脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

F君を偲んで。

2008年06月09日 11時27分15秒 | 近況
ここ数日、疲れていてブログが更新できなかった。
おとといの土曜日夕刻、仲間内に馴染みの店 阿佐ヶ谷のRにて、
二月に亡くなった大学時代のクラスメートF君を偲ぶ会があった。

Fの奥さんと息子さんも上京して来て下さり、東京の大学生である娘さんを
交えた三人を囲んで、学生時代の同窓、先輩、後輩が10人程集まった。
中には山梨から駆けつけてくれた後輩もいて、Fの人徳を感じさせた。

店の壁に笑顔のFの写真一葉を貼り付けて、みんなで献杯した。
一人一人自己紹介ということになったが、みんな、Fへの想いが先走り、
自己紹介を忘れている程だった。
でも、何をやっている、何処の誰でもいい。
彼のために足を運んでくれている志ある人ばかりだから。

奥さんが持参してくれた、彼の写真と労働運動関係の雑誌が数冊あり、
そこにFが寄稿したものが掲載されていた。
彼が、地元企業における女性への賃金差別闘争に取り組んだときの写真と
文章を見かけたが、裁判闘争等の経過報告が詳細に報じられていた。

彼は田舎に引っ込んで「闘争」から身を引いたものとばかり思っていたが
独自に地道に「左翼」を貫いていたことを、今になって知った。
彼は本来、田舎の純朴でおおらかな農業青年タイプである。
でも、自分の信念や生き様は変えていなかったんだなぁ、と感心した。

Fは、大手自動車会社の下請けで現場作業を10年以上していたが、
同誌には、有名な労働問題のルポライターによる、Fへの取材記事もあり、
過酷な工場労働の現場について語られていた。

Fはいつでも、どこでも、どんな状況でも、へこたれず、
笑顔を絶やさない、一所懸命な人間だった。
進行性の難病に罹って、仕事が出来なくなったら、
今度は、難病患者の会を作っては、患者仲間を励まし続けた。

つくづく、立派な奴だったと思う。
「おい、お前、オレのこと、あまりエラソーに書くなよ!」なんて、
あいつが困って、照れ笑いしているようだから、もう止めておく。

F君、
私のことまで心配してくれていたようで、済まなかったね。
どうも、ありがとう。
君にはかなわないけど、私も私で道を歩んでいるからさ。
時々は、私の心にも遊びに来てくれよな!
じゃあ、な。



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