記録的な豪雨で鬼怒川の堤防が決壊し、茨城県常総市の市街地が浸水してから17日で1週間となった。常総市では依然として27カ所の避難所に約2000人の方々が不便な避難生活をしいられており心が痛む。一連の豪雨では茨城、栃木、宮城の3県で計8人の死亡が確認された。被災された方々に心からのお見舞いを申し上げたい。
先月25日、熊本県の荒尾市に上陸した台風15号は、熊本市で瞬間風速41,9メートルを記録するなど猛威を振るい、各地の住宅や農作物に大きな被害を与えた。その被害額は常総市の被害と比べようもない小さなものといえるが、今なおブルーシートを屋根や壁にかけた家が多数みられる。
9月14日、熊本観光のシンボルともいえる阿蘇山が突然火を噴いた。噴煙は高さ2千㍍にも達し、5日間で15万トンを超えるだろうといわれるものすごい量の灰が降ってきた。長さ1.2㌔に及ぶ火砕流も発生した。急きょ噴火警戒レベル2(火口から1㌔以内は立ち入り禁止)がレベル3に引き上げられ、火口周辺4㌔が立ち入り禁止となった。降灰は風向きにもよるが幸いと言おうか熊本市までは届いていない。だがこれ以上噴火が続くと、阿蘇山から約40㌔離れている熊本でも安穏としてはおられない。観光や農作物の被害も計り知れないものがあるそうだ。
水も火も台風も地震も怖いが、火山噴火も恐ろしい。阿蘇を抱える熊本ではなおさらのこと。阿蘇山で巨大噴火が起こればどうなるのだろう。その被害は九州全域に及ぶだろうといわれる。薩摩川内原子炉が再稼働した。それにも大きな影響がでることだろう。福島原発事故の2の舞、考えるだけでも身の毛がよだつ。
昨年、多数の犠牲者を出した御嶽山の大噴火が記憶に残る。今年になっても沢山の噴火警報が連続して出されている。5月には鹿児島県のトカラ列島にある口永良部島の新だけが噴火しレベル5が発令された。全島民は近くの屋久島に避難した。帰島の時期はいまだ見通せない。
箱根山(9.11)、雌阿寒岳(7.28)、御嶽山(6.26)、浅間山(6.11)では噴火レベル2の警報がながれた。西之島は入山危険。そのほか九州では霧島山、新燃岳、えびの高原などで噴火が予想されている。9月1日鹿児島の桜島にレベル3が発令され、一部地域に避難指示が出た。幸い数日で避難指示は解除されたが、その後も大きな噴火が続いている。
昨日地球の裏側チリで大津波が発生した。日本の太平洋側にもその津波が届いた。
火山列島日本、災害列島日本。天変地災がいつあるかわからない。避けて通ることは不可能だ。ただ、日頃から逃げる方法などその対策が大切なことがよくわかる。怖がるだけでは済まないことがよくわかる。