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建造が進む民間宇宙船“スペースシップ2” 2号機の完成は年末かも

2015年08月17日 | 宇宙へ!(民間企業の挑戦)
ヴァージン・ギャラクティック社が、
建造中の民間宇宙船“スペースシップ2”2号機の画像を公開しました。

この写真は8月6日に撮影されたもの。

まだ機体は未完成ながら、
同機を上空まで運ぶ母機“ホワイトナイト2”の翼下に吊るされ、
試験や製造が進んでいるようです。

サブオービタル宇宙船

“スペースシップ2”は、
スケールド・コンポジッツ社によって開発されている、
民間の“サブオービタル宇宙船”です。

サブオービタル宇宙船とは、
スペースシャトルのように地球を回る軌道には乗らないんですねー

一般的に宇宙とされている高度100キロまで行くのですが、
地球を1周する前には大気圏に落ちてくる軌道をとります。

宇宙にいられる時間は数秒なんですが、
“青い地球”や“黒い空”を眺めることができ、
自由落下時には無重力状態も味わえたりします。

現在、いくつかの会社で“サブオービタル宇宙船”の開発が行われていて、
その中でも“スペースシップ2”は、もっとも実現に近い機体でした。

でも、2014年10月31日に1号機“VSSエンタープライズ”が試験飛行中に墜落し、
搭乗していた2人の乗員のうち副操縦士が死亡する事故が発生。

事故を調査していた国家運輸安全委員会は今年7月28日に、
設計時の安全対策の不足と、操縦士のヒューマン・エラーが原因だとする、
調査結果をまとめています。


建造が進む2号機

2012年から建造が進められていた“スペースシップ2”の2号機は、
完成後にヴァージン・ギャラクティック社によって、
“VSSエンタープライズ”と共に宇宙飛行に使われるはずでした。

でも、“VSSエンタープライズ”が失われたので、
現在同社にとって唯一の機体になってしまうことに…

今後、2号機が試験に使われることになり、
宇宙旅行事業が開始された際にも同機が使われます。

なお、3号機以降の建造計画は不明のままです。

2号機の現在までの完成度は75%以上で、
着陸脚を使って自立することに成功するなど、順調に製造が続けられています。

また、1号機の事故再発防止など、安全機構なども大きく改良され、
今年の年末までに完成し試験に入る予定だそうです。

これまで2号機は“VSSヴォイジャー”という名前が付けられていました。

これはSF作品スタートレックに登場する、
宇宙船“USSヴォイジャー”にちなんで名付けられたもの。

そして、1号機の“VSSエンタープライズ”もまた、
スタートレックに登場する伝説的な宇宙船“エンタープライズ”にちなんでいるんですねー

でも、いまでは何らかの事情で使われておらず、
公式には単に2号機もしくは機体番号の“N202VG”とのみ呼ばれているようです。


こちらの記事もどうぞ ⇒ “スペースシップ2”の事故は、安全対策の不足と操縦士のミスが原因


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