脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

続々 ・ 父の鼠径ヘルニア。

2016年09月24日 21時08分50秒 | 近況
父の鼠径部ヘルニア(膀胱と腸)の手術は、5時間も掛かって無事に終わ
った。通常鼠径ヘルニアの手術は1時間半程度らしいが、父の場合は倍の
手間が掛かると言われた。つまり3時間の手術プラス全身麻酔をしたので、
手術の前後に1時間の麻酔時間が必要となり、待ち時間5時間だった。

でも運が良かったのは、飛び出している部分の膀胱を切除するはずだっ
たのが、切らずに元に戻せたことである。膀胱を40%くらい大幅に切除
するという説明だったが、術後の生活に不便が生じないか心配だった。
また膀胱は、切ると傷口から尿が漏れやすくそれで感染症を起こし易く
その場合は再手術だという。鼠径部ヘルニアで膀胱が出るタイプは1%
というが、一応、面倒にならずに済んで良かった。

ヘルニアでも、膀胱は飛び出しても痛くないのだそうである。父の場合
も痛みがないのでついつい甘くみて、長年放置していたのである。この
2,3か月で膀胱のヘルニアが一挙に進み、更に小腸まで出て来た。父の右
股には大人のコブシ大に膨らんだコブが生えていて、診察室で初めて見
たときは仰天した。小腸が出てしまい、嵌頓状態で締め付けられるとか
なり痛いらしい。

嵌頓状態の小腸は、元に戻さず6時間以上放置してしまうと、部位が腐り
だす前に緊急手術が必要だという。父の場合、朝に小腸が出て腹が痛み
出し、午前中に救急車で病院に駆けつけて、外科医に手で小腸を元に戻
して貰えた。腸は腹膜に包まれた状態で鼠径部に出るので、腸を戻して
も伸び切った腹膜は外に残ったままで、その腹膜は手術時に切除された。

結局、父の鼠径ヘルニア手術では、膀胱も腸も切ることなく、腹膜を一
部切った程度で下腹部を縫合したようである。出血も少なくとても首尾
の良い手術となった。執刀の主治医との術後面談でも、私も医師も顔が
ほころんだ。ということで、メデタシ・メデタシなのか、どうなのか?
というのは、

手術の翌日、病室に父を見舞いに行くと、父は疲れ果てたような表情を
してウツラウツラ半眼で眠っている風だった。意識状態は正常なので、
話しかけると応えてくれるが、会話することがどこか辛そうである。何
だか顔つきがヘンで、顔がどこかねじれている感じである。丁度、バイ
クで事故って顔が歪んだビート・たけしの顔付に似ている。

父は私を認めると不意に、「あ、お前のフトンはあっちに敷いてあるぞ」
と言った。エッ? ナニ言ってんだ、と思ったが、年寄に全身麻酔をす
るとボケ易いという話を、最近知り合いの外科医から聞いた。ヘルニア
は無事済んだのに、今度はボケかよって、一難去って、またであるのか。
さーて、どーゆー展開になるのやら‥。退院予定は、一週間後である。



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