ランダムに起こることが何らかの意味付けをされることは非常に多い。これが迷信を生む。
話を分かり易くするために極端な寓話にする。10箇国の歴史を学び、それぞれの生徒は興味を持った国の歴史だけしか覚えなかったとする。ある生徒はフランスとドイツという2箇国の歴史だけしか覚えず、ある生徒は9箇国の歴史を覚えたとする。2つの歴史しか覚えなかった生徒の期待値は20点で9つを覚えた生徒なら90点だ。
もし必ず異なる国について出題する5問の試験をすればどうなるか。全部覚えた生徒なら毎回100点だがそれ以外の生徒の得点は毎回バラ付く。5箇国の歴史しか覚えなかった生徒であれば0点から100点まであり得る。覚えている国ばかりが出題されれば(俗に言う「ヤマが当たった」条件)100点で、覚えていない国ばかりが出題されれば(「ヤマが外れれば」)0点だ。しかし確率的にはそんなことは殆んど起こらない(10C5=5/10×4/10×3/10×2/10×1/10=120/100000=0.12%)。実際には平均50点で上下にバラ付く。同様に3箇国しか覚えていない生徒なら平均30点でバラ付く。
この場合、成績が下位の者ほど運不運に左右される。平均30点の生徒が0点を取ったあと「神頼み」をすればどうなるか、多分次の試験では20~40点を取るだろう。これは決してご利益があった訳ではない、本来の得点に戻っただけだ。心理学ではこれを回帰効果と呼ぶがこれがご利益と誤解される。多くの人はドン底の時に神頼みをするから「報われる」ことが多い。
成績の悪い者ほど得点が不安定で運に左右され易いから彼らは迷信に頼り勝ちになる。余り利巧でない人がご利益宗教にはまり易いのはこんな事情からだろう。
話を分かり易くするために極端な寓話にする。10箇国の歴史を学び、それぞれの生徒は興味を持った国の歴史だけしか覚えなかったとする。ある生徒はフランスとドイツという2箇国の歴史だけしか覚えず、ある生徒は9箇国の歴史を覚えたとする。2つの歴史しか覚えなかった生徒の期待値は20点で9つを覚えた生徒なら90点だ。
もし必ず異なる国について出題する5問の試験をすればどうなるか。全部覚えた生徒なら毎回100点だがそれ以外の生徒の得点は毎回バラ付く。5箇国の歴史しか覚えなかった生徒であれば0点から100点まであり得る。覚えている国ばかりが出題されれば(俗に言う「ヤマが当たった」条件)100点で、覚えていない国ばかりが出題されれば(「ヤマが外れれば」)0点だ。しかし確率的にはそんなことは殆んど起こらない(10C5=5/10×4/10×3/10×2/10×1/10=120/100000=0.12%)。実際には平均50点で上下にバラ付く。同様に3箇国しか覚えていない生徒なら平均30点でバラ付く。
この場合、成績が下位の者ほど運不運に左右される。平均30点の生徒が0点を取ったあと「神頼み」をすればどうなるか、多分次の試験では20~40点を取るだろう。これは決してご利益があった訳ではない、本来の得点に戻っただけだ。心理学ではこれを回帰効果と呼ぶがこれがご利益と誤解される。多くの人はドン底の時に神頼みをするから「報われる」ことが多い。
成績の悪い者ほど得点が不安定で運に左右され易いから彼らは迷信に頼り勝ちになる。余り利巧でない人がご利益宗教にはまり易いのはこんな事情からだろう。