俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

慰謝料

2014-06-27 10:17:13 | Weblog
 セクハラ野次ですっかり有名になった塩村文夏都議だが、タレント活動をしていた時にとんでもない発言をしていたようだ。
 2007年に「恋のから騒ぎ」に出演して「付き合っていた男性と別れる時はいつも慰謝料を貰い」その最高額は1,500万円だったと発言したそうだ。バラエティ番組での発言だから幾らかは割り引いて考える必要があるが、私が異常と思うのは「慰謝料」に対する感覚だ。「慰謝料」を異常と考えない芸能人の特異性がこんな発言を招いたのだろう。
 男女が別れる際に慰謝料の授受が発生するのはどんな状況だろうか。婚約破棄、堕胎、暴行ぐらいしかまともな理由は思い付かない。まともでない理由としては愛人関係や援助交際などだろう。塩村都議の場合はどんな理由で「慰謝料」を得たのだろうか。芸能人という特殊な立場の者との肉体関係に対する対価だろうか?
 「いつも慰謝料を貰う」とは穏やかな話ではない。別れる相手に慰謝料を払うような気前の良い男など殆んどいるまい。予め「慰謝料」を決めていなければ恐喝紛いの手でも使わなければ素直に支払うとは思えない。1,500万円を一人で脅し取ることは困難だろうから複数の男の協力を得たと考えられる。「いつも」というのだからたった一度の付き合いでも「慰謝料」を取ったということだろう。これでは確実に売春であり美人局による恐喝の可能性さえある。
 野次を飛ばしたとしてスケープゴートにされた鈴木都議や逃げ切った複数の自民党の都議、そして自らの犯罪をテレビで語っていた塩村都議、東京都議会議員とはクズの吹き溜まりのような場所らしい。差別野次再発防止の決議など要らない、東京都議会議員だけを対象にした「大人のための性的モラル向上条例」の制定こそ必要だろう。
 有名人は大変だ。被害者になったばかりに過去の悪事が露呈してしまった。警視庁はすぐにでも事情聴取に踏み切るべきではないだろうか。被害者は勇気を出してこんな破廉恥議員を告発すべきだ。単に容姿が良いだけのタレント崩れを選んだ都民は恥ずべきだ。多分、問題行動が多いから追放されたと思われる元芸能人でさえ勤まるほど都議とはいい加減な仕事なのだろうか。「伽」で稼いでいた者を都議に留めるべきではない。

医原病

2014-06-27 09:39:14 | Weblog
 動物には自然治癒力が備わっている。だから軽い病気や怪我であれば放っておいても治る。治療が必要なのはある程度、症状の重い患者だけだ。
 内科を訪れる患者の約9割が治療の必要が無い患者らしい。大半がただの風邪だ。しかし医者は治療を断ることはできない。だから解熱剤などの対症療法薬を処方する。熱を下げることが有害と分かっていても、治療に有効な薬が無いから解熱剤などを処方する。目的は治療ではなく医者としての役割を演じることだけだ。
 精神科医も軽症者にとりあえず薬を処方する。この場合も風邪薬と同様、治療ではなく症状の緩和だけが目的だ。元々、薬は病人を治療するためのものであり、軽症者に向けた薬など殆んど作られていない。抗精神病薬は脳に異常な反応を起こさせるための劇物であり作用と副作用は表裏一体だ。こんな劇物が軽い気分障害の人に使われたらどうなるか、大抵の場合、効き過ぎるということになるだろう。一時的な気分障害で受診した人が薬の副作用によって病人にされてしまうことさえある。内科医と違って精神科医はお茶を濁す類いの薬を持っていないから本格的な抗精神病薬が処方され勝ちだ。
 親近者との死別が一時的な欝状態を招くことは多い。これらの人が鬱病と診断されれば抗鬱剤が処方される。もし間違って初期の統合失調症と診断されたら恐ろしいことになりかねない。
 統合失調症はかつては精神分裂病と呼ばれた最も重篤な精神病であり、その行動は予測困難でしかも病識が無いことが多い。病識が無ければ自分が狂っているということに気付かない。
 統合失調症は重い精神病だけに副作用の大きい薬が多い。脳に異常反応を起こさせる薬による副作用で異常性が高まることもあるが、患者の訴えは無視されることが少なくない。狂人による妄想(つまり「キチガイのタワゴト」)と解釈されればどんな訴えも無視されて、危険な薬を次々に投与されて廃人にされることさえ起こり得る。統合失調症の患者が心疾患で死亡する確率は異常に高いそうだ。これが薬の副作用と無関係とは考えられない。