脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

タスポは合憲か

2008年03月07日 14時39分33秒 | 社会時評
最近、タバコを買いに行くと、自販機に封筒が取り付けてある。
手に取ってみると、「タスポ」という成人識別カードの申込書であった。

自販機でタバコを買う場合、タスポなるICカードが必要となるらしい。
このカードは発行手数料等は無料で10年有効だとあるが、
申し込みには、身分証明書のコピーと顔写真が必要である。

何でタバコを買う位のことで、顔写真まで
日本たばこ協会に送らねばならないのか。
顔認識機能のある自販機が導入されるわけでもないのに、である。

これは、供給を独占する地位を利用した、
過剰で、不当な個人情報の収奪ではなかろうか。

そう言えば、昨日、最高裁が住基ネットは、
プライバシー侵害に当たらず、合憲であるという判断を示した。
住民側の「自己情報コントロール権」の主張は退けられてしまった。

住基ネットが合憲でも、タスポのようなカードはどうなのか?
今頃になって未成年者の喫煙防止だのを名目に持ち出しているが、
日本自動販売機工業会の利権が動いたものか、あるいは、
たばこ協会に消費者情報を提供させる仕組み作りなのではなかろうか。

供給独占的な立場にある事業者が、このようなカードの発行によせて、
何らの制約もなく、個人情報の収集手段にすることは、許されるのだろうか。
収集情報がどのように利用されるか、消費者には分からないのである。
何かの不手際で第三者に情報が漏れた場合には、どこまで責任を負ってくれるのか。

折しも、「消費者庁」が新設されるらしいが、
余剰公務員の解消策や新たな天下り機関ではなく、
このような事案を含め、様々な消費者問題に積極的に取り組んでもらいたい。


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