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初期宇宙に最大の銀河団を探せ! 見つかったのは太陽1000兆倍の質量を持つ巨大銀河団

2015年11月12日 | 宇宙 space
遠方の宇宙に発見された構造としては、観測史上最大の銀河団が発見されたんですねー

この巨大な銀河団“MOO J1142+1527”は85億光年彼方に発見され、
質量が太陽の1000兆倍もあるそうです。


若かったころの宇宙の観測

銀河には、それぞれ数千個の星が存在しています。
その銀河が数千個ほど集まったものが銀河団になります。

こうした銀河団は時間の経過とともに、どのように進化してきたのでしょうか?

これを調べるには、若かったころの宇宙を観測すれば良いことになります。

では、若かったころの宇宙を観測するには?

遠方の宇宙からの光が届くのには時間がかかるので、
遠方宇宙を観測することで、はるか過去の宇宙を見ることが出来るんですねー

ただ、遠方銀河からの光は、
宇宙膨張の影響で波長が引き伸ばされてしまいます。

なので、こうした遠方銀河団の研究を行うには赤外線観測が有効になります。

今回の研究では、
まず、NASAの赤外線天文衛星“WISE”による全天観測から作られたカタログを調査。

さらに、赤外線天文衛星“スピッツァー”のデータと組み合わせることで、
対象を絞り込んでいます。


最大の銀河団

そうして見つかったのが、
しし座方向の銀河団“MOO J1142+1527”でした。

ケック天文台とジェミニ天文台による観測から、
この銀河団“MOO J1142+1527”までの距離を85億光年だと計測。
銀河団“MOO J1142+1527”。中央の赤い銀河が銀河団の中心。

さらに、南カリフォルニアにあるミリ波干渉計“カルマ”が、
銀河団内に数千万度の高温ガスを検出します。

それを元にして、
銀河団の質量が太陽の1000兆倍であると決定されます。

初期宇宙において、これほど大質量の銀河団は、
たぶん、一握りしか存在しないと考えられます。

研究チームでは、
引き続き1700個以上の銀河団候補をふるいにかけ、
最大の銀河団を探す研究を続けるそうです。

ただ、最大の銀河団が見つかったら、
次は、その極端な環境において銀河がどのように進化したのか? という疑問が…
調べることは、いっぱいありますねー


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