OECDは24ヶ国を対象にして「国際成人力調査」を行い、その結果を今月の8日に発表した。日本は読解力も数的思考力も世界一でフィンランドなどの北欧諸国がそれに次いだ。(詳細データはPIAACで検索可)
子供の学力では毎回上位にランクされている東アジア勢(中国、韓国、台湾、香港)では韓国だけが参加して、意外なことに平均点以下という結果だった。入試用学力ばかりを偏重しているせいだろうか。
国別成績以上に興味深いのは年齢別学力だ。読解力も数的思考力も25~29歳をピークにして下降する。このことはOECD平均でも日本人でも同じ傾向なので普遍的事実と思われる。但し日本人の下降ぶりはかなり緩やかであり、OECD平均と日本人との差が最大になるのは、読解力も数的思考力も50~54歳の時だ。50代の日本人は若いということだろうか。
数的思考力に注目すれば、日本人の50~54歳は20~24歳よりも高得点で、55~59歳でも16~19歳よりも高い。大学受験の時期はまだヒヨッコに過ぎず、経験を積んだ50代はかなり賢いということがこのデータから読み取れる。
ライフステージと重ね合わせて考えれば、最も思考力が高い25~29歳がサラリーマンなら平社員であり最も考えない時期に当たってしまっている。これでは人材殺しにもなりかねず、少なからぬ企業が若手中心のプロジェクトチームの実験をしていることは良いことだと改めて思う。
しかしなぜ25~29歳をピークにして知力が劣化するのだろうか。多分、全員が同等に劣化するのではなく、一部の人が先に劣化するのだろう。多数の砂山を作ってその高さの平均値を求めれば、刻一刻減少し続ける。但し皆が同じペースではなく、一部の山が大きく崩れてそれが平均値を下げる。砂山と同様、高齢者の知力も先に劣化する人が平均値を下げるのであり、各個人の知力はグラフに表されているように着実に劣化している訳ではないと、老化しつつある当事者としては考えたい。
子供の学力では毎回上位にランクされている東アジア勢(中国、韓国、台湾、香港)では韓国だけが参加して、意外なことに平均点以下という結果だった。入試用学力ばかりを偏重しているせいだろうか。
国別成績以上に興味深いのは年齢別学力だ。読解力も数的思考力も25~29歳をピークにして下降する。このことはOECD平均でも日本人でも同じ傾向なので普遍的事実と思われる。但し日本人の下降ぶりはかなり緩やかであり、OECD平均と日本人との差が最大になるのは、読解力も数的思考力も50~54歳の時だ。50代の日本人は若いということだろうか。
数的思考力に注目すれば、日本人の50~54歳は20~24歳よりも高得点で、55~59歳でも16~19歳よりも高い。大学受験の時期はまだヒヨッコに過ぎず、経験を積んだ50代はかなり賢いということがこのデータから読み取れる。
ライフステージと重ね合わせて考えれば、最も思考力が高い25~29歳がサラリーマンなら平社員であり最も考えない時期に当たってしまっている。これでは人材殺しにもなりかねず、少なからぬ企業が若手中心のプロジェクトチームの実験をしていることは良いことだと改めて思う。
しかしなぜ25~29歳をピークにして知力が劣化するのだろうか。多分、全員が同等に劣化するのではなく、一部の人が先に劣化するのだろう。多数の砂山を作ってその高さの平均値を求めれば、刻一刻減少し続ける。但し皆が同じペースではなく、一部の山が大きく崩れてそれが平均値を下げる。砂山と同様、高齢者の知力も先に劣化する人が平均値を下げるのであり、各個人の知力はグラフに表されているように着実に劣化している訳ではないと、老化しつつある当事者としては考えたい。