政府・与党はビール類の酒税の見直しを検討しているそうだ。タテマエ上は「ビール税が高過ぎるから」ということらしい。ビール税はドイツの20倍、アメリカの12倍と言われているだけに、もし本当なら良いことだ。現在のビール税は本物が高く贋物は安く、になっており贋物を優遇するという良からぬ税制になっている。食文化の向上のためには本物優遇が望ましい。
残念ながらホンネは全然違うようだ。2013年には本物のビールのシェアは50.0%まで下がっており今年は50%を切ると予想されるからだ。税率の高いビールのシェアをこれ以上下げたくないということだろう。
繁雑になることを避けるために発泡酒は無視してビールと第3のビールを比較するが、酷い税制であることが改めて分かる。350mlの缶ビールをそれぞれ220円と140円として試算する。
ビールであればその内訳は本体127円、酒税77円、消費税16円(酒税にも消費税が掛かるので二重課税になる)、合計220円となる。税金の占めるシェアは42%だ。本体価格127円に対して73%に当たる93円が課税されている。
第3のビールの場合、本体102円、酒税28円、消費税10円、合計140円となる。税金のシェアは27%だ。本体価格102円に対して37%に当たる38円が課税されている。節税ビールと言われる第3のビールでさえ驚くほど税率が高い。煙草や輸入豚肉と比べれば低いとは言え酷税と言えよう。
ビールの税率を下げて発泡酒と第3のビールの税率を上げようと企んでいるようだが、ここでもう1つ問題が生じる。チューハイなどの発泡性酒類の税率との整合性だ。第3のビールの税率を上げてチューハイを据え置くことは酒税法上難しいからチューハイも値上げされることになるだろう。
本物の奨励と言えば聞こえは良いが、低価格品を値上げして高価格品を値下げするのだから富裕層優遇策になるのではないだろうか。
なおフィリピンではここ数年で激しく値上がりしたが、それでも1本40円ぐらいで買える。ビール好きには良い国だ。
残念ながらホンネは全然違うようだ。2013年には本物のビールのシェアは50.0%まで下がっており今年は50%を切ると予想されるからだ。税率の高いビールのシェアをこれ以上下げたくないということだろう。
繁雑になることを避けるために発泡酒は無視してビールと第3のビールを比較するが、酷い税制であることが改めて分かる。350mlの缶ビールをそれぞれ220円と140円として試算する。
ビールであればその内訳は本体127円、酒税77円、消費税16円(酒税にも消費税が掛かるので二重課税になる)、合計220円となる。税金の占めるシェアは42%だ。本体価格127円に対して73%に当たる93円が課税されている。
第3のビールの場合、本体102円、酒税28円、消費税10円、合計140円となる。税金のシェアは27%だ。本体価格102円に対して37%に当たる38円が課税されている。節税ビールと言われる第3のビールでさえ驚くほど税率が高い。煙草や輸入豚肉と比べれば低いとは言え酷税と言えよう。
ビールの税率を下げて発泡酒と第3のビールの税率を上げようと企んでいるようだが、ここでもう1つ問題が生じる。チューハイなどの発泡性酒類の税率との整合性だ。第3のビールの税率を上げてチューハイを据え置くことは酒税法上難しいからチューハイも値上げされることになるだろう。
本物の奨励と言えば聞こえは良いが、低価格品を値上げして高価格品を値下げするのだから富裕層優遇策になるのではないだろうか。
なおフィリピンではここ数年で激しく値上がりしたが、それでも1本40円ぐらいで買える。ビール好きには良い国だ。