B型肝炎の勉強会がありましたー。かなりメモ的ですが、参考になればと思います。
冒頭で
○25才以下は低いけど、事業所のウイルスマーカーチェックがあまりされていない。
非専門医のB型肝炎の知識が、まだまだ昔のものであることがある。という問題点が提起されていました。
最初は、B型肝炎の感染状態を動物で確認するために人の肝細胞をもったマウスを作成したという話し、免疫不全状態を作り脾臓に人肝細胞を移植して門脈を介して肝臓に生着して置き換わるという仕組み。
核酸アナログの耐性株の遺伝子はたくさんわかって来ている。
Lamivudine耐性株にアデフォビルを投与すると効果あることがわかる
Lamivudineとentecavirの二重耐性株でもアデフォビル効くことがある。
変異の状態を測定して薬が決めれるとより理想的な治療になるんだろうなと思いました。
e抗原陰性の方が効果が高い気がするが,試験管レベルではe抗体陽性でも変わらないような感じと話していた。
このマウスでの実験は薬の血中濃度はかなり高い。
○核酸アナログ耐性B型肝炎ウイルス その対処法について 大阪の先生
エンテカは5年で1.2%の耐性出現 海外データ
ラミブジン耐性は、エンテカ耐性に5年で50%でてくる
ラミブジン耐性にアデフォ単独だと18%耐性になり、のせると2%
テノフォビルはアデフォビルに似てる 腎障害が出るのでアデフォビルの投与量は少ないがテノフォビルはたくさん使えるから効果が高いとしかし日本ではまだ使える状況にない。
エンテカに耐性になった場合
ラミブジンアデフォ、エンテカアデフォ、テノフォビルの3方法があるだろうと
エンテカ0.5でDNAが高値か効果が弱いなら1.0にふやすのも手。
アメリカでは、HIVとHBVの重複感染では、最初から2剤使う、耐性がでてないから最初からってのも選択しかも知れないと、司会の先生から質問。あり得ると思うんだけどなあ。
○肝移植から明らかになったHBVの感染様式 京都大学 上田 佳秀先生
B型肝炎患者の移植後の再発予防として最初行われのは、術中にHBIGを大量に使う方法。しかし失敗。予防投与無しもふくめ75%が増悪再発する。
HBIGと術前からラミブジンかエンテカを使うと増悪再発が10%以下に抑えられるようになってきた。感染は予防できないが、増悪を予防できると。
生涯にわたって続けるのでお金がかかる。
HCCの移植で、再発したばあいは、HBVの再発例が多い。
HCCの中のHBVが増殖しやすいのか薬の効果が弱いのか研究中。
治療でウイルスが減ることも確認されている。
HBIGと核酸アナログをやめる方法がないかを検討している。ワクチン二倍量を月1回続けることで能動免疫を獲得することを 成功が65% 26例中17例
これは、持続感染者にも応用可能な方法となるかも知れない。確認できていけばかなり有望と思います。
HBs抗体のエスケープ変異株というのがある。
HBs抗体が効かないウイルスがでてくることがあるということ。s抗原は陽性となる。s抗体も陽性でs抗原も陽性となる。
HBsAg陰性で、HBcAb陽性は、肝臓内でHBVが潜伏感染をしている。
他の肝臓病
PSCはほとんど再発する 血縁関係の肝臓であることが関係してるのではと
PBCはほとんど再発するが進行が遅い、免疫抑制剤が効くのでは
原因不明の小児の劇症肝炎は再発して死亡している。
○B型慢性肝疾患新ガイドラインにもとづいた今後の治療展望
虎の門病院 分院超 熊田博光
B型の肝がんの死亡数は減っていない。Cは減ってきた。
B型肝炎のインターフェロン614例あると 30年以上の累積
来年以降にでる、ペガシスの1年投与ができるようになると陰性化がでるようなると。これは、近い将来ペガシスがB型肝炎に使えるようになりそう事ですね。
インターフェロンの効果が出やすいのは
e抗原が陰性の人は効果がでやすい、若い、長く使える人。
ジェノタイプが測定できるように現在申請中であると。
ジェノタイプでe抗原の出方が違う
Aが陽性が多くウイルス量も多い 耐性ウイルスもでやすい
Bが効果持続しやすい
できるだけ、核酸アナログを継続しないですむ方法を模索していく
インターフェロンの効果は、リバウンド起こして、e抗原陰性かするのがパターン
48週投与すると、e抗原の陰性化は40%超えてる。
長期的に考えると35才以下はインターフェロンだろうと思われる。
35才以上
やめれる人をやめれないかということでシークエンシャル治療が加えられた。
1年投与で33%e抗原陰性化する。
反応不良例1年たっても陰性化しない人と定義して分析
35才未満は反応が悪い。このことからも若年での核酸アナログは避ける方がいいと
世界のは、1年でエンテカ効きが悪いとやめて、3年で1.1%といっているから日本の3年で3.3%が本当のデータだろうと
核酸アナログは一生やめれないかも検討している。
中止例の72%が再燃した 最初の指針でやめた場合
ウイルス陰性で、e抗原陰性の人で60% 中止してから6年のデータ
シークエンシャル治療 やめるとき1カ月核酸アナログとIFNを重ねて5ヶ月IFNをする。
この中止後のデータを日本でまとめてみた
最初e抗原が陽性で終了時e抗原陰性だったデータはずっと陰性
e抗原が消えなかった人は全例維持できなかったと言うこと。
虎の門12例はじめて、6例が薬使わないでいるウイルスは出ている。
短期的にはALT40以下に維持されているが、ウイルスは消えてない。うーん、まだいいとは言えないと思いますね。。。
ウイルスが陰性化してる場合、ラミブジンは多剤の変異株もでるので年の縛りなく切り換えた方がいい。
3年ラミブジンを使ってDNA陰性化の中で、そのまま使う場合とエンテカにした場合
変異株はでやすかったかを見た。エンテカはでなくて、ラミブジンはでた。
ウイルスが陰性化してるなら、切り換えた方がいいんだなとなっている。
エンテカの耐性後のブレイクスルーは劇症化しない。これはいまのところのデータ。
エンテカも半分は効く
併用は患者負担が高くなるが助成ができてれて、使いやすくなった。
ラミブジンアデフォで3年経ってもDNAがさがならいなら、エンテカアデフォも選択枝になると
将来的にはテノフォビルが必要になってくるのではないか。
最終目標は、HCCが予防可能か s抗原の消失は 虎の門で34例陰性化してる。3% 1060例での話