめたら陰性化すると思っていいと言うところは言えるようになっていました。
IFNを使うとs抗原の減少が早い核酸アナログだけではs抗原が消えてなかった、IFNをのせると13%に陰性化がでた
1年投与での観察
インターフェロンは治療後も効果がある免疫の面
APASLのデータで、テノホビル投与でs抗原が消える人が5年で10%あり
その消える人に特徴的なのは投与後にALTが一過性に上がっているということ、これが特徴的だったと。
シークエンシャルは薬をやめるためというのが一面にあるが、s抗原の陰性化も起こせていることがわかっている。
核酸アナログとIFNのシークエンシャル
IFN後核酸アナログ、
IFNと核酸アナログ併用、どんな感じの使い方がいいかは今後の課題だけど、
両方使った方がいいように思えるのは私だけだろうか、アデフォビルがs抗原の陰性化には有用そうってのも
でていました。
NBNC肝癌のところで武蔵野日赤から
アルコールの原因になってる人は、糖尿病などのインスリン抵抗性の関連などもみていく必要があるだろうとハイリスク群としてみて行く形がありかなと。
カルニチンの話
脳症の改善とかにもなるのは確かなよう、アンモニアも下がると、アミノレバンの点滴に通っている人達には使ってみたらいいかも。