真夏の永田町、屋外で安保法制に反対するデモが続いています。安倍政権の支持率は下がり続けています。その陰で、国会議員の事務所には、こんなものが送付されているそうです。
上は同封されていた、八重山日報に出している意見広告。下は、国会近くの会館でのイベント案内です。
日本のこうした勢力に、僕が肩入れができない理由がいくつかあるのですが、そのうちのひとつは、彼ら自身にとっての最低限のベネフィットを、彼らの多くがわかっていないことが大きいと思います。
彼ら自身にとって、損得計算が為されている気がまるでしません。
今は、彼らが望むような政権による政治が行われていて、その体制をどうやって強固にするのかということしか、本質的プラスはないと、理性的には思います。
しかし、現況は、それを強固にするというよりも、その体制に自ら墓穴を掘る状態です。足を引っ張っている気がします。
僕には、この頭の悪さが全く理解できません。
安保法制案を巡る世の中の動きは、野党側の仕掛けという座組みを超えて大きな流れになっています。そして、この流れが始まった、一つの契機は、6月にあった自民党内「文化芸術懇話会」において、沖縄の新聞への過剰攻撃によるものです。
沖縄の新聞二紙が、彼らの主張とは異なっていることが許せなくても、沖縄という地域に拘るとしたならば、言論対抗上は自分達の主張どおりのメディアを、沖縄で展開させればよいだけです。自分の主張を通したいなら、そういうメディアを沖縄で設立し、それが沖縄で受け入れられるか戦えばいいだけです。
よその新聞が自分達と主張が違うから、そうした争いでなく、政治的に攻撃することを言い出すというのは、言論の話ではなく、頭の悪いファシストの言説と類似しているだけです。普通の人がそうした言説を敢えて肯定する可能性は少ないです。こんなことは、社会全体を俯瞰で見る力があれば、常識です。
しかも、安保法制の話で、自民安倍政権は苦境に陥りつつある状況を考えると、いまさら東京で、本質的には関心が強くない沖縄の話を、しかも新聞への攻撃という形で再燃させる政治的な仕掛けは、全体として何の具体的メリットもありません。
自分達の主張にとって、こんなにプラスのありそうな政権の足を、この状況下で、まだ大きく引っ張るこの人々。
彼らの政治立場を拡大させるために、今は何が得で、何が損なのかも、あきらかに分かっていません。
日本は左翼側の政治勢力にも問題は多々ありますが、こうした人々の一定部分が自分達の損得計算も出来ないほど、こんなにレベルが低いと、他国にあるような愛国保守的な政治勢力の台頭は、かなり難しいだろうと思います。
頭が悪すぎるということです。
合掌。
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