2006年に打ち上げられ、冥王星とその衛星カロンの探査を成功させた“ニューホライズンズ”が、新しいミッションの目的地に到着し探査を行ったようです。
新しい目的地は、太陽から65億キロ離れた太陽系外縁天体“2014 MU69”で、世界の果てを意味する“ウルティマ・トゥーレ”の愛称で呼ばれています。
ただ、探査といっても“2014 MU69”の周回軌道には入らないんですねー
探査は通過しながら行われ、探査史上最も遠い天体の姿を撮影したそうです。
人類初の冥王星と太陽系外縁天体の探査
人類初の冥王星を含む太陽系外縁天体の探査を行うため、2006年1月にアトラスVロケットにより打ち上げられたのがNASAの無人探査機“ニューホライズンズ”です。
2015年7月に冥王星をフライバイ(接近通過)して探査を行い、冥王星の地形や組成、大気、衛星カロンなどに関する膨大な情報をもたらしてくれたんですねー
冥王星の探査を終えた“ニューホライズンズ”は、どんどん地球から遠ざかりながら膨大なデータを少しずつ送信し、新しいミッションの目的地へ向かいます。
その目的地は冥王星軌道から7億キロ外側にある太陽系外縁天体の“2014 MU69”でした。
そして、日本時間の1月2日14時33分ころ、“ニーホライズンズ”は“2014 MU69”から3500キロのところを時速5万キロ以上でフライバイし探査を行っています。
このときの太陽から“2014 MU69”までの距離は65億キロ。
そう、人類が直接探査した天体としては最も遠い記録になるんですねー
ちなみに、“ニューホライズンズ”が2015年7月に冥王星をフライバイしたときの距離は約49億キロでした。
2つの小天体がくっついてできた“2014 MU69”
今回の探査で最も興味深いのは“2014 MU69”の形状でした。
“2014 MU69”は、直径約19キロほどの球体と約14キロほどの球体がつながった接触連星を成していて、雪だるまやボウリングのピンのような形をしていたんですねー
このような種類の天体が実際に観測されたのは、今回が初めてのこと。
おそらく、太陽系形成の初期段階に、2つの小天体がゆっくりとした速度で衝突して作られたようです。
“2014 MU69”の愛称は“世界の果て”を意味する“ウルティマ・トゥーレ”なんですが、今回の画像を見た研究者たちは、大きい方を“ウルティマ”、小さい方を“トゥーレ”と呼んでいるそうです。
現在までに送られているデータによれば、“2014 MU69”には環や衛星は見つかっておらず、大気もありません。
色が冥王星と似ているので、氷を多く含む天体に見られるピンク色の色調をしているのかもしれません。
“ニューホライズンズ”は太陽と同じ方向にいるので、データ送信は一時的に中断していますが、10日には再開しているはず。
ただ、今回の探査データが全て送信されるには20か月もかかるので、これからも新しい発見が出てくるのかもしれません。
“ニューホライズンズ”の運用が続けられるのは少なくとも2021年まで。
“ニュー・ホライズンズ”が向かっている方向と、残された燃料で到達できる新しい目標天体が見つかるかもしれません。
そうなれば、太陽系外縁部に潜む未知の天体の発見とかを期待しちゃいますね。
こちらの記事もどうぞ
外縁天体の奇妙な軌道は、太陽系に9番目の惑星がある証拠

新しい目的地は、太陽から65億キロ離れた太陽系外縁天体“2014 MU69”で、世界の果てを意味する“ウルティマ・トゥーレ”の愛称で呼ばれています。
ただ、探査といっても“2014 MU69”の周回軌道には入らないんですねー
探査は通過しながら行われ、探査史上最も遠い天体の姿を撮影したそうです。
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人類初の冥王星と太陽系外縁天体の探査
人類初の冥王星を含む太陽系外縁天体の探査を行うため、2006年1月にアトラスVロケットにより打ち上げられたのがNASAの無人探査機“ニューホライズンズ”です。
2015年7月に冥王星をフライバイ(接近通過)して探査を行い、冥王星の地形や組成、大気、衛星カロンなどに関する膨大な情報をもたらしてくれたんですねー
冥王星の探査を終えた“ニューホライズンズ”は、どんどん地球から遠ざかりながら膨大なデータを少しずつ送信し、新しいミッションの目的地へ向かいます。
その目的地は冥王星軌道から7億キロ外側にある太陽系外縁天体の“2014 MU69”でした。
そして、日本時間の1月2日14時33分ころ、“ニーホライズンズ”は“2014 MU69”から3500キロのところを時速5万キロ以上でフライバイし探査を行っています。
このときの太陽から“2014 MU69”までの距離は65億キロ。
そう、人類が直接探査した天体としては最も遠い記録になるんですねー
ちなみに、“ニューホライズンズ”が2015年7月に冥王星をフライバイしたときの距離は約49億キロでした。
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2つの小天体がくっついてできた“2014 MU69”
今回の探査で最も興味深いのは“2014 MU69”の形状でした。
“2014 MU69”は、直径約19キロほどの球体と約14キロほどの球体がつながった接触連星を成していて、雪だるまやボウリングのピンのような形をしていたんですねー
このような種類の天体が実際に観測されたのは、今回が初めてのこと。
おそらく、太陽系形成の初期段階に、2つの小天体がゆっくりとした速度で衝突して作られたようです。
“2014 MU69”の愛称は“世界の果て”を意味する“ウルティマ・トゥーレ”なんですが、今回の画像を見た研究者たちは、大きい方を“ウルティマ”、小さい方を“トゥーレ”と呼んでいるそうです。
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“ニューホライズンズ”が最接近の30分前に2万8000キロの距離から撮影した“2014 MU69” |
色が冥王星と似ているので、氷を多く含む天体に見られるピンク色の色調をしているのかもしれません。
“ニューホライズンズ”は太陽と同じ方向にいるので、データ送信は一時的に中断していますが、10日には再開しているはず。
ただ、今回の探査データが全て送信されるには20か月もかかるので、これからも新しい発見が出てくるのかもしれません。
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上の画像と、13万7000キロの距離から撮影された色のデータとを合成して作られたカラー画像 |
“ニュー・ホライズンズ”が向かっている方向と、残された燃料で到達できる新しい目標天体が見つかるかもしれません。
そうなれば、太陽系外縁部に潜む未知の天体の発見とかを期待しちゃいますね。
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