俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

マッチポンプ

2013-07-18 09:56:11 | Weblog
 マッチポンプという和製英語がある。マッチで火を付けた後、自分でポンプを使って消火する、つまり自分で騒ぎを起こして得をするという意味だ。子供の自殺に関する報道は正にこれだ。騒ぎ立てて自殺を増やしている。子供の自殺の最大の原因はいじめではない、マスコミの報道だ。
 本来マスコミは警鐘であるべきだ。こんな事件や事故が起こったから警戒せよ、と告知することによって社会の安全性の向上に貢献する。ところが子供の自殺に関しては「自殺して悲劇のヒーローになれ」というメッセージばかりを出し続けている。「目立たない子供でも生涯でただ1度のヒーローになれるチャンスだ」と言って自殺を勧めている。
 3日付けの「子供の自殺」でも書いたことだが、先進国のマスコミは子供の自殺に関する報道には細心の注意を払っている。それが自殺を誘発することにならないかを極度に警戒する。生命尊重の立場なら当然のことだが日本のマスコミにはそんな配慮など微塵も無い。逆に「不満のある子供はさっさと自殺しろ。あとはマスコミが恨みを晴らしてやる」と煽り立てる。これによって自殺が増えれば「教育の荒廃」とか「心の闇」と騒ぐ。自らの責任など全く感じていない。
 マスコミは決して「正義」のために告発しているのではない。ただ単に視聴率を稼いで発行部数を増やしたいだけだ。金儲けのために自殺を煽っている。
 多分、現代の子供は「化けて出られる」とは思っていない。そこまで非科学的ではない。しかしマスコミが仕返しをしてくれることを固く信じている。
 遺書さえ残せば嫌な奴(≠悪い奴)をマスコミが退治してくれる、自分一人ではできないことを社会がやってくれる、これなら死んだほうが得だ、と子供は考える。
 子供の自殺の半分以上はマスコミが奨励することによって生まれている。マスコミとは屍肉を漁るハイエナのようなものだ。自殺の幇助と奨励が言論の自由の名の元で行われている。

株価

2013-07-18 09:25:55 | Weblog
 16日から東証と大証の現物株市場が統合された。全体としては余り大きく変動していないが、大証単独上場だった銘柄の上昇がかなり目立っている。
 たまたま私は旧大証1部単独上場だった2社の株を持っている。その内の1社の株の一部を東西統合の直前に売ったが結果的には失敗だった。統合後連日、両銘柄共に年初来あるいは上場以来の最高値を更新し続けている。
 統合後に取引が活発化することを市場が見込んで思惑買いが入って統合前にピークに達するだろうと私は予想した。つまり小さな大証が大きな東証に統合されるのだから小さな市場の間に激しい値動きがありその後は安定するだろうと思ったのだが大外れだった。やはり私は投資の素人だった。日本の市場はまだまだ欧米のように変動を「織り込み済み」にはできず、変化があってから急激に動くという後追い型のようだ。
 今回の経験から、今後の注目は名古屋・福岡・札幌の中小証券取引所の単独上場銘柄だと思う。これらの証券取引所はいずれ日本取引所グループに吸収合併されることになるだろうから、その時には、今回の大証単独上場銘柄と同じような動きをするだろう。私自身は今更こんなことで儲けようとは思わないが、若い人なら一度検討してみても損は無かろう。