花粉が舞う今日この頃、花粉症の方々は大変だと思う。
こんなとき、山には入れないと思うが、ふと、
何年もの前、山の中を散歩したときに聞いた話を思い出す。
「植林するとき、同じ種類の樹々ばかりだと弱くなるので、
あえて、違う木もいれるんですよ」
と。土壌が(弱くなる)のか、樹々が(弱くなる)、だったのか、もう記憶が定かではないが、その話が印象的だった。
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同様に、人も「同じ価値観だけ」は一見、楽だし、問題がなさそうだが、
100%その集団のみ、となると弱い。
というか、内部分裂する。
全く異なる世界に、ぽつんと「同じ××」(価値観、故郷、背景etc.)を入れると
協力し合って、うまく機能する集団となりうるが、
これが、
全体が「同じ××」となると、なかなかどうして、
さらに「同質である」ことを求めて、
分裂する。
同じ部分を認め合うのではなく、小さな差異に着目していく。
この、近しい程、ちょっとした違いが許せなくなるのはなぜなんだろう?
そして、
自滅する。
そういう点では、自分たちが「マイノリティ」であるということは、ある意味、幸いなのだと思う。
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逆に言うと、「同じ××」(価値観、背景etc.)の中に、異なるモノがいるというのは、
とてもありがたいことだ。
間違ってもらうと困るのは、これは、「違うものを同じとみなす」、という意味ではなく、
異なる背景、価値観、世界観を持っているというものがいるということが、
すでに「同じ××」な集団を引き締める効果もあれば、
「同じ××」だと思っていた部分で実は「あれ、そうだったの?」ということをあぶりだす作用もあれば、
自分たち自身では気づいていなかった新しい視点をもたらしてくれたり、
自分たち自身、勉強になる。
そういう点でも、お客さんは大歓迎だ。
(続く)