2023年の7月1日に打ち上げられたヨーロッパ宇宙機関(ESA)の近赤外線宇宙望遠鏡“ユークリッド”は、観測を行う太陽-地球系の第2ラグランジュ点(L2)に7月28日に到着していました。
今回公開された画像は、機器をチェックし、どのように微調整を行うかを確認するために撮影されたもの。
“ユークリッド”が撮影した最初のチェック用の画像ですが、非常に鮮明に映し出されているのが分かります。
“ユークリッド”は約6億画素のカメラを搭載し、可視光を記録するとともに、検出された銀河の赤方偏移を決定するための近赤外線分光計と光度計を備えています。
今回、“ユークリッド”がとらえた下記の画像の左側は“VIS(Visible Instrument)”で撮影されたもの。
“VIS”は人間の可視光線の一部になる、550~900nmの波長をとらえることができます。
右側の画像は“NISP(Near-Infrared Spectrometer and Photometer)”で撮影されたもので、約950~2020nmの近赤外線で赤方偏移を観測します。
正体不明だけど宇宙の組成の計95%を占めている暗黒物質(ダークマター)と暗黒エネルギー(ダークエネルギー)。
この暗黒物質と暗黒エネルギーの謎の解明を目指して打ち上げられたのが“ユークリッド”です。
“ユークリッド”は、100億光年先までの銀河の形状や位置、距離を測定し、これまでで最大で最も正確な宇宙の3次元マップを作成します。
この地図を手掛かりに、宇宙の構造に大きく影響してきた暗黒物質や暗黒エネルギーへの理解を深めていくことになります。
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今回公開された画像は、機器をチェックし、どのように微調整を行うかを確認するために撮影されたもの。
“ユークリッド”が撮影した最初のチェック用の画像ですが、非常に鮮明に映し出されているのが分かります。
“ユークリッド”が6億画素カメラでとらえた可視光の宇宙。(Credit: ESA/Euclid/Euclid Consortium/NASA, CC BY-SA 3.0 IGO) |
膨張する宇宙の中では、遠方の天体ほど高速で遠ざかっていくので、天体からの光が引き伸ばされてスペクトル全体が低周波側(色で言えば赤い方)にズレてしまう。この現象を赤方偏移といい、この量が大きいほど遠方の天体ということになる。110億光年より遠方にあるとされる銀河は、赤方偏移の度合いを用いて算出されている。
この目的のために“ユークリッド”には、VIS(可視光カメラ)とNISP(近赤外線分光計および測光計)という2つの観測機器が搭載されています。今回、“ユークリッド”がとらえた下記の画像の左側は“VIS(Visible Instrument)”で撮影されたもの。
“VIS”は人間の可視光線の一部になる、550~900nmの波長をとらえることができます。
右側の画像は“NISP(Near-Infrared Spectrometer and Photometer)”で撮影されたもので、約950~2020nmの近赤外線で赤方偏移を観測します。
Credit: ESA/Euclid/Euclid Consortium/NASA, CC BY-SA 3.0 IGO |
この暗黒物質と暗黒エネルギーの謎の解明を目指して打ち上げられたのが“ユークリッド”です。
“ユークリッド”は、100億光年先までの銀河の形状や位置、距離を測定し、これまでで最大で最も正確な宇宙の3次元マップを作成します。
この地図を手掛かりに、宇宙の構造に大きく影響してきた暗黒物質や暗黒エネルギーへの理解を深めていくことになります。
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