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木星の両極には巨大オーロラや嵐がいっぱい! 初の接近観測で分かったこと。

2016年09月18日 | 木星の探査
先日、木星探査機“ジュノー”が初の木星フライバイを実施し、
その時にとらえた画像が公開されました。

この画像には縞や帯がなく多数の嵐が渦巻く北極や、
赤外線で見た南極の巨大オーロラなど、興味深い様子が映し出されていたんですねー


見たことない木星の表情

8月27日にNASAの木星探査機“ジュノー”は、
第1回の木星フライバイ(接近通過)を実施しました。

その際、雲頂から4200キロまで接近して観測を行っているのですが、
取得されたデータを分析してみると、いくつか興味深い発見があったんですねー

木星の北極は、これまで私たちが見てきたものや推測とも異なるもので、
色は木星のどの場所よりも青みがかっていて、多くの嵐が見られました。

一方で見慣れた縞や帯はなく、とても木星の画像と思えるものでは無かったんですねー
雲頂から7万8000キロの距離から搭載カメラ“JunoCam”がとらえた木星の北極

観測に用いられたのは“JunoCam”をはじめ8つの観測機器。

そのうちオーロラ分布図作成のための赤外線観測装置“JIRAM”は、
南北の極域で注目すべき画像をとらえていました。

“JIRAM”は赤外線による初の木星クローズアップ画像をとらえていて、
南北両極の画像からは、これまでに見たことのない高温領域の存在が明らかになります。

また、初めて観測された木星の南極のオーロラ画像では、
明るく構造のしっかりしたその姿に驚かされたんですねー

詳しい画像の分析でオーロラの形態やダイナミックスなど…
今後さまざまなことが明らかになるんでしょうね。
“JIRAM”が赤外線でとらえた木星南極のオーロラ

さらに興味深いのが、電波・プラズマ波実験装置“Waves”が記録した電波放射でした。

木星の電波放射は1950年代から知られていましたが、
これほど近くで得たデータが分析されたことはありませんでした。

“Waves”は木星の北極を取り囲む巨大なオーロラを引き起こす、
エネルギーを帯びた粒子からの放射を検出。

その放射は太陽系で最強で、今は粒子にエネルギーを与えている電子が、
どこからやってくるのかを調べているそうですよ。


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