中国の大気汚染はいよいよ危機的レベルに達したようだ。大気汚染指数(AQI)が6日の北京で310と6段階の最悪値に達したと思ったら、20から21日にかけて今度は北京から北東に約1000㎞も離れた(日本なら東京・鹿児島間に相当)ハルビンで計測可能限界の500を超えてしまった。従来は北京の南西約1500㎞の重慶の大気汚染が騒がれていたが、汚染は中国全土に広がっているようで、最早、南東の沿岸部以外は人間が住めない場所になりつつある。中国では風が吹かないことが原因と報じているようだが冗談じゃない、風が吹けば日本側に拡散するだけだ。
恐ろしいことに今がヤマ場ではない。ピークはこれからで冬が本番だ。家庭用暖房の大半が石炭に頼っているからだ。しかもこの暖房器具がとんでもない代物で100年前から変わらない構造の原始的なものだ。数億世帯の中国人民がこれを一斉に使うのだからどうしようもない。
日本の公害は企業による犯罪だった。足尾銅山にせよ四日市公害にせよ水俣病にせよ、企業が加害者で国民は被害者だった。中国の場合、こんな構図ではない。主犯は国営企業で共犯は中国人民だ。両者が大量のPM2.5を排出する。企業の設備を改善することは可能であっても、数億世帯にまで普及したポンコツ暖房器具を一新することは不可能だろう。
これでは対岸の火事では済まない。延焼必至の状況だ。
困ったことに中国はプライドの高い国でしかも独裁制だ。誤りを最も認めにくい条件を2つとも満たしている。外国が非難しても聞く耳を持つまい。自らが誤りを認めない限り改めることはなかろう。
今でこそヨーロッパ諸国は環境意識が高いが、これは深刻な公害を経験したからだ。光化学スモッグや酸性雨によって酷い目に会っているから環境による報復を恐れている。`A burnt child dreads the fire.'の諺そのままだ。中国にはこれを追体験して貰うしか無かろう。大気汚染による日照不足は必ず農作物の不作を招き農民反乱が頻発するだろう。日本は余計なお節介などせずに諸外国と連携して抗議すると共に、降り掛かる火の粉を払うことに専念すべきだろう。善意に基く干渉など無効であり中国をますます頑なにさせるだけだ。
恐ろしいことに今がヤマ場ではない。ピークはこれからで冬が本番だ。家庭用暖房の大半が石炭に頼っているからだ。しかもこの暖房器具がとんでもない代物で100年前から変わらない構造の原始的なものだ。数億世帯の中国人民がこれを一斉に使うのだからどうしようもない。
日本の公害は企業による犯罪だった。足尾銅山にせよ四日市公害にせよ水俣病にせよ、企業が加害者で国民は被害者だった。中国の場合、こんな構図ではない。主犯は国営企業で共犯は中国人民だ。両者が大量のPM2.5を排出する。企業の設備を改善することは可能であっても、数億世帯にまで普及したポンコツ暖房器具を一新することは不可能だろう。
これでは対岸の火事では済まない。延焼必至の状況だ。
困ったことに中国はプライドの高い国でしかも独裁制だ。誤りを最も認めにくい条件を2つとも満たしている。外国が非難しても聞く耳を持つまい。自らが誤りを認めない限り改めることはなかろう。
今でこそヨーロッパ諸国は環境意識が高いが、これは深刻な公害を経験したからだ。光化学スモッグや酸性雨によって酷い目に会っているから環境による報復を恐れている。`A burnt child dreads the fire.'の諺そのままだ。中国にはこれを追体験して貰うしか無かろう。大気汚染による日照不足は必ず農作物の不作を招き農民反乱が頻発するだろう。日本は余計なお節介などせずに諸外国と連携して抗議すると共に、降り掛かる火の粉を払うことに専念すべきだろう。善意に基く干渉など無効であり中国をますます頑なにさせるだけだ。