1年の最初を飾る流星群“しぶんぎ座流星群”は、8月の“ペルセウス座流星群”、12月の“ふたご座流星群”と並ぶ三大流星群のひとつです。
でも、流星の出現数は年によってかなりムラがあり、どのくらい流れるかを予測するのが難しい流星群でもあるんですねー
このため、熟練した観察者によって1時間当たり100個程度の流星が見られた年もありますが、通常は1時間当たり20~50個程度の出現になります。
毎年安定して多くの流星が出現する“ペルセウス座流星群”や“ふたご座流星群”と比べると、“しぶんぎ座流星群”は活動が活発な期間が短いことや、年によって出現数が変化しやすいことから、流星が多く見える年は限られてしまいます。
月明かりの影響を受けるので今年の条件はあまり良くない
今年の“しぶんぎ座流星群”の極大(※1)は1月4日18時頃。
ただ、この時間帯は日本では放射点が昇っていないか、昇っていても大変低い位置なので、観察には向かず…
日本で観察しやすい時間帯が極大から大きくズレているので、それだけ流星の数は少なくなりそうです。
なので見ごろは、放射点が高くなる4日未明と5日未明ですね。
4日は、放射点(※2)が高い空に達する5時頃が最も多く見えるはずです。
5時頃に実際に見える流星の数は、空の暗い場所で1時間当たり約10個ほどになります。
空の暗い場所で、1時間当たり10個程度と予想されています。
両日とも下弦過ぎの月明かりの影響を受けるので、今年の条件は良くないといえます。
月のない方向の空を見るなどの工夫をして観察するといいですよ。
流星は放射点の方向だけに現れるのではなく、空全体に現れます。
いつ、どこに出現するかは分からないので、なるべく空の広い範囲を見渡すようにしましょう。
屋外の暗さに目が慣れるまで、最低でも15分ほどは観察を続けるとよいです。
レジャーシートを敷いて地面に寝転んだり、背もたれが傾けられる椅子に座ったりすると、楽な姿勢で観察できます。
大変寒い季節なので、寒さ対策をしっかり行って風邪をひかないようにしてください。
流星の元になるチリを放出した天体は?
実は、流星群の由来になっている“しぶんぎ座”という名前の星座は今は存在していません。
“しぶんぎ座流星群”の放射点があるのは、“うしかい座”と“りゅう座”の境界付近。
かつて、この辺りに“へきめんしぶんぎ(壁面四分儀)座”という星座が設定されていたので、この名前が付けられています。
チリを放出して流星群の原因を作っている天体を母天体といいます。
“しぶんぎ座流星群”の母天体(※3)には諸説あり、まだ確定していません。
でも、この小惑星がどのように流星の元になるチリ(ダスト)を放出したのかは分かっていません。
なぜ活動期間が短いの?
地球が彗星や小惑星の通り道を、毎年同じ時期に通過することで流星群が現れます。
彗星の通り道にはチリの帯が残されているので、それらが地球の大気に飛び込むことで、上空100キロ前後で発光して流れ星として見えるんですねー
ただ、“しぶんぎ座流星群”の元となるチリの帯は、地球の公転面と直角に近い角度で交差するので、地球はチリの帯を短時間で抜けてしまうことに…
このため、“しぶんぎ座流星群”の活動は、“ふたご座流星群”や“ペルセウス流星群”などほかの流星群に比べて、活動が活発な時間(流れ星を多く観測できる時間)が短いという特徴を持っています。
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でも、流星の出現数は年によってかなりムラがあり、どのくらい流れるかを予測するのが難しい流星群でもあるんですねー
このため、熟練した観察者によって1時間当たり100個程度の流星が見られた年もありますが、通常は1時間当たり20~50個程度の出現になります。
毎年安定して多くの流星が出現する“ペルセウス座流星群”や“ふたご座流星群”と比べると、“しぶんぎ座流星群”は活動が活発な期間が短いことや、年によって出現数が変化しやすいことから、流星が多く見える年は限られてしまいます。
“しぶんぎ座流星群”と放射点(2024年1月4日、5日3時頃の東京の星空)(Credit: 国立天文台) |
月明かりの影響を受けるので今年の条件はあまり良くない
今年の“しぶんぎ座流星群”の極大(※1)は1月4日18時頃。
ただ、この時間帯は日本では放射点が昇っていないか、昇っていても大変低い位置なので、観察には向かず…
日本で観察しやすい時間帯が極大から大きくズレているので、それだけ流星の数は少なくなりそうです。
なので見ごろは、放射点が高くなる4日未明と5日未明ですね。
※1.極大とは、流星群の活動が最も活発になること。ある場所で見える流星の数には、流星群自体の活動の活発さだけでなく、その場所での放射点の高度や月明かりなども影響する。そのため、極大の日時と、それぞれの場所で多くの流星が見える日時とは、必ずしも一致しない。
観察に適した時間は、東京や大阪だと4日と5日のそれぞれ1時から5時頃です。2024年1月5日5:00の夜空(大阪)。放射点が高い位置にあるが、下弦過ぎの月明かりの影響を受けるので条件は良くない。 |
5時頃に実際に見える流星の数は、空の暗い場所で1時間当たり約10個ほどになります。
※2.放射点とは、流星群の流れ星が、そこから放射状に出現するように見える点。流れ星の数は、放射点の高度が高いほど多くなり、逆に低いほど少なくなる。“ふたご座流星群”の“放射点”はふたご座の2等星カストルの近く。
5日は、極大を過ぎて流星数が減る効果と、放射点が高くなって流星数が増える効果が釣り合うので、2時から5時まで前日とほぼ同じくらいの流星数となりそうです。空の暗い場所で、1時間当たり10個程度と予想されています。
両日とも下弦過ぎの月明かりの影響を受けるので、今年の条件は良くないといえます。
月のない方向の空を見るなどの工夫をして観察するといいですよ。
流星は放射点の方向だけに現れるのではなく、空全体に現れます。
いつ、どこに出現するかは分からないので、なるべく空の広い範囲を見渡すようにしましょう。
屋外の暗さに目が慣れるまで、最低でも15分ほどは観察を続けるとよいです。
レジャーシートを敷いて地面に寝転んだり、背もたれが傾けられる椅子に座ったりすると、楽な姿勢で観察できます。
大変寒い季節なので、寒さ対策をしっかり行って風邪をひかないようにしてください。
流星の元になるチリを放出した天体は?
実は、流星群の由来になっている“しぶんぎ座”という名前の星座は今は存在していません。
“しぶんぎ座流星群”の放射点があるのは、“うしかい座”と“りゅう座”の境界付近。
かつて、この辺りに“へきめんしぶんぎ(壁面四分儀)座”という星座が設定されていたので、この名前が付けられています。
チリを放出して流星群の原因を作っている天体を母天体といいます。
“しぶんぎ座流星群”の母天体(※3)には諸説あり、まだ確定していません。
※3.母天体とは、チリを放出して流星群の原因作っている天体のこと。
母天体の多くは彗星なんですが、最近有力視されているのは、2003年に発見された小惑星番号196256(仮符号2003EH1)の小惑星です。でも、この小惑星がどのように流星の元になるチリ(ダスト)を放出したのかは分かっていません。
なぜ活動期間が短いの?
地球が彗星や小惑星の通り道を、毎年同じ時期に通過することで流星群が現れます。
彗星の通り道にはチリの帯が残されているので、それらが地球の大気に飛び込むことで、上空100キロ前後で発光して流れ星として見えるんですねー
ただ、“しぶんぎ座流星群”の元となるチリの帯は、地球の公転面と直角に近い角度で交差するので、地球はチリの帯を短時間で抜けてしまうことに…
このため、“しぶんぎ座流星群”の活動は、“ふたご座流星群”や“ペルセウス流星群”などほかの流星群に比べて、活動が活発な時間(流れ星を多く観測できる時間)が短いという特徴を持っています。
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