さすらうキャベツの見聞記

Dear my friends, I'm fine. How are you today?

海外タイのCMかけがえのないもの(和訳字幕付)

2017-09-27 22:56:08 | Wednesday 芸術・スポーツ
海外タイのCM かけがえのないもの(和訳字幕付)



 ちょっとした合間に。

(ちなみに、どちらかと言うと、タイのCMの中では、実話に基づくという「倍返し」が、私は好きです) 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ブリューゲル「バベルの搭」展〜ミクロの住民、マクロを観る〜

2017-05-20 15:25:53 | Wednesday 芸術・スポーツ

…その昔、言葉は一つだった。

 人々は「頂(いただき)が天に届く搭を建て(、名をあげ)よう」とした。

 神は人の驕りに怒り、彼らの言葉を混乱※させた。

 それゆえ、その町の名は「バベル」※と呼ばれた…

(旧約聖書・創世記11章から)





 先週末、友人らとともに、ブリューゲル「バベルの搭」展に行ってきた。

 ブリューゲルの描いた「バベルの搭」(The Tower of Babel)は2つあり、1つはウィーンに、もう1枚はオランダ・ボイマンス美術館にある。
今回、後者の「バベルの搭」(通称「小バベル」)が、24年ぶりに来日した。

 今回の作品展は89点と少なく、美術展に慣れていない人にもとっつきやすかったと思う。




(ヒエロニムス・ボス「放浪者(行商人)」1500年頃 油彩、 Rotterdam, the Netherlands。
 この「放浪者」は初来日。16世紀ネーデルランド画壇で一大旋風を巻き起こしたというボスの作風を、ブリューゲルも模倣していた…らしい)





 バベルの搭。

 様々な人々が描いたこの主題を、ブリューゲルが描いたのは、

グーテンベルグが活版印刷技術(1450)を発明した頃から約120年後、
レオナルド・ダ・ヴィンチが「最後の晩餐」(1498)を完成させたときから70年後、
ルターが「95カ条の提題」(1517)をつきつけたという年から約50年後の

1568年、

ブリューゲルが亡くなる1年前だった。



 今回の美術展では、3Gで、このブリューゲルの描いた「バベルの搭」を再現し、ミクロとマクロの視点を呈示してくれていたのが良かった。

 恐らく、この「小バベル」だけを観るならば、見逃していたであろう、
建築資材の瀝青?(漆喰、アスファルト、石灰など諸説あり)の白いあとや、その粉をかぶって真っ白になっている人々。
赤いレンガのあと。



一つひとつ、様式の異なる窓。
正確に描写された船舶、
当時の建築技法、

当時の農村の細かな描写が、

「バベルの搭」をモチーフに、そこに再現されていた一方、


人々が築き上げようとした円形の巨搭は、雲を突き抜け、
画面いっぱいに、
「天に届く」ように描かれていた。






にほんブログ村 哲学・思想ブログ 聖書・聖句へ


◻ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの搭」展

会期   2017年4月18日〜7月2日(日)
会場   東京都美術館(上野)
開館時間 9:30―17:30(金曜のみ20時まで)、月曜休日


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

関係を発見するということ

2017-01-20 06:29:39 | Wednesday 芸術・スポーツ
そう、まさに発見だ。発明じゃない。

自分が生まれるずっと以前から、誰にも気づかれずそこに存在している定理を、掘り起こすんだ。

神の手帳にだけ記されている真理を、一行ずつ、書き写してゆくようなものだ。

その手帳がどこにあって、いつ開かれているのか、誰にも分からない。



(小川洋子著「博士の愛した数式」、新潮文庫、P.68)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

真実に到達するのは大事だが、証明が美しくなければ台無しだ

2017-01-20 06:22:35 | Wednesday 芸術・スポーツ
本当に正しい証明は、一分の隙(すき)もない完全な強固さとしなやかさが、

矛盾せず調和しているものなのだ。

たとえ間違ってはいなくても、

うるさくて汚くて癇(かん)に障(さわ)る証明はいくらでもある。



(小川洋子著「博士の愛した数式」、新潮文庫、P.27)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

√ (ルート)

2017-01-19 22:35:41 | Wednesday 芸術・スポーツ

『彼のことを、私と息子は博士(はかせ)と呼んだ。

 そして博士は息子を、ルートと呼んだ。息子の頭のてっぺんが、ルート記号のように平(たい)らだったからだ。



 「おお、なかなかこれは、賢い心が詰まっていそうだ」




 髪(かみ)がくしゃくしゃになるのも構(かま)わず頭を撫(な)で回してから、博士は言った。

 友だちにからかわれるのを嫌がり、いつも帽子を被(かぶ)っていた息子は、

警戒(けいかい)して 首をすくめた。


 
「これを使えば、無限の数字にも、目に見えない数字にも、

  ちゃんとした身分を与えることができる」



 彼は埃(ほこり)の積もった仕事机の隅(すみ)に、人差し指で


                        その形を


書いた。    












(小川洋子著「博士の愛した数式」から

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

220 と 284 の 絆

2017-01-19 22:35:36 | Wednesday 芸術・スポーツ
 間違っていないかどうか、三回繰り返して確かめた。

いつしか日が暮れ、夜が訪れようとしていた。

時折(ときおり)流しで、洗いかけの食器から滴(したた)り落ちる水の音が聞こえた。博士は傍(かたわ)らでじっと私を見守っていた。

「はい、できました」


 220 : 1101120224455110284

 220142711 : 284


「正解だ。

 見てご覧(らん)、この素晴らしい一続きの数字の連なりを。

 220の約数の和は284。

 284の約数の和は220。



 
友愛数だ。滅多(めった)に存在しない組合わせだよ。





 フェルマーだってデカルトだって、一組ずつしか見つけられなかった。

 
神の計らいを受けた絆(きずな)で結ばれ合った数字なんだ。







美しいと思わないかい?









 (小川洋子著「博士の愛した数式」、新潮文庫、P.32から)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

数学が面白いと思ったとき

2017-01-18 23:19:03 | Wednesday 芸術・スポーツ
 秋山仁が、高校に講演に来たとき。

 地域一の進学校なのに、某三学期末の数学の平均点が、某2クラスのみ赤点付近(他クラスは平均80点前後)となり、急遽数学教師が変更となった直後の授業のとき
(このとき、参考書通りのフツーの「解説」の板書でさえ、教室のあちらこちらから、感嘆が漏れたものだった)


 物理で、微分積分が活躍したとき。


 「博士の愛した数式」(小川洋子著)を読んだとき。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古代ギリシャ〜時空を超えた旅〜

2016-07-28 06:14:59 | Wednesday 芸術・スポーツ


 上野は東京国立博物館「古代ギリシャ~時空を超えた旅~」に行ってきました。7月、8月の水曜と金曜は、夜8時まで行っているようです。想像していたものより、充実した特別展でした。 

 展示されている一つ一つだけでなく、会場の使い方や光の用い方、作品の魅せ方も素晴らしいです。人はそこそこいましたが混みすぎておらず、作品とそれに魅入っている人の姿もまた1つの絵のようでした(写真を撮りたかった…)。

ちなみに、スタテル銀貨、ようやく生で見ることができました。

昨日は急ぎ足でしたので、また後日お邪魔しようと思います。



「古代ギリシャ〜時空を超えた旅〜」
会期    2016年6月21日〜9月19日
会場    東京国立博物館(上野)
開館時間 9:30-17:00(月曜休館)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

香りのシルクロード

2015-08-21 05:52:36 | Wednesday 芸術・スポーツ

 ただいま、池袋は古代オリエント博物館で、『香りのシルクロード』展なるものがあるとのこと。


 すでに行った方からの話によると、

『ダマスク・ローズ、麝香【じゃこう】、龍涎香【りゅうぜんこう】(=アンバーグリス)、

 没薬【もつやく】、乳香【にゅうこう】(=フランキンセンス)

など、伝説的な名香を、実際に嗅ぐことができます(^^)

 マリー・アントワネットが愛用した香りや、ナポレオンが愛用した香りも、嗅ぐことができます。

 これは、展覧会に足を運んだ方しか、体験できない特権です。さすがに、図録は、香り付きではありませんでした(笑)


 古代エジプト、古代ペルシア、古代西アジア、古代地中海沿岸、イスラーム世界、南アジア・東南アジア、ヨーロッパ、中国、日本と、それぞれ、違う香りの世界を、見ることができます。

 ヨーロッパと日本を除いて、香りの使われ方を、このように紹介する機会は、少ないですね。他の地域での香りの使われ方は、興味深いです。

 使い方は違っても、どの地域でも、人間は、良い香りを好み、とても大切にしてきたことが、うかがえます。 ・・・』



とのこと。「没薬」、「乳香」、に、ピピピと反応してしまったキャベツです。

 毎度ながら、新宿西口のチケットショップを物色しまして・・・(ありました。入場券がなんと900円→120円で)。




 たぶん、そろそろ行ってきます。



■■ 「香りのシルクロード ―古代エジプトから現代まで―」 ■■

【会期】2015年7月18日(土)~ 9月6日(日)

【会場】池袋サンシャインシティ文化会館7階 古代オリエント博物館

【開館】10時~17時

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マグリット展

2015-06-03 19:27:27 | Wednesday 芸術・スポーツ
 先月の今頃、六本木の国立新美術館にて、「マグリット展」を観てきた。

 昔、引き込まれるような感覚を受けた「光の帝国」(1954年)は無かったものの、興味深い作品がいくつもあり、おなかがいっぱいになった。

 そのうちの一つ、「旅の想い出」(1955年)


 室内、老紳士、ライオン、ろうそく・・・すべてのものが石化しているというこの絵。ろうそくもまた石・・・のはずだが、明るくそれらを照らしている。


 それが、「想い出」という ものなのだろうか。



 

■■ 「マグリット展」 東京展 ■■

【会期】 2015年3月25日(水)~6月29日(月)

【会場】 国立新美術館 企画展示室2E
      〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2

【開館】10時~18時(火曜休館)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする