ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

椅子の組み立て

2012年12月06日 | 木工
今朝、地面がうっすらと白くなっていた。夜雪が降ったのでしょうか。
今年は本当に雪が早い。困る。


8時ごろには晴れ間が出て、珍しく虹が出ました。










椅子の組み立てが終わりました。
木の座面のものばかり、4脚です。






後ろ脚と背もたれを組んだ時の写真です。少し前の写真ですけど。



組み立てで、クランプをかけて圧着する時の基本は「まっすぐに」です。
曲がったものや、ななめでは力が逃げてうまくくっつきません。
上の写真の場合、背もたれが弓なりになっているので、
圧力をかけるとしなってしまい、付くとこが付かず、最後には破損してしまいます。
それを避けるために、左右を締めているクランプと背もたれにもクランプを掛けて、
力がまっすぐに伝わるような工夫をしてあります。
あー、説明しにくい、、、






座刳りの写真。
今回の材はミズナラです。かなり硬くて大変です。
鉋をずっとかけていると指と木が擦れていつの間にか出血してたりするので軍手をしてやります。






この椅子の場合、肘掛を付ける前に座面を入れなくては組みたてられません。
座面を入れる前に座面の周辺を塗っておきます。
あとから塗れないこともないのですが、この方が塗り残しや拭き残しの心配が減ります。






肘掛の組みつけの写真。
長年の試行錯誤の結晶のノウハウが詰まっているので、詳しい説明は省きましょう。









出来た。
お子さんの勉強用の椅子。
普通のダイニングチェアよりは背もたれを立ち気味にし、勉強の緊張感を持たせています。
1脚の注文でしたが、2脚作って見本に。





こちらはダイニングチェア。
両肘はご主人用、片肘はご婦人用。

ところで、この椅子、かっこよく見えませんか?
いえ、自画自賛でなく。

実はこの椅子は座面高が450mmあります。
つまり足長です。
足が長いので、いつもの椅子よりかっこよく見えます。
普通は座面高は400mmから420mmほどです。
むしろ最近は350mm位のものも作ります。
その方がゆったり使えるという方もいます。
この椅子のご注文主はかなり大柄な方と聞いています。


北欧の椅子などでは座面高が450mmくらいのものが多いです。
しかし多くの日本人には高すぎるはず。靴も脱いで使うことが多いですしね。
椅子を室内で使う人は、お店でも靴を脱いで試してください。
そしてなるべく体格に合ったものを。
かっこだけでは椅子をお選びにならないように。




猟期が始まって、シカ肉をいただきました。
刺身でいただきました。ごちそう様です。