SNSいじめで、女子中学生が電車に飛び込み自殺した。またか、とい
う感じでこっちも鈍感になっている。彼女は転校したのだが、いじめ言
葉はネットで追い掛けて来た。こんないじめニュースが後を絶たない。
SNSにAIでも介在させて悪質言葉の締出しでもすべきか。一見明る
い世の中に見えて、実は窮屈で陰湿な邪悪に黒ずんでいるのだろうか。
でも私にも覚えがあるが、中学生くらいが残酷を一番面白がる年齢かも
しれない。中二の頃だった。私は不良友達と遊ぶのが楽しかった。その
遊びのノリで、画用紙に教師の似顔絵を描いて、顔中に包丁を突き刺し
て血だらけにして見せて、友達とゲラゲラ笑い合っていた。
そのWという教師は、体罰も振るう厳しいおっさん教師だったが、誰か
が(多分ノリで)私の絵をチクッたらしく、血だるまの絵はWの手に渡り、
悪友が言うには、お前ヤバイぞ。W、職員室の席で真剣な眼差しで絵を
睨んでたぞ~と。(しかしW先生、この絵を公に問題にもせず、私への
意趣返しだの態度に変化はなく、怒られたりも報復も一切なかった。)
私は悪友たちにウケたいばかりに、面白がって酷いことをしてしまった
と、その後独りひっそりと反省した。こんなノリこそがイジメの温床な
のであるが、中学生当たりの面白さへのドライヴ、飢餓感とか、内面の
不安定さ、自己中な気分の高ぶりは、思春期特有の処し難い処である。
冒頭の女子中学生は、詳細は知らないが、ほとんど言葉のブラックな刃
物だけに心をえぐられ、悩み死に至ったようだ。ネットの言葉は、衆人
注視の中に発せられるので、言葉に過敏にならざるを得ないのだろうか。
ブラック言葉がスルー出来ず、生真面目なヒト程捕まり易い。過敏に反
応するからこそイジメ甲斐が増し、嗜虐性が強まり集団化すれば暴走も
する。いつの間にか誰も罪の意識もないまま、人が死んでるのだろう。
彼女は転校しても、「死ね、カス!」等の暴言が亡霊のように追い掛け
てきた。言葉を吐いた人物は、本気で死んで欲しいと思って言ってるの
ではなく、言葉のイジメがノリで楽しくてやっただけだろう。「いや、
オレはマジ、死んで欲しいっす!」というメタ言葉があっても、更に集
団ウケを狙う昂揚した気分の「遊び」である。
「死ね、カス!」。もし返答を返すなら、どう言ってみるか。例えば
「ボケ! お前こそ今すぐ死ね、歯カス!」ではダメである。火に油を
注ぐだけで、また相手の作った土俵から出てないから、ダメである。
まずは間合いを「外す」こと。相手の言葉を脱臼させること。気取って
思想風に言えば、言葉の磁場の解体を試みること。試しに手許に文庫本
がある。有名作家の刑事小説だが、ちょっとセリフを拾って、イジメ言
葉にぶつけてみよう。
「死ね、カス!」:「ずいぶん立派なご意見をお持ちのようですな。」
「あら、そうかしら。ホント、ごめんなさいね。」
「くそっ。一体だれのしわざだ。」
「ご忠告ありがとうございました。恐れ入ります。」
「あなたに言われる筋合いのモノではありません。」
「何だかわからないが、そうなった以上仕方がないだろう。」
どうだろうか。相手の言葉の関節は少し脱臼しただろうか。少し言葉の呪
縛がほどけて悪意の磁力が削がれ、囚われの気持ちが逸れて、怒りの感情
が一旦でも収まれば好いと思う。これはほんの心のマッサージ、イジメな
言葉の「場」を自分へと組み替え、「場」を自分に奪回する試みである。
ブラックなイジメ言葉の檻から外に出るには、やはり自分の意識の外側に
立つことだろう。意識や言葉から切れて、体のレベルに移ることである。
運動をするでも、街を延々と何時間でも歩いてみるのも良いかもしれない。
そんな元気さえないと言うのなら、心療内科や精神科を訪ねることが正解
だろう。薬の力を借りるのも仕方がない。とりわけ睡眠不足に陥ると、自
殺企図だの短慮に走り易いので、十分ぐっすりと眠ることが肝要。
とにかく若い方々、思春期の若者よ。集団のノリでイジメはやめよう。
同級生をイジメることで、仲間にウケを取りに行くのはやめようよ。
またイジメ被害者の方も、バカは上手にスルーして。自殺は早過ぎる。
何とか生き延びて欲しい。死ぬのは、歳を取ってからだよ‥。
う感じでこっちも鈍感になっている。彼女は転校したのだが、いじめ言
葉はネットで追い掛けて来た。こんないじめニュースが後を絶たない。
SNSにAIでも介在させて悪質言葉の締出しでもすべきか。一見明る
い世の中に見えて、実は窮屈で陰湿な邪悪に黒ずんでいるのだろうか。
でも私にも覚えがあるが、中学生くらいが残酷を一番面白がる年齢かも
しれない。中二の頃だった。私は不良友達と遊ぶのが楽しかった。その
遊びのノリで、画用紙に教師の似顔絵を描いて、顔中に包丁を突き刺し
て血だらけにして見せて、友達とゲラゲラ笑い合っていた。
そのWという教師は、体罰も振るう厳しいおっさん教師だったが、誰か
が(多分ノリで)私の絵をチクッたらしく、血だるまの絵はWの手に渡り、
悪友が言うには、お前ヤバイぞ。W、職員室の席で真剣な眼差しで絵を
睨んでたぞ~と。(しかしW先生、この絵を公に問題にもせず、私への
意趣返しだの態度に変化はなく、怒られたりも報復も一切なかった。)
私は悪友たちにウケたいばかりに、面白がって酷いことをしてしまった
と、その後独りひっそりと反省した。こんなノリこそがイジメの温床な
のであるが、中学生当たりの面白さへのドライヴ、飢餓感とか、内面の
不安定さ、自己中な気分の高ぶりは、思春期特有の処し難い処である。
冒頭の女子中学生は、詳細は知らないが、ほとんど言葉のブラックな刃
物だけに心をえぐられ、悩み死に至ったようだ。ネットの言葉は、衆人
注視の中に発せられるので、言葉に過敏にならざるを得ないのだろうか。
ブラック言葉がスルー出来ず、生真面目なヒト程捕まり易い。過敏に反
応するからこそイジメ甲斐が増し、嗜虐性が強まり集団化すれば暴走も
する。いつの間にか誰も罪の意識もないまま、人が死んでるのだろう。
彼女は転校しても、「死ね、カス!」等の暴言が亡霊のように追い掛け
てきた。言葉を吐いた人物は、本気で死んで欲しいと思って言ってるの
ではなく、言葉のイジメがノリで楽しくてやっただけだろう。「いや、
オレはマジ、死んで欲しいっす!」というメタ言葉があっても、更に集
団ウケを狙う昂揚した気分の「遊び」である。
「死ね、カス!」。もし返答を返すなら、どう言ってみるか。例えば
「ボケ! お前こそ今すぐ死ね、歯カス!」ではダメである。火に油を
注ぐだけで、また相手の作った土俵から出てないから、ダメである。
まずは間合いを「外す」こと。相手の言葉を脱臼させること。気取って
思想風に言えば、言葉の磁場の解体を試みること。試しに手許に文庫本
がある。有名作家の刑事小説だが、ちょっとセリフを拾って、イジメ言
葉にぶつけてみよう。
「死ね、カス!」:「ずいぶん立派なご意見をお持ちのようですな。」
「あら、そうかしら。ホント、ごめんなさいね。」
「くそっ。一体だれのしわざだ。」
「ご忠告ありがとうございました。恐れ入ります。」
「あなたに言われる筋合いのモノではありません。」
「何だかわからないが、そうなった以上仕方がないだろう。」
どうだろうか。相手の言葉の関節は少し脱臼しただろうか。少し言葉の呪
縛がほどけて悪意の磁力が削がれ、囚われの気持ちが逸れて、怒りの感情
が一旦でも収まれば好いと思う。これはほんの心のマッサージ、イジメな
言葉の「場」を自分へと組み替え、「場」を自分に奪回する試みである。
ブラックなイジメ言葉の檻から外に出るには、やはり自分の意識の外側に
立つことだろう。意識や言葉から切れて、体のレベルに移ることである。
運動をするでも、街を延々と何時間でも歩いてみるのも良いかもしれない。
そんな元気さえないと言うのなら、心療内科や精神科を訪ねることが正解
だろう。薬の力を借りるのも仕方がない。とりわけ睡眠不足に陥ると、自
殺企図だの短慮に走り易いので、十分ぐっすりと眠ることが肝要。
とにかく若い方々、思春期の若者よ。集団のノリでイジメはやめよう。
同級生をイジメることで、仲間にウケを取りに行くのはやめようよ。
またイジメ被害者の方も、バカは上手にスルーして。自殺は早過ぎる。
何とか生き延びて欲しい。死ぬのは、歳を取ってからだよ‥。