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爆発後わずか3時間! 史上最も早い超新星の観測

2017年03月03日 | 宇宙 space
はるか昔の遠い銀河で、
赤色超巨星が“超新星”として知られる壮烈な爆発を起こし、
その生涯を終える…

夜空を走査観測していたパロマー天文台のロボット望遠鏡が、
幸運にもこの現象をとらえたのが、2013年10月6日のことでした。

今回発表されたのは、この偶然の発見により、
爆発後わずか3時間という観測史上最も早期の段階にある超新星を、
調査できたということ。

“SN 2013fs”と命名された超新星の光は、
地球に到達するのに1億6000万年も要したそうです。
1億6000万光年先の宇宙で起きた超新星“SN 2013fs”(イメージ図)。


赤色超巨星の最期

大質量星が、その生涯を終えるときに起こす大規模な爆破現象“超新星”は、
広大な宇宙のどこで、いつ起きるのかが分かりません。

なので発見された時点では、発生後すでに数日が経過して、
残骸が分散してしまっているケースがほとんどなんですねー

このため最近まで、爆発後1週間までにとらえられれば、
“早期”の超新星と考えられていました。
  ハッブル宇宙望遠鏡が初観測! 超新星爆発が生んだ“かに星雲”の美しい内部構造
    

ただ今回は違っていました。

超新星爆発がとらえられたのが非常に早い段階だったので、
最期を迎えつつある星から放出された物質によって、
星の周囲に形成された濃密な殻の存在がまだ観測できたそうです。

この観測により研究チームは、
最期を迎えたのが赤色超巨星だと結論付けます。

そして得ることができたのが、
赤色超巨星の最期に至るまでの不安定性に関する手がかりでした。
  赤色超巨星とは、直径が太陽の数百倍から1,000倍以上もあり、
  明るさは太陽の数千倍以上(全エネルギー放射は太陽の3万倍以上)もある恒星のこと。



爆発前の不安定性

この星が引き起こした爆発は標準的な超新星でした。

このことが示唆しているのは、
「超新星の前段階の不安定性が、
爆発する大質量星の間で、よく見られるものである可能性がある」
ということです。

大質量星が、
最期を迎えるまでの数か月間にわたって不安定だとすると…

大質量星の構造が、
これまで考えられていたものとは異なる可能性もでてきます。

これは、爆発過程のモデルを作るうえで重要な結果になりますね。


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