ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

大きなテーブルの制作 その1

2012年07月13日 | 木工
工房周辺の生き物2種。



ルリボシカミキリ。
福岡ハカセで有名な虫。材木を食べる害虫?





マムシ。
夜帰る真っ暗な道の真ん中に寝そべる。青大将、ヤマカガシはよく見るけど、マムシは珍しい。
見つかると人が食べちゃうから少ないのかな?



さて、気を取り直して仕事。


ずっとお待たせしていた大作に取り掛かろう。




板を選定して、工房内に取り込み、立てかけて置いてあったテーブルの板。
長さはおよそ2.7m、幅は60cmほど、厚さは7cm、会津から来たクルミの板が2枚。
借り入れをして丸太を買い、何日も秩父の製材所に通って製材したり、
桟を入れて積んで屋根をかけて面倒を見た板で、思い入れが強いです。





とりあえず並べて、傷などを検分。


板の両側を切って、今度は狂いを見ます。
乾燥するときに、板は必ず狂います。
この狂いを取って平らにしないと鉋もかからないし、正確な加工もできません。
しかしこれだけの大きな板の狂いをとる機械は私の工房にはないので、
すべて手作業になります。
板の狂いを取るのは木工工作の基本(のハズ)。





この板はねじれています。
両端に定規を置いて透かして見ると、ねじれがわかります。





ねじれ、狂いを取るためのスミです。


これだけ大きいと動かすのもやっと。持ち上がりません。
加工が始まる前は、歩かせたり(モアイの様に)、引きずったりします。
ちょっと命の危険を感じます。
工程が進んでゆくと傷をつけられないのでまた大変になります。
重すぎて、普通に機械の加工にかからない。
一人だけの作業はこういう時につらい。





狂いを取る作業は電気カンナでどんどん削ります。
どのように狂っているのか、どこを削ればよいのか、よく見ながら作業を進めます。
けっこうイメージが必要。





やっとこさっとこ、板を接着して、テーブル板のもとになりました。


この時点で長さ2.7m、幅95cm、重さは知りません。一人じゃ持ち上がりません。

ここからはひたすら鉋かけの作業。ここまで2日くらいかな。

少し体がきしむ。










コメント
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