goo blog サービス終了のお知らせ 

肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

トランス脂肪酸 自然のものについて

2015年03月08日 | 食事療法 ダイエット
 
よつ葉のバターのQ&Aからもってきました。
トランス脂肪酸のなかでも自然のものはいい働きがありますので、誤解しないようにと思ってのせておきますね。

Q.バターにトランス脂肪酸は含まれますか?

A.含まれています。(※牛のような反芻動物(はんすうどうぶつ)の脂肪には必ず含まれます。)

バターに含まれるトランス脂肪酸は、牛の胃の中で微生物の酵素によって自然に生成されるもので、マーガリンのように、工業的な水素添加処理などによって生じるものではありません。
また、バターに含まれる共役リノール酸はトランス脂肪酸の一種ですが、むしろ健康に良い成分であることが知られ、数々の研究がなされています。
トランス脂肪酸含有量
よつ葉バター(加塩)150g :約1.62%
よつ葉バター(食塩不使用)150g :約1.65%

図は、原始人食ダイエットのなかから抜粋、追記しています。

天然のトランス脂肪酸
トランス脂肪酸は天然にも存在していて。例えば、牛の体内にあるバクセン酸というトランス脂肪酸は、抗癌作用のある共役リノール酸(CLA)と一緒に存在している。又、バクセン酸は、牛の体内や食べた人の体内で、CLAに変化する、という報告もある。このことから、バクセン酸は、水素添加によって生じるエライジン酸などの人工のトランス脂肪とは別の物質であり体にいい働きをしていると考えていいと思われる。

記録によると、人は何千年も前から、牛乳、バター、チーズなど、牛由来の脂肪を摂取してきたという。他の反芻動物についても同様である。それ故、これらが人体に有害であるとは考えにくい。一方、人工のトランス脂肪は、特殊な条件下で生成される物質であり、地球上の如何なる生物の中にも存在しなかった物質である。人がこの未知の物質を体内で適切に処理できるとは到底考えられない。この観点からも、天然由来のトランス脂肪は摂取しても良いが、人工のトランス脂肪は避けるべきである、という考えていいと思う。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。