つい数日前の暑さはどこへ行ったのだろうか。さわやかな秋空のもと、熊本の総社藤崎八旛宮秋の例大祭が開かれた。祭りの最大の呼び物「神幸行列」とそれに従う隋兵と馬追いは、市民の多くがまっている秋最大の行事。
赤と黄色の暴れ獅子、赤い獅子にかまれて小さな子供が大きな声で泣いている。
跳ねる飾り馬に街中が沸く。秋空のもと、65の奉納団体の飾り馬と法被姿の1万6千人の勢子(せこ)らが笛や太鼓やラッパに合わせて「ドーカイ、ドーカイ」と声を張り上げ、街中を練り歩く。
年を取るにつれ外に出ることがめっきり少なくなった今日このころだが、さわやかな秋の日に誘われ久しぶりに街へ祭り見物に出かけた。
見物人の多さにびっくりしながら、随兵行列と馬追いを見通しの良い街角で十分に堪能することができた。耳が痛くなるほどのラッパと大勢のかけ声、でも楽しくてしようがない1日だった。
その日の記念と言ってはおこがましいが、デパートでレッテルに馬のついたフランスワインを1本買った。チーズも買った。今夜の食事が楽しみでならない。