NASAが次のディスカバリー計画の実施に向けて第一次選考を行い、
20案の中から、3つの小惑星探査と2つの金星探査ミッションを選定しました。
ディスカバリーと言えば、1992年に当時のNASA長官が提唱した、
「より速く、より良く、より安く」のスローガンを体現する計画。
さて今回は、どんなミッションが選ばれたのでしょうか。
ディスカバリー・ミッション
低コストで効率の良いミッションを目指した、
太陽系内の探査計画がNASAのディスカバリーです。
過去のディスカバリー・ミッションには、
小惑星ベスタと準惑星ケレスを探査する“ドーン”計画、
太陽系外惑星探査を行う“ケプラー”計画や、
彗星を探査する“メッセンジャー”計画などがありました。
そして来年には、
火星の地質調査を行う“インサイト”計画が始動予定なんですねー
5つのミッション
新たな計画については、
今年1年かけてハードウェア設計やコスト分析、
実験計画を進めていきます。
そして遅くとも2021年には、
5つのミッションのうち、おそらく2つが正式採択になる見込み…
今回選ばれたのは、
大きく分けて小惑星探査と金星探査の以下のミッション。
どのミッションが正式採択になるのか? 楽しみですねー
小惑星探査
◎ プシケ(Psyche)ミッション
小惑星帯の外側部分に位置する、
直径213キロの小惑星プシケとランデブーするミッション。
高いレーダー反射率と高い密度から、
小惑星プシケは金属小惑星だと考えられています。
金属でできた表面なのか、
衝突などで地殻を失いマントルが剥き出しになったのか…
前者の場合、太陽系の形成とは全く異なるプロセスを想定する必要があり、
後者の場合は、小惑星のコアを精査する必要あります。
いずれにせよ、新しい試みになります。
◎ ネオカム(NEOCam)ミッション
地球近傍の未発見の小惑星を探す計画。
比較的大きく、潜在的に危険な小惑星の大半は、
地球から発見できています。
でも、太陽に近い方向から飛来する小惑星を調査することは難しく、
数多くの未調査小惑星を探査します。
◎ ルーシー(Lucy)ミッション
木星のトロヤ群小惑星を探査するミッション。
小惑星エウリバテス、1999 VQ10、1997 TS25、
および連星小惑星パトロクロス/メノイティオスが対象となる見込で、
到達の途中で小惑星帯の1981 EQ5も調査予定です。
トロヤ群は木星軌道上、
木星の前方と後方の力学的に安定なところに分布しています。
太陽系形成のモデルによれば、
多くのトロヤ群の起源はカイパーベルトにあるとみられています。
なのでトロヤ群を探ることは、
太陽系をはるかに離れた領域について、得るものがあるかもしれません。
金星探査
◎ ベリタス(VERITAS)ミッション
水平250メートル、垂直5メートルという高い解像度で金星をマッピングし、
金星のデジタル標高モデルを生成するミッション。
金星の3公転にわたって観測を行います。
◎ ダビンチ(DAVINCI)ミッション
金星へ降下し、金星大気の化学組成を調べるミッション。
活火山はあるのか、
金星の地表は大気とどのように相互作用しているのか、
といった長年の疑問に答えるものになる予定です。
こちらの記事もどうぞ
“メッセンジャー”がとらえた水星の新たな一面
今度は火星の内部調査へ(NASAのインサイト計画)
20案の中から、3つの小惑星探査と2つの金星探査ミッションを選定しました。
ディスカバリーと言えば、1992年に当時のNASA長官が提唱した、
「より速く、より良く、より安く」のスローガンを体現する計画。
さて今回は、どんなミッションが選ばれたのでしょうか。
ディスカバリー・ミッション
低コストで効率の良いミッションを目指した、
太陽系内の探査計画がNASAのディスカバリーです。
過去のディスカバリー・ミッションには、
小惑星ベスタと準惑星ケレスを探査する“ドーン”計画、
太陽系外惑星探査を行う“ケプラー”計画や、
彗星を探査する“メッセンジャー”計画などがありました。
そして来年には、
火星の地質調査を行う“インサイト”計画が始動予定なんですねー
5つのミッション
新たな計画については、
今年1年かけてハードウェア設計やコスト分析、
実験計画を進めていきます。
そして遅くとも2021年には、
5つのミッションのうち、おそらく2つが正式採択になる見込み…
今回選ばれたのは、
大きく分けて小惑星探査と金星探査の以下のミッション。
どのミッションが正式採択になるのか? 楽しみですねー
小惑星探査
◎ プシケ(Psyche)ミッション
小惑星帯の外側部分に位置する、
直径213キロの小惑星プシケとランデブーするミッション。
高いレーダー反射率と高い密度から、
小惑星プシケは金属小惑星だと考えられています。
金属でできた表面なのか、
衝突などで地殻を失いマントルが剥き出しになったのか…
前者の場合、太陽系の形成とは全く異なるプロセスを想定する必要があり、
後者の場合は、小惑星のコアを精査する必要あります。
いずれにせよ、新しい試みになります。
小惑星プシケ探査(イメージ図) |
◎ ネオカム(NEOCam)ミッション
地球近傍の未発見の小惑星を探す計画。
比較的大きく、潜在的に危険な小惑星の大半は、
地球から発見できています。
でも、太陽に近い方向から飛来する小惑星を調査することは難しく、
数多くの未調査小惑星を探査します。
◎ ルーシー(Lucy)ミッション
木星のトロヤ群小惑星を探査するミッション。
小惑星エウリバテス、1999 VQ10、1997 TS25、
および連星小惑星パトロクロス/メノイティオスが対象となる見込で、
到達の途中で小惑星帯の1981 EQ5も調査予定です。
トロヤ群は木星軌道上、
木星の前方と後方の力学的に安定なところに分布しています。
太陽系形成のモデルによれば、
多くのトロヤ群の起源はカイパーベルトにあるとみられています。
なのでトロヤ群を探ることは、
太陽系をはるかに離れた領域について、得るものがあるかもしれません。
金星探査
◎ ベリタス(VERITAS)ミッション
水平250メートル、垂直5メートルという高い解像度で金星をマッピングし、
金星のデジタル標高モデルを生成するミッション。
金星の3公転にわたって観測を行います。
◎ ダビンチ(DAVINCI)ミッション
金星へ降下し、金星大気の化学組成を調べるミッション。
活火山はあるのか、
金星の地表は大気とどのように相互作用しているのか、
といった長年の疑問に答えるものになる予定です。
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今度は火星の内部調査へ(NASAのインサイト計画)
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