中国の鶏肉加工工場での不適切な作業映像が公開され、日本のマクドナルドとファミリーマートがこの企業からの輸入品の販売を中止したが、この映像は捏造ではないだろうか。
日本のテレビで放映された映像だけを見ても極めて不自然だ。潜入ルポの筈なのに作業中の従業員がインタビューに答えて内幕を暴露するし、傷んだ肉のズームアップ映像もある。潜入撮影であればこんなことは不可能な筈だ。
テレビ局の編集のせいでこんな変な映像になったのかと思い、ネットでオリジナルの映像を調べて驚いた。オリジナルそのものがツギハギだらけだったからだ。ナレーションは当然中国語なので何を言っているのかさっぱり分からないが、盗撮映像とそうでないと思えるものがグシャグシャに入り混じっていた。日本人なら絶対に騙されないと思うほどレベルの低い映像だった。主に3つの捏造があった。
どれも編集によって錯覚させることを狙ったものだ。作業現場の盗撮映像に続いてインタビューが始まるが、これは作業をしていた人とは別人と思われる。床に落ちた肉を拾うシーンや不良品を抜き取るシーンのすぐあとにそれぞれと同じ商品の作業工程の映像が入れられているが、これらの映像も別個のものを繋ぎ合わせている。編集が稚拙なのでフィルムを繋ぎ合わせた捏造であることがすぐに分かる。
なぜこんな捏造をするのか。好意的に考えれば、視聴者に分かり易くするためだろう。多分、不正があったことは事実であり、それを伝えるための再現映像(つまりヤラセ)を報道として使っても構わないと考えているようだ。勿論これはチャイニーズ・スタンダードであって、日本でこんなことをやれば捏造報道だ。
報道の自由の無い中国での正確な報道に対する意識は驚くほど低いようだ。もし捏造を指摘しても「分かり易くするために新たな撮影も付け足した」と堂々と答えるのではないだろうか。全く無邪気な捏造だ。これと比べれば、朝日新聞が誤報を訂正もせず「誤りだと証明されない限り正しい」と開き直ることのほうがずっと悪質な捏造だろう。
それでも2つの疑問が残る。なぜ日本のマスコミはこんな子供騙しとしか思えない捏造映像を無批判で垂れ流すのかということと、なぜ中国は自国製品の評価を下げるような映像をわざわざ捏造するのか、ということだ。
前者は簡単だ。国民が求める情報だからだ。中国嫌いの人が大喜びするだろうし、中国産は危ないという日本人の不安を裏付けることになるからだ。映像が捏造と分かっても日本のマスコミは責任を問われない。しかしプロとして全く恥ずかしいことだ。
後者は「福喜食品」が外資系だからだろう。外資系企業の信頼性を失墜させることによって民族系企業の相対的地位を高めようとしているのではないだろうか。結果的に中国の食品全体の信頼性を損なうことになろうとも、全体の利害よりもまず目先の敵を叩くことが中国流なのだろう。中国史にはそんな実例が沢山ある。
日本のテレビで放映された映像だけを見ても極めて不自然だ。潜入ルポの筈なのに作業中の従業員がインタビューに答えて内幕を暴露するし、傷んだ肉のズームアップ映像もある。潜入撮影であればこんなことは不可能な筈だ。
テレビ局の編集のせいでこんな変な映像になったのかと思い、ネットでオリジナルの映像を調べて驚いた。オリジナルそのものがツギハギだらけだったからだ。ナレーションは当然中国語なので何を言っているのかさっぱり分からないが、盗撮映像とそうでないと思えるものがグシャグシャに入り混じっていた。日本人なら絶対に騙されないと思うほどレベルの低い映像だった。主に3つの捏造があった。
どれも編集によって錯覚させることを狙ったものだ。作業現場の盗撮映像に続いてインタビューが始まるが、これは作業をしていた人とは別人と思われる。床に落ちた肉を拾うシーンや不良品を抜き取るシーンのすぐあとにそれぞれと同じ商品の作業工程の映像が入れられているが、これらの映像も別個のものを繋ぎ合わせている。編集が稚拙なのでフィルムを繋ぎ合わせた捏造であることがすぐに分かる。
なぜこんな捏造をするのか。好意的に考えれば、視聴者に分かり易くするためだろう。多分、不正があったことは事実であり、それを伝えるための再現映像(つまりヤラセ)を報道として使っても構わないと考えているようだ。勿論これはチャイニーズ・スタンダードであって、日本でこんなことをやれば捏造報道だ。
報道の自由の無い中国での正確な報道に対する意識は驚くほど低いようだ。もし捏造を指摘しても「分かり易くするために新たな撮影も付け足した」と堂々と答えるのではないだろうか。全く無邪気な捏造だ。これと比べれば、朝日新聞が誤報を訂正もせず「誤りだと証明されない限り正しい」と開き直ることのほうがずっと悪質な捏造だろう。
それでも2つの疑問が残る。なぜ日本のマスコミはこんな子供騙しとしか思えない捏造映像を無批判で垂れ流すのかということと、なぜ中国は自国製品の評価を下げるような映像をわざわざ捏造するのか、ということだ。
前者は簡単だ。国民が求める情報だからだ。中国嫌いの人が大喜びするだろうし、中国産は危ないという日本人の不安を裏付けることになるからだ。映像が捏造と分かっても日本のマスコミは責任を問われない。しかしプロとして全く恥ずかしいことだ。
後者は「福喜食品」が外資系だからだろう。外資系企業の信頼性を失墜させることによって民族系企業の相対的地位を高めようとしているのではないだろうか。結果的に中国の食品全体の信頼性を損なうことになろうとも、全体の利害よりもまず目先の敵を叩くことが中国流なのだろう。中国史にはそんな実例が沢山ある。