ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

野外で木取り作業

2012年09月25日 | 木工
今のうちに、年内の仕事の木取りをすべてやってしまいます。



製材した後、こんな風に桟を入れて屋根をかけて、数年自然乾燥した材を使います。
乾燥、英語ではseasoningといいます。この言葉が好きです。
時間をかけて熟成されるような意味合いが込められているような気がする。

板を一枚一枚見て、作るものに使えるか検分。
ひびや染み、虫穴、節、木目、木の性分などを調べて寸法に裁断していきます。
なかなかちょうどいいものが見つからないと大変です。
まだ終わっていませんが、三日ほどの作業で4~50枚はいじったでしょうか。
大きい板では長さが3m、幅50cm、厚さ5cmほどあります。重さは知りません。一人でやっと持てるくらい。
フォークリフトを持っていないので、それをすべて人力でこなします。
一日の終わりにはかなりの疲労感。日が落ちるのも早くなって焦ります。


今回は椅子が約20脚4種類、ストゥール4脚、箱もの家具4種、机・テーブル3台、その他、の木取りです。
いっぺんにやれば効率的!と思いましたが、はっきり言って頭がごちゃごちゃになります。
部材が多くて、何をとれたのやらとれないのやら、工房の中も狭くなるし。







これは椅子の型。このほかに加工の基準になる治具というものがたくさんあります。




このように板において墨をしていきます。



ずっと外にいると、自然の声が聞こえます。

もうモズが鳴いています。山の端でカエルが時々鳴きます。カエルって繁殖期でなくても鳴くんだ。
時々カラ類の群れがせわしなくやってきます。まだミンミンゼミが鳴いてる、ずいぶん涼しいのに。
コウロギもいっぱい鳴いてる。
沢の対岸でサルが鳴いてる。イノブタが鳴いてる。もちろん飼ってるやつ。
散歩の人間も通る。車もたまには通る。




板をどけるとクルミのかじったのがたくさん出てきます。




リスはときどき見かけます。




先日巣を壊してしまった蜂でしょうか。トタン屋根の裏に固まってました。
女王蜂がいて、フェロモンで集結しているのでしょうか。






雨が降った後なので、きのこも生えます。


木取り作業はあと数日かかります。