さすらうキャベツの見聞記

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Student Apathy

2006-01-10 15:28:15 | Tuesday 病院

・・・



   「学校に行きたくない。なんだか勉強する気にならない」
と思ったことはないだろうか。
  それは、もしかしたらスチューデント・アパシー(student apathy)かもしれない。

  そもそもアパシー(apathy)は、ギリシャ語のpathos(=passion)の欠如という意味であり、精神医学用語では、無感情や感情鈍磨(かんじょうどんま)を意味し、本来、重症のうつ病 1
)、統合失調症 2)、脳器質疾患の症状とされている。ウォルターズ(1961)は、ある学生が「学業」に対してはほとんど無気力、無関心なのに対して、「その他の領域(アルバイト、趣味活動など)」では意欲的であり、ときには優れた業績をあげている、というような大学生に独特の症候群のあることを指摘し、それを「スチューデント・アパシー」と名づけた。 
   笠原(1976)は、これらの大学生の特徴として、一見ぐうたらに見える生活態度とは逆に、その性格は極めて真面目で、しかも完全主義者であるが、同時に卓越(たくえつ)した能力の両親や同胞との葛藤(かっとう)を経験しており、優勝劣敗に敏感すぎる傾向があると述べている。





【注】
1)うつ病(depression):感情と意欲の障害を周期的に繰り返す内因性<=脳に明らかな病変が認められないもの>の精神病。一般人口における発病率は0.5%前後と言われる。

2)統合失調症:内因性の人格全体の病い。「精神分裂病(schizophrenie)」という名称だったが、2002年に「統合失調症」に名称変更された。出現頻度は1%で、精神病の中では、もっとも頻繁に現れるもの。


参考・引用文献
 杉原一昭監修:はじめて学ぶ人の臨床心理学、中央法規、2003年



                                         

  今日のところから


    聖書はすべて、神の霊感によるもので、
    教えと戒(いまし)めと矯正(きょうせい)と義(ぎ)の訓練とのために有益です。

                      テモテⅡ 3:16 

コメント (2)
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