先日、京都山科にある勧修寺をご紹介しました。
勧修寺に行った時に気になっていたお寺が、今日ご紹介する真言宗善通寺派大本山 牛皮山随心院です。
山科区小野の地にある随心院は、元々仁海僧正が10世紀に創建した牛皮山曼荼羅寺の塔頭でした。
その後、後堀川天皇の宣旨により門跡寺院となり、多くの皇族や摂家が入山しています。
(牛皮って何?とかいろいろ面白い由緒が他にもありますが、興味のある方はご自分で調べてくださいね~)
この随心院、このご由緒より有名なのが小野小町ゆかりのお寺ということ。
元々随心院が位置する小野御霊町は、古く小野氏の根拠地であり、小野小町の出身地でもありました。
今も小町ゆかりの遺構など見所満載と聞き、先週末ちょこっと隙間時間で行ってきました。
勧修寺もそうでしたが、随心院も人がいません・・・
灯篭が並ぶ参道の突き当り右手に拝観受付があります。
こちらから建物の中に入ることができます。
入り口で地図をいただきましたが、本堂は今工事中で拝観することができません。
書院などの建物と、お庭を中心に見学しました。
薄暗い廊下を歩いていきます。
何気ない襖絵もなかなか。
こちら表書院です。撮影禁止でしたが、左手に仏像が何体かいらっしゃいました。
本堂が工事中なので、一部こちらに移っておられるようです。
そして突き当りには、華やかな壁画が・・・
こちらは随心院がだるま商店とコラボして2009年に制作された、極彩色梅匂小町絵図。
小野小町の一生をこの1枚に表した、渾身作です。
・・・ってこんな小さい写真じゃわからん!!
古いものばかりに目が行ってしまい、ちゃんと撮っていませんでしたがイチオシの壁画だそうです。
この綺麗なピンク色は、「はねず色」と呼ばれ、随心院にある梅園に咲く梅の色なんだとか。
う~ん、真剣に撮ればよかった!
どこからでも見えるお庭は冬モード。
スギゴケも少し赤みがかかり、冬っぽいです。
出口近くに、このようなお部屋が・・・
小野小町といえばモテモテ美女、あちこちから沢山の恋文をもらっていました。
まあその多くは実らなかったわけで、そんな恋文を供養するお地蔵さまが随心院にはあるそうです。
この「告白」という衝立にはそんな謂れが書かれていました。
独特のピンク色がはねず色なんでしょうね。
ということで、随心院の周りをぐるっと回ってみました。
薬医門です。見学していたのはこの塀の内側です。
赤みがあるのはナンテンだけでしたね~
半円形の俳句が書かれた石の碑がずっと並ぶ参道を歩いて清滝権現へ。
ここにはご神木があるとのこと。
ありました!
すごく大きな木で、根っこもすごいです(下左)。
でも何の木か分かりません(泣)
検索したら出てくるかと軽く見ていたのですが、全然見つからず。
再訪したら、もうちょっとちゃんと見てきます。
あ、ちゃんと清滝権現にもお参りしましたよ~(下右)
さらに進むと、柴垣の突き当りに・・・
小町文塚がありました~
こちらで小野小町に寄せられた文の供養がされているそうです。
そして、小野小町ゆかりの遺構がもう一つ。
ちょっと井戸っぽくないですが、こちらは「化粧の井戸」。
その名の通り、小野小町がこの井戸の水で顔を洗い、「艶顔を装った」と言われているそうです。
今は水が少し汚れていて、ちょっとこれで顔を洗うのは・・・と思いました。
随心院の前には梅林があり、遅咲きのウメが咲くそうです。
今年は梅を見逃した!というときは、ここに来たらいいかも。
「はねず色」のウメが楽しめますよ!
【撮影:2024/1/21 京都市山科区】