宇宙の歴史の研究で、重要な謎解きにつながる成果が発表されました。
それはビッグバン後の宇宙に最初に誕生した巨大質量星のこと。
なんと、この巨大質量星の痕跡をとどめていると考えられる星を、
すばる望遠鏡で発見したんだとか。
このことは、宇宙の初期に誕生して、
その後の星々と、元素の合成の出発点になった巨大質量星の進化を、
探る手掛かりになるんですねー
星は、宇宙空間のガスやチリが集まって形成され、超新星爆発などによって死を迎えます。
これまで宇宙では、これが何世代にもわたって繰り返されてきました。
その間に、炭素、酸素、窒素だけでなく、
鉄や銅、銀、金、鉛などの重い元素も合成されることに…
そして、太陽系に地球が生まれ、生命、人類も誕生することになるんですねー
この壮大な物語は、ビッグバンとその後に出現した初代星で始まりました。
宇宙初代の星は、水素とヘリウムという軽い元素だけで構成されていました。
超高温、超高圧の中心部が核融合反応を起こして強力な紫外線を放射して輝き、
内部に炭素以上の重い元素を合成して、その後の星の材料を提供していきます。
でも質量が大きいと、星の寿命はわずか数百万年で早く燃え尽きてしまいます。
なので、宇宙誕生から138億年後の現在、
地球の望遠鏡で、直接その姿を観測することはできていません。
宇宙の初代星のなかに巨大質量星が存在したという理論はあるのですが、
観測による証拠はこれまで出ていなかったんですねー
初代星が作り出した物質は、
宇宙空間に放出され、次の世代の星に取り込まれます。
その中には、質量が小さくて寿命が長い星もあったと予想され、
初代星の痕跡を探す研究が30年あまり続けられてきました。
でも、鉄などの比較的重い元素を大量に合成する、
太陽質量の100倍以上の巨大質量星の痕跡は見つからず、
謎のひとつとされてきました。
今回の研究では、地球から近い天の川銀河の星の元素組成を調べています。
そして、くじら座の方向約1000光年の距離にある太陽質量の半分程度の小さな星が、
特異な元素組成を持つことを発見します。
すばる望遠鏡の高分散分光器で観測し、元素組成比のスペクトルを測ったところ、
鉄の組成は太陽の300分の1程度で、比較的軽い元素の炭素やマグネシウムの組成は、太陽の1000分の1以下でした。
鉄以外の元素の組成が、極端に低かったのが特徴だったんですねー
第2世代の星の元素組成は多くの場合、
太陽質量の数十倍の大質量星が起こす、超新星の元素合成モデルでよく説明されてきました。
でも、今回発見された星の元素組成は、そのモデルでは説明できず、
鉄を比較的多量に作り出す、巨大質量星の爆発で予想される元素組成とよく一致していました。
なのでこの星は、初代の巨大質量星から放出された元素が、
周囲の水素ガスと混ざって生まれた、第2世代の星の可能性が大きいようです。
今回の観測結果は、
「宇宙初期に太陽の100倍以上の巨大質量星があった。」
っという理論を支持するものになります。
数は少なくても、巨大質量星は爆発のエネルギーが大きいので、
周りへの影響は強く、その後の宇宙の進化にも関わったんですねー
今回発見した大質量星の痕跡を示す星は、
質量が小さいので、誕生して130億年ぐらいは経過しているそうです。
ハワイに建設が予定されている、
世界最大級の直径30メートル巨大光学望遠鏡“TMT”が完成すれば、
宇宙誕生から数億年ごろ… 宇宙初期の巨大質量星の光を、
直接とらえられる可能性があるそうです。
初代の巨大質量星のイメージ図 |
それはビッグバン後の宇宙に最初に誕生した巨大質量星のこと。
なんと、この巨大質量星の痕跡をとどめていると考えられる星を、
すばる望遠鏡で発見したんだとか。
このことは、宇宙の初期に誕生して、
その後の星々と、元素の合成の出発点になった巨大質量星の進化を、
探る手掛かりになるんですねー
星は、宇宙空間のガスやチリが集まって形成され、超新星爆発などによって死を迎えます。
これまで宇宙では、これが何世代にもわたって繰り返されてきました。
その間に、炭素、酸素、窒素だけでなく、
鉄や銅、銀、金、鉛などの重い元素も合成されることに…
そして、太陽系に地球が生まれ、生命、人類も誕生することになるんですねー
この壮大な物語は、ビッグバンとその後に出現した初代星で始まりました。
宇宙初代の星は、水素とヘリウムという軽い元素だけで構成されていました。
超高温、超高圧の中心部が核融合反応を起こして強力な紫外線を放射して輝き、
内部に炭素以上の重い元素を合成して、その後の星の材料を提供していきます。
でも質量が大きいと、星の寿命はわずか数百万年で早く燃え尽きてしまいます。
なので、宇宙誕生から138億年後の現在、
地球の望遠鏡で、直接その姿を観測することはできていません。
宇宙の初代星のなかに巨大質量星が存在したという理論はあるのですが、
観測による証拠はこれまで出ていなかったんですねー
初代星が作り出した物質は、
宇宙空間に放出され、次の世代の星に取り込まれます。
その中には、質量が小さくて寿命が長い星もあったと予想され、
初代星の痕跡を探す研究が30年あまり続けられてきました。
でも、鉄などの比較的重い元素を大量に合成する、
太陽質量の100倍以上の巨大質量星の痕跡は見つからず、
謎のひとつとされてきました。
今回の研究では、地球から近い天の川銀河の星の元素組成を調べています。
特異な元素組成から、 宇宙初期の巨大質量星の 痕跡とされた星。 |
そして、くじら座の方向約1000光年の距離にある太陽質量の半分程度の小さな星が、
特異な元素組成を持つことを発見します。
すばる望遠鏡の高分散分光器で観測し、元素組成比のスペクトルを測ったところ、
鉄の組成は太陽の300分の1程度で、比較的軽い元素の炭素やマグネシウムの組成は、太陽の1000分の1以下でした。
鉄以外の元素の組成が、極端に低かったのが特徴だったんですねー
第2世代の星の元素組成は多くの場合、
太陽質量の数十倍の大質量星が起こす、超新星の元素合成モデルでよく説明されてきました。
初代の巨大質量星が放出した物質と 周囲の水素が混ざったガスから 誕生すると考えられる小質量星 (イメージ図) |
でも、今回発見された星の元素組成は、そのモデルでは説明できず、
鉄を比較的多量に作り出す、巨大質量星の爆発で予想される元素組成とよく一致していました。
なのでこの星は、初代の巨大質量星から放出された元素が、
周囲の水素ガスと混ざって生まれた、第2世代の星の可能性が大きいようです。
今回の観測結果は、
「宇宙初期に太陽の100倍以上の巨大質量星があった。」
っという理論を支持するものになります。
数は少なくても、巨大質量星は爆発のエネルギーが大きいので、
周りへの影響は強く、その後の宇宙の進化にも関わったんですねー
今回発見した大質量星の痕跡を示す星は、
質量が小さいので、誕生して130億年ぐらいは経過しているそうです。
ハワイに建設が予定されている、
世界最大級の直径30メートル巨大光学望遠鏡“TMT”が完成すれば、
宇宙誕生から数億年ごろ… 宇宙初期の巨大質量星の光を、
直接とらえられる可能性があるそうです。
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