密室犯罪と言っても推理小説の話をしたい訳ではない。密室で行われる犯罪、つまり手術室での犯罪行為のことだ。密室での死亡事故の事情は当事者にしか分からない。一方の当事者である患者が死んでしまえば医師と看護師にしか事実は分からない。彼らが偽装工作を行えば何が起こったのか分からなくなる。
全員死亡の航空機事故はパイロットの操縦ミスとして処理され勝ちだ。バラバラになった機体の故障箇所を探すのは至難の業であり、何よりも「死人に口無し」だからだろう。JR福知山線での大事故も運転手のミスとされた。死者は証言できないから圧倒的に不利だ。
萩原流行氏の交通事故死も訳が分からない。警察の車両が事故の当事者なのだから身内に甘くなるのは当然であり、組織防衛が優先されていても何ら不思議ではない。
喧嘩になるのはそれぞれの主観世界が異なるからだ。異なった主観世界が対立すれば両者を統合しないことには事実を把握できない。一方が死んでしまえばもう一方の主観だけが残る。たとえ主観に捏造が加えられても識別することは困難だ。
緊急時の手術で、適切な対応があれば助かった筈の人が、ミスや不適切な処置によって亡くなっても絶対にバレない。「手遅れでした」という魔法の一言がある。
悪い医師にとっては文字通りに「致命的」なミスのほうが後腐れが無くて有利になる。ミスのために後遺症が残った場合、被害者が幾らでも証言できるし、障害を抱えた生き証人にもなれる。死なせてしまえば晴れて証拠隠滅が成立する。
たとえミスが明らかであっても医師には強力な逃げ口上がある。「ミスと死亡に因果関係は無い」と主張すればこれを覆すことは難しい。手術に限らず抗癌剤の過剰投与や放射線の過剰照射が本当の死因であっても、癌そのものによる病死ではなかったと証明することは余りにも困難だ。
手術中での死亡を総てミスによるものと決め付けようとは思わない。しかしこんな疑惑が消せないのだから術中死は原則として総て司法解剖すべきではないだろうか。そうすることによって医師の冤罪を防ぐことにも繋がるだろう。
全員死亡の航空機事故はパイロットの操縦ミスとして処理され勝ちだ。バラバラになった機体の故障箇所を探すのは至難の業であり、何よりも「死人に口無し」だからだろう。JR福知山線での大事故も運転手のミスとされた。死者は証言できないから圧倒的に不利だ。
萩原流行氏の交通事故死も訳が分からない。警察の車両が事故の当事者なのだから身内に甘くなるのは当然であり、組織防衛が優先されていても何ら不思議ではない。
喧嘩になるのはそれぞれの主観世界が異なるからだ。異なった主観世界が対立すれば両者を統合しないことには事実を把握できない。一方が死んでしまえばもう一方の主観だけが残る。たとえ主観に捏造が加えられても識別することは困難だ。
緊急時の手術で、適切な対応があれば助かった筈の人が、ミスや不適切な処置によって亡くなっても絶対にバレない。「手遅れでした」という魔法の一言がある。
悪い医師にとっては文字通りに「致命的」なミスのほうが後腐れが無くて有利になる。ミスのために後遺症が残った場合、被害者が幾らでも証言できるし、障害を抱えた生き証人にもなれる。死なせてしまえば晴れて証拠隠滅が成立する。
たとえミスが明らかであっても医師には強力な逃げ口上がある。「ミスと死亡に因果関係は無い」と主張すればこれを覆すことは難しい。手術に限らず抗癌剤の過剰投与や放射線の過剰照射が本当の死因であっても、癌そのものによる病死ではなかったと証明することは余りにも困難だ。
手術中での死亡を総てミスによるものと決め付けようとは思わない。しかしこんな疑惑が消せないのだから術中死は原則として総て司法解剖すべきではないだろうか。そうすることによって医師の冤罪を防ぐことにも繋がるだろう。