さすらうキャベツの見聞記

Dear my friends, I'm fine. How are you today?

看護師不足

2008-08-26 17:55:59 | Tuesday 病院
 昨日、皆の無言の期待を受けて、○長はせっせと勤務表を作ってくれていた。
 オツカレサマです(ありがとうございます


   **************


 ただ、やはり愕然とする。
 今回、9月の日曜がほぼ全滅というだけでなく、
Ns一人につき、夜勤が7回(=14日)やら
           8回(=16日)やら
           9回(=18日)やら。
場合によっては、10回(=20日)の人もいる。
 日勤? もちろん、・・・・・・ものすごく少ないです。というわけで、皆さん、元気でいてください


       *************

 Dr不足も騒がれているが、Ns不足もなかなか凄まじい。

 Ns不足 → 一人ひとりの負担増加 → スタッフ疲弊 → Ns、さらに減少 → ・・・

 の悪循環。
  Nsがどこも少ないときに、診療報酬改正が約3年前に行われて、さらにNs争奪合戦となっている。


       *************


 実は、キャベツの職場の各病棟の3年目らは、今年度末で辞めようと半年以上前から考えている人が多いが(現在 1/4程度辞めている)、どうなるんだろ。
 うちの病棟はそれぞれ、「いつかは辞めていくだろうケド、『今』辞めていくわけがない」、と思っているかもしれない。
 日勤Ns3名~5名(Pt40数名に対して)、夜勤は一人7~9回。
 一人辞めたら、その分の負担はどこにいく?


       ************* 

 「辞めたモン勝ちだよ」
と辞めていった先輩方は言っていたが・・・書類発送を目前に控え、悶々と悩む。



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あっという間

2008-08-19 23:59:59 | Tuesday 病院
 一作業、一手洗い。

 仕事のときは、一回何かするごとに、かならず手洗いかアルコールをシュッと吹きかける。
(おかげさまで、手は荒れる。
 だから、Nsには、ハンドクリームを使う人が多い


       ***************


 火曜、すなわち、夏休み 1)明けの最初の夜勤明け 2)の日、手洗いをしたり、アルコールをシュッと吹きかけたり、家に帰ってシャワーを浴びるとき、手がしみていた。
 入院したばかりの、ある90台後半のおばあちゃんの引っかき傷。彼女に何度も叩かれて、最初は腕も真っ赤っか。
 そんなおばあちゃんは、動くたびに、ハアハアハアと息切れしている。・・・だから、おとなしくしてくださいってば・・・なんたって、SpO2 3)が酸素をしていても70%しかないんですから


                         


 その間質性肺炎 4)のおばあちゃん、一応、色々手を尽くして安静にしてもらった後には、一時(いっとき)、最高SpO2が95%になった。そのあと、体位変換 5)したときに、ややうすピンクのような泡沫状の痰がどぱっと出た。(この痰が出るのは・・・・相当ヤバイ)実際、そのあと、SpO2が33%近辺をうろちょろ。酸素の量を上げても、40~50%台。家族の人が来て、やっと、50~60台 6)。BP 7)はね、取れていたんですが。


                         


 
            そして、朝を迎えた。



                          



 朝、まだSpO2が50台とかなのに(相当苦しいだろうに!)、薬が切れてくると、おばあちゃんは子供や孫達とおしゃべりしたり、握手をしたりしていた。11時頃帰ったときもそのままだった。


                          


 そして、夜、病棟スタッフが集まったときに、午後亡くなったことを聞いた。

 まだ、私の手は彼女の引っかき傷のせいで少ししみたり、かさぶたになったりしているのに、


            その人はいなくなった。



 
      *****************



 本日のひとこと。


    『私たちの齢(よわい)は70年。
     健(すこ)やかであっても80年。
     しかも、その誇りとするところは
     労苦(ろうく)とわざわいです。
     それは早く過ぎ去り、私たちも飛び去るのです。

     だれが御怒りの力を知っているでしょう。
     だれがあなたの激しい怒りを知っているでしょう。
     その恐れにふさわしく。

     それゆえ、私たちに
     自分の日を正しく数えることを教えてください。
     そうして私たちに
     知恵の心を得(え)させてください。』

                     (旧約聖書・詩篇90篇10-12節)





                  



【注】
1)実は、今の職場は夏休み休暇がない!!・・・のだが、今いる病棟のスタッフは優しいおかげで、皆交互に3~5日程度休みを取れる。ほんとは、有休を1日でも使いたかったが、、、私も含めて、実は何人かは今月公休さえ消化できていない

2)夜勤明け:2交代の夜勤なので、2日にまたがる。夜勤入りの日は、遅くても15時半頃には病棟に入り、たいてい仕事が終わるのは、次の日の10時半過ぎ。最近は、入院+急変(&ステルベン)に重なってしまうことが多いため、昼の12時過ぎになることもあるけれど・・・

3)SpO2:動脈血酸素飽和度(サチュレーション)のことで、簡単には、「体の中の酸素の濃度」、「酸素とヘモグロビンの結合の様子を示している数字」のこと。フツウは97~100%。
     また、この数字がそのまま体内の動脈の酸素分圧(PaO2。動脈血を採ってわかる値)ではなく、
     SpO2  97 → PaO2 91
          91 →     61
          90 →     59
          85 →     50
   という感じになる。

   だから、SpO2が70%台ということは、実際には血液の中の酸素は半分もないし、33%とか27%とかに至っては・・・人の生きている数字じゃない


4)肺炎は肺炎でも・・・間質性肺炎は、コワイです。治りにくいし、急変しやすいし

5)体位変換:からだの向きを変えること。
       じょく創(=床ずれ)ができないよう、自分で身体を動かせない人には、2~3時間に1回は必ず行う。

6)亡くなりそうなときでも、家族の人が来ると、一時良くなることもある。まったく言葉などで反応を返せなくても、脈拍が戻ってきたり・・・ちなみに、聴覚は最後まで残っているらしい
だから、お願い。聞いていないと思って、葬儀屋さんや遺産相続、はたまた「自分のこと、自分でできないなんて・・・帰ってきてもらっちゃこまるなぁ」なんて、絶対、その人の近くで言わないでください


7)BP:血圧のこと。

  (あ、雀Ns様、「帰ったらすぐわかる」と言っていた件、教えてください) 

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毎日毎日

2008-06-10 22:56:32 | Tuesday 病院
毎日毎日、どう過ごしていたか、どのように歩んでいたのかは、年を重ねるにつれ、違いが大きいように感じる。

 たとえ、認知症になっても。


    ********************


 たとえば、その夜勤の中、入院された閉塞性黄疸の10★歳のおばあちゃん。
 認知症のためか、オムツ交換でも、体位変換でも、血圧測るだけでも、なかなか大変。
 病棟に来る前、点滴の針を入れるのにも4人がかりだったそうな。
 このほっそいお体の、しかもご自分で身体の向きを変えることもできない方の、
どこにそんな力が・・・?と思うほど。
 そして、「殺される~」「おじいさ~~ん。助けて~~」と騒がれていた。


                

 そんなおばあちゃんが、夜中、ふと目を覚まし、点滴の更新にきた私の姿を認めたとき、
「おじいちゃん」
と、優しく声をかけてきた。
(ちなみに、ご主人を○年前に亡くされている)
続けて、こう言った。
「そこにいると、寒いでしょ。
 ほら、早(は)よ、こっちきて、眠りなさい」
と、かけ布団をあけて、おいでおいでと手招きをされる。



 とても、可愛らしいしぐさだった。

 こんな風に、おじいさんおばあさんになっても、そばにいる人を愛して、労(いた)わりながら、毎日過ごしていたのかな・・・と、思わされるほど。


                


 そういえば、いつぞや入院されていたご高齢の方は、朝目覚めると、必ず布団をたたんだりしていたなぁ・・・

 何かをしてもらうと、必ず「ありがとう」と手を合わせて感謝するおばあちゃんもいたなぁ・・・

 文句ばかり言う人もいれば・・・


                


 時折、ご家族のお話も聞くと、「前から・・・でした」ということもある。
 たぶん、毎日どう過ごしてきたか、で違うのかもしれない。


               



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「人間って、すごいなぁ」

2008-06-10 22:00:24 | Tuesday 病院
 夜勤の始め、すでに、
-プレドパMax、ISP12ℓ98%(つまりMax) 1)なのに
 BP50台、R90~100、SpO2 69%前後 2)-の患者さんがいた。
もう一人のNsが受け持っていたが、夜勤者3人(Ns2名、ヘルパー1名)皆、戦々恐々としていた。

 それが、なんと、
 深夜には、SpO2 90%、時には血圧も100ちょっとまで上がる。

 もう一人のNsは、

 「人間って、すごいねぇ…」

 と感嘆した。
 皆、同じ気持ちだった。

 もちろん、いつ何時(なんどき)急変するかわからない。
お次は
「朝が怖い。朝、何か起こるんじゃないか」
と、皆、動く。
 (こんなときに限って、入院が2件あり、採血しなければならない人がぎょうさんいる

 そして、朝も、彼女はがんばっていた。
 血圧は80台まで下がっていたけれど、SpO2やRは、まだそのまま。




(今日の日中を聞くのは、コワいけれど)



 

 すごいなぁ…




                                              


【注】
1)プレドパ:<一般名>塩酸ドパミン、<商品名>プレドパ注。
       <薬理作用>カテコールアミン系強心薬。
       <適応症>急性循環不全(心原性ショック、出血性ショック)

  ISP:インスピロン。酸素療法の一つで、加湿された酸素を送れる。
    詳しくは、ここ→http://www.ne.jp/asahi/nishi-kobe/masui/vntr/vntr.htm

2)SpO2:動脈血酸素飽和度(サチュレーション)のことで、簡単には、「体の中の酸素の濃度」、「酸素とヘモグロビンの結合の様子を示している数字」のこと。フツウは97~100%。
     また、この数字がそのまま体内の動脈の酸素分圧(PaO2。動脈血を採ってわかる値)ではなく、
     SpO2  97 → PaO2 91
          91 →     61
          90 →     59
          85 →     50
   という感じになる。

 BP:血圧。 

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お見送り

2008-06-03 23:55:39 | Tuesday 病院
3日勤入り明け 1)の今日。一日の始まりは、一人の人が逝(い)くのを見守ることから始まった。

 もともと肺ガンの末期であり、家族も覚悟はしていた。
 それでも、事実を認められない時がある。
「え、死んでいるっていうの? だって、目が開いているよ??」
 何度も、何度も、その人を呼ぶ声。そして、泣き叫ぶ声。

 昨日-正確には一昨日-、一度意識レベルが低下したが、その後戻ってきて、少しだけほっとしていたのに。
 昨日(正確には、一昨日の日勤)の勤務交代前、声をかけたとき、にやっと笑って手を振ったりしていたのに。












 今は、もう動かない。







                                


【注】
1)3日勤入り明け:3日間日勤が続いた後、夜勤(15時から次の日の10時か11時まで)があること。入り・明けは、夜勤入り(の日)・夜勤明け(の日)の意味。




     ****************** 


 本日のひとこと。

  『すべての営みには時とさばきがある。人に降りかかるわざわいが多いからだ。

  何が起こるかを知っている者はいない。
  いつ起こるかをだれも告げることはできない。

  風を支配し、風を止めることのできる人はいない。
  死の日も支配することはできない。・・・』

               (旧約聖書・伝道者の書 8章6節~8節)



     ******************
  

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夜勤

2008-03-25 23:43:08 | Tuesday 病院
午後3時18分。
・・・・・・・う~~ん、(本当は)あと20分早く来たい... byタイムカードの記された時刻を見て思うキャベツ。

 夜勤者 1)は、午後3時半にはナースステーションにいる。
 アルコール綿を準備したり 2)、生食 3)を10数本準備したり、カートを準備しつつ、
 ベッド状況(患者さんの人数etc)見ながら、受け持つ患者さんの名をノートに記し、夕食時の内服薬を箱から出して準備したり、カルテ 4)から情報をとったりする。

 患者さん1人あたり3分以内で情報収集するとしても、3分×22人=66分。
 内服薬だって、一人一人内容もしくは数を確認しながら準備するので、ちょっと時間がかかる。

 あっという間に、夜勤開始の午後4時半。



    ************************


 日勤者から情報を受け取った後は、
受け持ち患者さんたちの検温に回って、
熱を出していればクーリングをしたり、
点滴が終わっていれば生食でロックをしたり、
糖尿病の方にインスリンを打ったり、夕食配膳したり、食事介助したり、口腔ケアをしたり、経管栄養を流したり、
おむつ交換・体位変換をしたり(3~4時間に1回は確実に)、

入院さんを受け入れてベッドや部屋を準備したり、アナムネ 5)を取ったり、
ネブライザー(吸入)をしてもらったり、
痰の吸引をしたり(・・・ごめんなさい、それをやっている10数秒の間はとてもイタイのです・・・)、
寝る前の眠剤などのお薬を渡して飲んでもらったり、
消灯したり、

交代で休憩を取りつつ。
次の日の0時交換する点滴の確認(ダブルチェック)をしたり、
そろそろなくなる内服薬や点滴の指示を確認して、カルテに「先生、よろしくお願いします~」と札を立てておいたり、
ナースコール対応したり、
急に立ち上がったりしそうになる患者さんが転落しないよう見守ったり、
レスピ 6)のアラームがなれば、廊下の端からでもできるだけ急いで行ったり、
「電話が来ましたか?」と5分に一度はナースステーションを訪れるおばあちゃまにはベッドに戻って布団をかぶるところまで見守ったり(そして入眠するまで繰り返す)、
 時間があれば、退院される(もしくは、退院された)方の退院サマリーを記載したり、
起床時や朝食時の薬を準備したり、
経管栄養や朝のネブライザーの準備、その他、
朝の採血やそのほかの検体のための準備をしつつ、


朝を迎える。7)




   **********************

 朝は朝で、バイタル(検温)を取ったりなんだりするのだが、
 それにしても、今朝は・・・・・・採血が多かった・・・・・

 採血は、朝の食事前(7時20分前)までに取るのがフツウなのだが、採血難しい方もいて四苦八苦。数人だけは、朝の申し送り(午前8時半~9時)が終わってから、取ったっけ・・・(看護師2人がかりで何度も刺して、ごめんなさい。)


      ********************


 そうこうしているうちに、本日終了したのが、午前10時半。


 まずまず早いほう
 とはいえ、
 目はしょぼしょぼ。
 脚はむくむく。

 かくして、日が照る頃に、仕事を終えて帰るのでありんした。



   **********************


  (そして、明日も日勤。
   がんばれ、自分。
   ミスるな、自分)


                              今日も一日お守りくださって、ありがとう
                              ございました・・・むにゃむにゃ・・・


          

【注】
1)夜勤は、看護師2名+ヘルパー1名、もしくは看護師3名。
  2名の場合、Aチームは16人(重症・要注意含む)、Bチームは22人~28人くらいを受け持つ。今の職場の場合、その階とひとつ上の階(個室群)の両方を見ることになる。

2)ポケットコールを使うときもありますが、一人分ずつ、アルコール綿を詰めた入れ物を準備します。

3)生理食塩水のこと。「ヘパリン」参照。

4)電子カルテではございません。
  (でも、学生時代PCがなかなか空かなかったこと、またウイルスや停電、情報漏洩等を考えると、紙のカルテっていいよなぁ・・・なんて思ってしまう

5)アナムネ:ドイツ語のAnamneseが語源。「既往歴」という意味だが、実際には多岐に亘(わた)る。
      患者さん(もしくはその家族)は入院されるとまず最初に看護師より、今回の入院までの経過から始まり、過去の入院経験・持病・常用している薬・ADL状況(身の回りのことをどれくらいできるか)・家族構成(連絡先2件以上)。また、介護保険を使っているか、食事の好み味付けやアレルギーの有無、医師からどう説明があったか?などなど、聞かれる

6)レスピ:人工呼吸器。

7)今日は、急変患者さんやステルベンがなくて良かった

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医療の最前線

2008-01-22 23:59:59 | Tuesday 病院
医療の、「最先端」というとはっきり言って間違いだと思うが、「最前線」ではあるといえる。もちろん、救急センターでもなんでもなくても、そこに病人がいるのだから。


                                                                
  

 「若いときにしか、忙しいところで働く、なんて出来ないだろうから」と、某総合病院に入ってみたところ、いつぞやの診療報酬改正のおかげか、それがさらに加速された感がある。
 今の職場では、最後の4年目の方が、この前退職。他の4年目やそれ以上いらっしゃる方は、(他部署が少ないから、と)他の病棟に回されたり、すでに辞めたりしている。
 他部署に行った方も、今年おめでた退職。
 「辞める」妥当な理由として、結婚・妊娠・家の都合(ex地元に戻る)が挙げられる、・・・が、今、本当にあちらこちらで「おめでた」ラッシュ。
 もっと楽で、もっと給料がいいところで、もっと設備が整ったところはどこにでもある。


 ただ、いろんな方々に世話になっているし、まだこの状態で辞めてどうするってのもあるし・・・。
 「そんなこと言っていたら、辞められないよ」と、次の夏に辞める先輩が言う。3月、6月、8月それぞれ一つ上の方々がいなくなる。その次の3月には同期もいなくなる。
 今の職場の方々は、優しい(もちろん怒るところは怒り、言うべきところはある程度言う)温かい方々ばかり。が、雰囲気も変わっていくだろう。余裕がなくなっていく。

 すでに、お隣の病棟は患者さん40数名に対して、日勤2名やら、2.5名やら3名やら。こちらの病棟も春から新人入れて4名とのこと。今までも、休日は日勤3名ということもあった。「夜勤並みだよね」と、人は苦笑する。


                                                     



 救急車でたらいまわし、というニュースがよく流されるが、その拒否した病院の状況がどうだったのかわからないまま、何かを言うことはできない。看護師を求めて、大都市の大病院や大学病院のトップや師長(←昔の“婦長”さん)が、地方まで出向く昨今。
 マンパワーが不足し疲弊している状況、そして、厚労省が「(病院の)ベッドを減らす」(確か数年前全国80万床あったらしいが、それを40~50万床まで減らす、と言っていたっけ。医療費高騰、のためだったろうか。記憶があやふや)と言っているとき、団塊世代 1)がこれから利用者となる。



                                      シャローム。

 



                          

  



【注】
1)団塊世代:第二次世界大戦直後の日本において1947年から1949年(1953年、または1955年生まれまで含まれる場合もあり)にかけての第一次ベビーブームで生まれた世代。
  2007年から2010年にかけて、この団塊の世代が一斉に定年退職をするため、年金制度をはじめとして、社会に大きな影響をもたらすことが予想されている。一斉大量退職によるベテラン職員不足を回避し、技能継承のため、定年延長、再雇用等で乗り切ろうとする企業がある一方、彼らの蓄えた技術や能力、人脈を自社で生かすべく、団塊の世代の人材を獲得しようとする企業も現れている。こうした、この世代が及ぼす多大な影響は、2007年問題と呼ばれる。

2)シャローム:ヘブライ語で「こんにちは」「さようなら」。
 「平和、平安、安らぎ、穏やか」を意味する言葉であり、
  正確には「あなたに平和がありますように」という意味。 
コメント (2)
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shiawa-se

2007-12-19 16:18:39 | Tuesday 病院
こちらキャベツ。こちらキャベツ。生きております。

帰宅し、互いに仕事のことやら学業のことやらおしゃべりしつつ、キャベツがぼそり。
「・・・しかし、怒られる分、幸せだよなぁ。
 『こいつ、もうダメ』って思ったら、もう何も言われないからな...」

 すると、こたつに入っていた同居人、さらにもそもそと横になって休憩しつつ、安らいだ表情でこうのたもうた。
「じゃあ、お前が幸せな以上にオレは幸せだよ」
「・・・・・・・。
   けっこう、怒られているんだな」
「ああ」
「そうか...







      お互い頑張ろうな。」

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こんな一日・日勤編

2007-11-27 23:59:59 | Tuesday 病院
久々日勤のキャベツは…今日は、日勤を-少なくとも-三回は行った。


…日勤をしている夢を含めてf^_^;…

 何度目かの浅い眠りの後、ふと気付くと、「うわっ、もうこんな時間!!」
 同居人を起こし、…いつものように、色んなことや遠くに離れている家族や友人や兄弟姉妹など一人一人のことを祈る間もなく…短い祈りを済ませ、お茶を一杯と栄養剤一粒を口に流し込み、出発。

 ナースステーションに入り、ホワイトボードを見る。
 今日の日勤Ns5人。
 自分の受け持ち患者10人。加えて「入院1」 1)。

 あっという間に午前が過ぎ、お昼になる。
 口腔ケア(ついでに、痰の吸引も)やお昼の点滴更新、内服薬を飲ませたり配布したり、食事介助をしたり…といった、この時間。このとき、日勤者は前半・後半に別れて休憩を取る。キャベツは今日は後半組。
 …と、そのとき、「変」とヘルパーさんが伝えにきた患者さんあり。ご飯が食べられない、と。
 普段と違って、目が虚(うつ)ろ。意識レベルⅢ-300 2)。血圧○○/××。サチュレーション 3)も、温めてもなかなか取れず、O2 5リットルでやっとこさ。TIAか。主治医報告し、血液ガスや頭部CT、心電図などの指示が出る。そのほかモニター心電図をつけたり、輸液をしたり。ストレッチャーで検査につれていく途中、「『入院取れ』る?」と電話来る。…無理っすネ(ー_ー;)外来で入検すませてもらうことになる。

 患者さんは一人だけではないので、他ももちろん見回る。どたばた。どたばた。
 あ。インフルエンザの予防接種の時間がもう終わる!
 トップにその旨伝え、場所に向かいつつ体温計を挟み、行ってから問診表を書き。ぷすり、と刺されて帰ってくる。所要時間約5分。
 そして、少しだけ補給、と、休憩室の冷蔵庫にたまたま入れていた抹茶ラテと栄養ドリンクを飲む。お昼休憩7分ナリ。
 そうして、「入院来るなら、間に合わない!」と戻ってみると「入院2」の人が代わりにやってくれていた。
(>_<)スミマセン!!

 というわけで、『入院(一件目)』からは開放されたキャベツ。
が、…検温や壊疽の処置やらガス抜き処置やらルート差し替えやら夕方の点滴の準備やら申し送りにて、午後は過ぎ…その後、急遽明日退院(園に戻る)の人が出たため、夕方、記録のほかに『転院サマリー』を書いたり、NST対象者が新たに二名上がったため初期データを入力したり…と、そうこうしているうちに21時過ぎ。


    『18時に仕事を終えよう!』


 強化月間 4)となったのだが、なかなか難しい。





P.S-後日(というか次の日)、「前の日のほうが良かった」と実感す。
  次の日・・・看護師4名。
  
  そして、12月は、そんな日(Ns4名only日勤)が増え、同時に
  一人一人は、夜勤の回数のほうが多くなる。



【注】
1)入院患者が来た場合、最初に担当するということ。
 ちなみに「入院を取る」ということは、アナムネをとること、内服薬の確認やそれを続行するか否かの確認、食事の確認、点滴の指示の受け取りと準備、バイタル測定、トイレの準備(膀胱留置カテーテルを挿入することもあれば、蓄尿の準備+説明とか、ポータブルトイレをベッドサイドに用意とか)、アナムネに基づいてデータベース記入し、アセスメントを書き、看護問題立案(ex.肺炎かつ自分でたんを出せない人の場合は、NANDAの中から「非効果的気道浄化」というラベルを選び、例えば「気道内分泌物貯留に関連した非効果的気道浄化~○○より明らか~」と三部形式の形にする。)とその計画立案を行ったり、検査日程や内容の確認、などなど行っています。

2)痛み刺激にも反応なし。

3)動脈血酸素飽和度(簡単に言うと、体の中の酸素の濃度。もうちょっと正確に言うと、酸素とヘモグロビンがどれくらいうまく結合しているかを示す数値)。SaO2。サットとも言う。
  ちなみに…嘘かまことか知らないが、サチュレーションを測ることのできるパルスオキシメーターは日本人が発明したらしい。

4)日勤者が夜23時頃まで残らないと仕事が終わらない状況が続いている部署が多いためだろうか。疲労困憊となり、身体を壊す人も出てきましたし…

 医療の現場の一実態。
コメント (3)
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0.05の世界

2007-10-16 22:46:30 | Tuesday 病院
 こんばんは。
 こちら、キャベツです。
 数日間、「0.05の世界」におりました。

 ええ、さっぱり見えなかったんですわ。

 夜のライトは、すべて丸く、
 歩行器の緑と人型のランプは、亀の甲羅(こうら)のよう。

 点滴の名前と内容を確認するときは10cmくらいまで近づけないと見えず、
 患者さんのベッドサイドに行った際には必ず種々様々確認していくのですが、それさえ思うようにいかず、
 サーフローはうまく入らず、
 カルテを見るにもにらめっこでした。

 メガネを作ったとき、
 (出来上がるまで不便だろうから、と)
 貸しメガネを…とお店の人が見つけたメガネは、まるでセルマ 1)のメガネのような、
黒くて太い縁取りに、牛乳瓶の底のような分厚いもの。
「これはちょっとね・・・」とお店の人がためらうようなものだったので、お借りしなかったのですが、それでさえ、あとから欲しがりたくなるくらい、
見えないというのはつらかったものでした。

 夕方、学校帰りの同居人に、新調したメガネを病棟まで届けて頂き(Thanks)、
 晴れやかな気分となり、
 夜仕事を続け、
 このあとも下手な文章書きが続きます。
 (今年、看研メンバー故
  さぁて、ガンバロウ)


   *****************
   

 恐らく、経験したことのない方には、見えない、というのがどれだけつらいのかわからないでしょう。
 私自身、全く見えない、ということを経験したことはございません。
 生まれつき、見えない、ということがどういうことか、思い巡らしたとしても、
 本当に理解できるわけではありません。


 ただ、ふと思うんです。
 長い長い間、生まれつき盲目であった人が、
 見えるようになったとき、
 恐らく、めまいのするような色彩の洪水と共に
 嬉しさでいっぱいになったのではないだろうか、と。
 もしくは、とまどいでいっぱいだったのだろうか、と。
 自分が、見える、と実感し、
 触れているものを、目でも見れるのを味わったとき、
 どんなに嬉しかったのだろうか、と。

 その昔、イエスによって、シロアムの池で目が開かれたある人を
 思い出してしまうのです。


 近所の人たちや、前に彼がこじきをしていたのを見ていた人が言った。
 「これはすわって物ごいをしていた人ではないか。」

 ほかの人は、「これはその人だ」と言い、
 またほかの人は、「そうではない。ただその人に似ているだけだ。」と言った。
 当人(とうにん)は、「私がその人です。」と言った。

 そこで、彼らは言った。
 「それでは、あなたの目はどのようにしてあいたのですか。」

 彼は答えた。
 「イエスという方が、泥(どろ)を作って、私の目に塗(ぬ)り、
  『シロアムの池に行って洗いなさい。』
  と私に言われました。
  それで、行って洗うと、見えるようになりました。」


   ・・・・・・・・・・

 しかしユダヤ人たちは、目が見えるようになったこの人について、彼が盲目(もうもく)であったが見えるようになったということを信ぜず、ついにその両親を呼び出し・・・

           (新約聖書・ヨハネの福音書 9章8節~)


  


 


【注】
1)セルマ:「ダンサー・イン・ザ・ダーク」(Dancer in the Dark,ラース・フォン・トリアー監督、ビョーク主演2000年制作のデンマークの映画)
      の、遺伝的な眼病で徐々に失明しつつある主人公。愛する一人息子のジーンにも病気が遺伝していることを知り、せめて息子だけでも失明から救い出そうと手術費用をコツコツと貯め込んでいたが、・・・。色んな感想が出てきそうな作品でした。できるなら、もう見たくない。


【引用】
・聖書 新改訳,日本聖書刊行会,1987年

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