俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

鰻(2)

2013-07-24 11:00:58 | Weblog
 「料理」が文化だ。料理は料=材料と理=調理に分解できる。つまり素材を加工することが料理であって、素材だけでも加工だけでも文化とは言えない。
 中国人は多くの野生動物を食べ尽くしたと言われている。これは恥ずかしい歴史だ。日本人も鰻を食べ尽くすような蛮行をすべきではない。10年ぐらいは鰻食を自粛して種の保存を図るべきだろう。
 鰻料理が食文化であっても鰻そのものは文化ではない。鰻料理のために磨いた技術で他の素材を調理できれば新しい食文化を作ったことになる。
 では蒲焼の技法でどんな料理が可能だろうか。アナゴやサンマ以外に興味深い代替品があることを知った。ナマズとナスだ。
 どういう訳か日本人は余りナマズを食べない。私もまだ食べたことが無い。多分、独特の臭みがあるのだろう。しかしタイやブラジルなどでは普通に食べられているのだから試してみる価値はある。成功すれば新しい食材の開発にもなる。
 ナスの蒲焼は群馬県のある食堂の名物料理になっているそうだ。レシピもネット上で公開されている。
 土用の「牛」という切り口も面白い。牛肉なら鰻に負けないスタミナ食であり、夏場を乗り切るための栄養補給というコンセプトにも適っている。バレンタインデーのチョコレートのように、業界一体となって訴求すれば充分な成果が期待できよう。あるいは私の大嫌いな農林水産省が、食資源の保護と畜産の振興を狙ってキャンペーンをするなら、私も協力してみようと思う。

投票

2013-07-24 10:35:41 | Weblog
 参議院選挙が終わった。12月28日付けの「参院選」で民主党の議席が半減すると書いたがそれ以上に酷い惨敗だった。
 今回も私は投票しなかった。仮に投票したとしても結果は同じだ。1票差で当落が決まった人は日本中に一人もいないのだから、私が投票してもある候補者の得票が10万票から10万1票に変わるだけだ。こんな子供騙しのくだらない儀式には参加したくない。
 今回から成年後見人制度の対象者も有権者になった。これで1票の価値は更に下がった。我々の1票は認知症の老人と同等の価値しか無い。自分の息子さえ分からない状態の人がどうやって政治的判断をするのだろうか。周囲の人の言いなりになるだけだ。
 私は社会の趨勢とは逆に投票権を制限すべきだと考えている。簡単な試験をしてその合格者にのみ権利を与えるべきだと考えている。例えば「政党名を2党書け」とか「参院選以外の国政選挙は何か」といった政治的に中立で小学生でも知っていることを尋ねてそんなことも知らない人の票を無効あるいは1/2票に換算すべきだと考えている。
 投票率を見れば52.61%と辛うじて半数以上が投票に参加した。なぜかその内の白票などの無効票がどれくらいなのかは全く発表されないが、投票率がもっと下がることに期待している。もし投票率が慢性的に30%ぐらいにまで下がれば選挙制度そのものを見直さざるを得なくなる。棄権者の内、積極的投票忌避者が何%ほどいるのか知らないが、サイレントマイノリティがサイレントマジョリティに変われば見直しの必要性が認められるだろう。