肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

ワクチンの効果について 発症予防と感染予防の違い 矛盾ではありません。

2021年05月13日 | 学会研究会報告新聞記事など
 
  ←大きくみたい方はこちら 厚労省資料からの引用です。
新型コロナワクチンの説明書を読んで、ワクチンの発症予防効果が95%って書いてるのに、感染予防効果が確認されていませんって矛盾してるという話しがありますが、ワクチンのそもそもの働きは、体に入ってきた微生物による発症をブロックする物。発症は予防するけどウイルスが体にはいってくるところを予防するわけではないという意味と考えれば矛盾してはいません。厳密には、感染症の発症と感染という病原体がからだに入って定着したという意味において入ってくることを予防できる物と勘違いしてることになるのかな。ややこしいですよね。

用語的には、感染とは、微生物が生体内に侵入し、生体内で定着・増殖し、寄生の状態になった場合を「感染した」といいます。感染が成立するためには3つの要素(感染の3要素)が必要です。

厚労省の資料はこちら
https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000680224.pdf