キャベツには、「禁句」の「言葉」がある。
その「言葉」は、キツイ言葉ではない。
どちらかというと、賛辞の「言葉」であり、好意から発せられる「言葉」であり、それを言われると喜ぶ者も多いだろう。だが、それは、キャベツには「禁句」である。
その「禁句」が発せられると、どうなるか。
まず、全身がぞわぞわぞわとむず痒くなる。
特に、その禁句の最後に、「♪」マークや「
」マークがつきそうな感じで発せられると、12誘導を取ってみたくなるほど、本当に、苦しくなる。
つまり、キャベツの前胸部が、突然、ぎゅ~~~~~~~っと締め付けられ、苦しくなり、
息苦しくなり、
右背中への鈍痛まで起きる。
うおぉ・・・や、やめてくれ・・・・・・。殺す気か・・・。
胸を押さえながら、うめき声を発した。どうにか、その「禁句」を取り下げてもらう(否定する)と、その症状はおさまることが、現在、判明している。
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だが、昨今、その「禁句」に「♪」マークをつけるような発言を否定すると、
「他人があなたに対してどう評価しようと、それをあなたがコントロールできるのか。『こう思え』、と言ったら、相手もそう思うというのか」
と、逆に、怒られた。
・・・どうやら、
イチロー選手や
松井選手 1)、
(母方の)じさま や
パウロ 2)の、爪の垢を煎じて飲み、学ばなければならないらしい。
つまり、「制御(コントロール)可能なものには最善を尽くすが、
制御不能な場合は、気にしない」。
毀誉褒貶(きよほうへん)に、感情を揺れ動かされ―特に、褒め言葉で、絞扼感などを覚え― るなど、まだまだ甘い。
【参考】
1)矢部正秋著「弁護士の仕事術・論理術」 成美堂出版,p.64-69
ISBN978-4-415-07389-7
『・・・イチロー選手は、メジャーリーグでの首位打者争いについて聞かれると、
決まって答える。
「他人の」打率は、僕がコントロールできるわけではないから、
意味のない問いですね」と。
世間は移り気である。
数試合不振が続けば「イチロー音なし」「二試合連続無安打」などとマスコミにたたかれる。
活躍すると「強肩イチロー三封」「絶好調」とほめそやされる。
技術的には変わらなくても、毀誉褒貶は変化する。
しかし、ライバルの打率をイチロー選手は支配できないし、
世間の評判もコントロールできない。
支配できないものを気にして悩んではきりがない。・・・』
2)新約聖書・コリント第一4:3-5
『私にとっては、あなたがたによる判定、あるいは、おそよ人間による判決を受けることは、
非常に小さなことです。
事実、私は自分で自分をさばくことさえしません。
私には やましいことは少しもありませんが、
だからといって、それで無罪とされるのではありません。
私をさばく方は主(しゅ)です。・・・』