自宅の最寄り駅からわずか2つ先に、住人が強制退去させられてから四半世紀以上放置されたままになっているゴーストタウンがあると聞き、休日に1人で出かけてみました。
田浦にはかつて1度だけ、終電で寝過ごして降り立ったことがあるのですが、休日だったせいか待てど暮らせどタクシーが来なくて、「2駅歩いて家へ帰る」という無謀なチャレンジをしました。
国道16号を線路伝いにひたすら歩くと最初のトンネルが現れ(逗子に帰るには岩山のトンネルをいくつも越えねばなりません)、このトンネルが、、、すごく気味が悪く、足がすくんでどうしても前に進めず。あきらめて駅まで引き返し、結局タクシーで帰ったといういわくつきの場所。
トンネルの入口に小さな祠のようなものを見た時はゾッとしました。ネットで有名な怪談『きさらぎ駅』のいさぬきトンネルのイメージ。。以来、ずーっと私にとっては「怖い土地」という固定概念が定着しています。住んでいる方もいるわけで言いにくいですがw・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・というわけで、駅に着いた時点ですでにビビっています。
これが人っ子1人いない夜中だったと想像してみて 11両編成の横須賀線がホームからはみ出すため、先頭車両がトンネルに突っ込んで停車するという、鉄オタさんには有名な駅でもあります。
近くに海もあり、反対側は山ですが、田浦廃村はその山間部に存在しているようです。
道に迷いとんでもない方向へ。
どうやら京浜田浦の方へ向かっていたもよう。山間の街だけあって風光明媚な場所もあるけど・・・やっぱり土地から発する霊気みたいなものがビンビンくる。 このトンネル、めっちゃ怖かった ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「この先に異世界への入口が・・・」
とにかくわかりづらかった。。。
普通に人の住んでいる民家もあるし。中から人の話し声が聞こえてきてビックリ!!
気を取り直し、いざ凸撃!
虫がブンブン飛んでいました(>人<;)
入ってすぐ変電所。
草ボーボー!
ちなみにこの地域が廃村になった経緯について調べたところ、2000年前後にこの地域全体を開発しようという行政の計画が持ち上がり、住人たちを半ば強制的に退去させたようです。しかしこの一帯は海軍の土地であり、道路の下には丹沢の山から水を引いている水道管が4本も走っていて、それを避けて工事をするのに予想以上に費用がかさんだため、そのまま計画自体が頓挫したとのこと。
もともと車両が入れるような道もない山の斜面だし、人が住むには色々と苦労が多い土地だと思います。ていうか、引っ越しも相当大変では・・・
現代風?の家屋が多いからか、空き家が並んでいるというよりは「住んでいた人たちだけが忽然と消えてしまった」ような不気味さを感じます。
窓や玄関が開けっ放しの家もかなりあったけれど、さすがに中に入る気はしませんでした。
聞くところによれば、中には家具や家電をはじめ、住んでいた時に使っていたもの、衣類などがほとんどそのまま残されているそうです。
不気味・・・
不要になった家財道具ならわかるけれど、名前入りトロフィー、アルバム写真や卒業証書など、個人を特定可能な日用品まで置いて出て行くなんて。どう考えても普通じゃない。。。
【閲覧注意】田浦廃村 in 横須賀~現代のゴーストタウン~
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まあ「廃墟探索」という本来の目的からすると拍子抜けするほど普通の場所だった。廃虚入門編とのことだけど、これなら余裕( ̄^ ̄)ゞ
どちらかといえば田浦町自体の雰囲気の方が怖い。
駅の近くにシブくてカコイイ物件あり。
可愛い画像も。
田浦ガード近くの山腹にある静円寺で見つけたケロタンと、京急田浦駅前の商店街にいたツバメの子。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・【2019年5月追記】
2017年4月26日より、田浦町4丁目、田浦住宅街一帯に立入禁止の規制がかかり、翌2018年には住居の解体工事が行われ、田浦廃村は完全に消失してしまいました。現在は「(仮称)湘南田浦メガソーラー事業」の工事が始まっています。
ああ行っといてよかったわぁ。