なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

生態園のキンキマメザクラとセツブンソウ~京都府立植物園2020年2月下旬(1)

2020-02-24 05:30:54 | 植物

目に見えない新型コロナウィルスの恐怖・・・
万一感染したら・・・と知らず知らずのうちにストレスをため込んでいます。
そんな中、つかの間の開放を求めて、京都府立植物園に駆け足お散歩に行ってきました。

観光客の姿がめっきり減った京都市内。てっきり植物園も空いていると思ったら、思いのほか沢山の人。
広い植物園では人と隣り合わせることもなく、のんびりできるとばかり、三々五々と散策を楽しんでいます。
この日は青空が広がる暖かい日。
時間は2時間ぽっきりです。荷物をロッカーに預け、植物生態園にGO!
今回はできるだけ園路の様子も含めてご紹介したいと思いますね~

いつもの通り球根ガーデンの横から生態園に入ります。
そこで目にしたのは・・・


なんと、ミツマタ(三椏;ジンチョウゲ科ミツマタ属)の花がほんの少しですが咲いていました!
やっぱり今年は早いですね。
ちなみに、去年から先日行った1月末までずっとこんな感じでした。これはこれで可愛くて好きですが。


生態園の園路を進みます。右手の中ほどにバンザイ冬芽のカナクギノキがあります。


向こうの方に白く光る花らしきものが見えてきました。
キンキマメザクラ(近畿豆桜;バラ科サクラ属)です!
こちらもマイアルバムでは3月中旬以降の写真しかありません。とても早い開花です。


光が当たってとても綺麗ですが、上手く撮れないのがもどかしいです。3枚連続で・・・






この近くにあるはず。まだ咲いているでしょうか。ありました!


言わずと知れたセツブンソウ(節分草;キンポウゲ科セツブンソウ属)です。
京都府立植物園ではセツブンソウを精力的に育てておられて、今は生態園5か所で群落をつくっています。
最初に咲くのが梅園横の入り口から入ってすぐのところのエリア。
でも今回そこの花は終わってしまったのか(単に見逃したのか)見られませんでした。
上の写真のキンキマメザクラの近くのエリアでは、まだ結構沢山咲いていました。

今回一番沢山咲いていたのが一番早いエリアにほど近い、カツラの木の下のエリアです。
遠目でも目を引く白い群落。


近づくと、まさに満開から少し盛りを過ぎた花がいっぱい!


今年セツブンソウの自生地に行けず残念でしたが、こちらで十分満足しました。
何より、人が少なくて写真撮り放題。
(それでこれかと笑ってくださいませ)


調子に乗ってもう一か所。こちらは湿地ゾーンの近くに比較的最近できたエリアです。
こちらはまだ花も比較的綺麗でした。




今回はセツブンソウが目当てというわけではなかったのですが、こんなに一杯見られて満足しました~
お次はあの春の妖精、咲いているでしょうか。

【撮影:2020年2月21日 京都府立植物園】

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橿原市昆虫館 放蝶温室 その2

2020-02-23 05:46:56 | 自然

今日は橿原市昆虫館 放蝶温室の2回目です。
昨日はなんとかマダラをお届けしましたが、今日はそれ以外にみられたチョウです。

まずはこちら。赤い毛糸のぼんぼりにとまる真っ黒なチョウ。


うーん、何でしょう?写真が悪すぎですね。
頑張って反対側をのぞき込んでみました。
翅の形、オレンジ色にみえる斑紋・・・おそらくナガサキアゲハ(アゲハチョウ科)なのでは。


今度はおなじく黒っぽいですが少し違うチョウが来ました
少し翅が傷んでいますが、赤い斑点と白い模様があります。
温室に表示された説明の写真を見ると、「シロオビアゲハ・ベニモン型」に似ています。


良くわかりませんが、それによるとベニモン型のほかに、シロオビ型というのもあるようです。
で、温室にはシロオビ型の方が沢山見られました。


同じチョウには見えませんね。
困ったときのお助けWikipediaで調べてみると、ベニモン型はメスのみ。
これは捕食者から逃れるために、体内にウマノスズクサ科の毒を持つベニモンアゲハに擬態しているそうです。
なぜにメスだけ?
ちなみにシロオビアゲハの食草はミカン科だそうですよ。

ところでベニモン型の後ろにあった木、実は木ではなくてシダなんですって。
葉痕が八の字にみえることから、その名も「マルハチノキ」。


小笠原諸島に分布するそうで、見上げると確かにシダだ~


チョウに戻ります。
枯れ葉のような色と姿のカバタテハ(タテハチョウ科)。
サイズがそれほど大きくないので、なかなか見つけられませんでした。


樺色というより、錆のような感じの色です。
なかなか趣があり気に入りましたが、基本台湾・東南アジアのチョウだそうです。


最後に、いろいろなチョウが群がっていた赤い毛糸について。
遠目には赤い花かと思いましたが、どうみても手作り感のある毛糸のぼんぼり。
平成28年のスタッフブログでその説明を見つけました。
花の少ない時期に、チョウに餌をあげるために工夫されたそうで、甘いスポーツ飲料をしみこませてあるそうです。
すごくチョウにとっては魅力があるらしく、3つくらいあったぼんぼりのどれにも沢山のチョウが群がっていました。
下の写真には、ナガサキアゲハ、シロモンアゲハ2匹、ツマムラサキマダラがとまっています。


なかなか面白い見学ができました。
関西には大きな昆虫館が3か所あるので、別のところにも行ってみたいと思いました。
これで橿原市昆虫館特集はおしまい。
最後の最後に、温室のブーゲンビリアをどうぞ!


【撮影:2020/2/16 橿原市昆虫館】

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橿原市昆虫館 放蝶温室 その1

2020-02-22 06:02:41 | 自然

さてさて、お楽しみの放蝶温室、昨日ご紹介した「温室に飛んでいるチョウの数」によるとオオゴマダラが一番多いようです。
確かに~


アップで・・・
少しお疲れのユーパトリウム(キク科)にしがみついて蜜を吸っているようです。


数が多い上に、大きな白黒の翅でふわりふわりと温室中を飛び回っているのでよく目立ちます。
日本では南西諸島などに生息し、年中繁殖しているそうです。
見られませんでしたが、蛹が金色になることでも有名だそうで、ちょっと見てみたかったです~


マダラの仲間はアサギマダラもそうですが、幼虫はキョウチクトウ科の植物を食草とし体内に毒をため込みます。
そうやって、捕食者から身を守っているのですね。
それにしてもよほどユーパトリウムがお気に入りなのでしょうか。
そうか!ユーパトリウムは別名セイヨウフジバカマ。アサギマダラがフジバカマに集まるのと同じなのかも・・・

お次はリュウキュウアサギマダラ。
アサギマダラと似ていますが、少し小型で色も鮮やかな感じです。
渡りはせず、日本では南西諸島に生息。


体内にアルカロイドをため込んでいるので、捕食者を恐れないそうです。
なので、あまり人が近づいても逃げません。


お次は翅をたたんだところしか見られなかったこちらのチョウ。
あなたはだあれ?


こちらも同じ種類ですね。


結構個体数が多そうなので、「温室に飛んでいるチョウの数」を見てみると、該当しそうなのはツマムラサキマダラのみ。
え~全然写真と違う。その名の通り、紫色の翅が美しいチョウのようです。
でもネットでみてみると、まさに上の写真のような翅の裏。こちらの模様はオスのようでした。
そして、種類が違うと思っていたこちらは、ツマムラサキマダラのメスらしいです。


わからないものですね。
ちなみに、こちらのチョウ、やはり八重山や沖縄など南西諸島に分布し、食草はキョウチクトウ科だそうです。
どうせなら、翅の表側の美しい紫色も見てみたかったです。

ということで、今日の3種類は全部お仲間さんでした~

【撮影:2020/2/16 橿原市昆虫館】

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いざ、橿原市昆虫館へ!

2020-02-21 05:15:48 | お出かけ

キトラ古墳を出たあと、車で15分ほどのところにある橿原市昆虫館に行きました。
お目当ては、蝶が放し飼いにされている温室です。
温室だったら暖かいし、花も咲いているはず・・・

入り口の前にはこんな巨大なチョウの看板が・・・


入り口はこんな感じ。壁に張り付いているのは、大きなカブトムシの模型です。
分かりにくいですが「ようこそ・・」の看板の後ろには大きなトンボの模型も。


入場料を払って中に入ると、綺麗で分かりやすい展示が沢山!
見たり、触ったり、聞いたりしながら昆虫のことが勉強できる工夫が随所にみられました。
この写真は、入ってすぐのところにあった化石などを展示した通路。


壁に大きなスズメバチの模型。リアルだ・・・


もうとっくに日は過ぎていたのですが、バレンタインを意識した展示も。


とても写真に撮る勇気はありませんでしたが、森にすむゴキブリが入った水槽もありました。
1、2匹なら平気なのですが、とても写真をアップできないほど、おびただしい数のゴキブリ・・・

でも私の目的はそこではありません。悪いけれどさっさと先に進ませていただきます。
お!1000匹ですか!
   

第一目的の放蝶温室に早速入ってみます。放鳥ではなくて放蝶・・・
温室らしくアンスリウムの仲間がお出迎え。


花がメインの温室ではないので、心なし無造作感が・・
サイネリアが沢山あったのは、蜜が美味しいからでしょうか。


カランコエも。


肝心のチョウは・・・あ、いました!焦って最初はオオゴマダラの正面顔。


この後は目が慣れてきて、あっちにもこっちにも蝶発見!
大興奮で写真を撮りました。
続きは明日・・・

【撮影:2020/2/16 橿原市昆虫館】

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雨のキトラ古墳

2020-02-20 05:39:38 | お出かけ

先週は六甲高山植物園の冬季開園に行く予定だったのですが、あいにく一日雨の予報・・・
家でゴロゴロするしかないかな~と思っていたら、急に星夫が、「最終日やから行こう!」

ちょ、ちょっと。なんの最終日?
よく聞いたら、奈良県明日香村にあるキトラ古墳の壁画の無料公開の最終日だそう。
キトラ古墳といえば、高松塚古墳と並んで、石室内に壁画が発見されたことで有名な国の特別史跡です。
一昨年の秋、たまたま明日香に出かけた際、偶然高松塚古墳の石の修復作業が公開されており、見学することができました。
(その時の記事はこちら
それに続いて、キトラも見ることができ、ラッキー!
家から高速飛ばして約1時間半、無事キトラ古墳体験館 四神の館に到着です。
それにしても雨がやみません。・・・




ここは文化庁が2016年に設置した、「キトラ古墳の壁画や出土品などを保存管理・展示する施設」だそうです。
これは記事を書く段になって調べてわかったことで、来たときは野っぱらに埋め込まれるような建物をみて???でした。
入り口は地下1階にあり、まず実際の壁画を見学するための申し込み。ここで見学の班と集合時間が指定されます。
(見学は年4回、1~2月、5~6月、7~8月、9~10月に各壁画がローテーションで見学できます。
具体的なスケジュールは、「キトラ古墳壁画保存管理施設」のHPをご覧ください)

壁画の見学時間が来るまでは自由に地下の展示室を見学です。
ここは、キトラ古墳や内部の壁画について学べる施設になっています。


「キトラ古墳壁画に描かれていた「四神」が、高精細映像で実物の最大100倍規模で鑑賞できるほか、
天井には天文図が投影されます。 」(明日香村観光ポータルサイトより)
こちらは北壁の玄武で、亀に蛇が絡まっています。
この写真は×5倍ですが、見ていると拡大率がどんどん大きくなります。
今回、これの実物が見学できました。


そうこうしているうちに、見学の時間が来ました。
見学施設は同館の1階にあります。
1階はキトラ古墳壁画保存管理施設となっていて、壁画保管室、出土品保管室、展示室などが配置されています。
見学者は展示室に入り、10分間限定で、壁画や出土品を見学できます。
実際の玄武の壁画がとても小さく、それなのに非常に細かく描かれていることに驚きました。
(もちろん撮影はNG)

今回もう一つのお楽しみは壁画の見学期間に合わせて開催されるプラネタリウム。
毎回テーマが変わり、今回はキトラ古墳の天井に描かれた「天文図」の説明。
中国の天文学や天の思想がわかりやすく紹介されました。
移動式のプラネタリウム、壁が段ボールでできていてびっくり。


私は天文も考古学も全く無知ですが、結構楽しめました。
今回は時間がなくてやりませんでしたが、勾玉や銅鏡造りの体験もできるそうです。

外に出るとキトラ古墳そのものを外から見学できます。雨でしたがなんとか写真をパチリ。
上の丸い部分が円墳の墳丘。

春になったら緑が綺麗でしょうね~
今はネコヤナギの新芽が雨でべちゃべちゃです・・・


見学を終え、次の場所に移動しました。
車から外を見ると、山に靄がかかっていました。


(つづく)

【撮影:2020年2月16日 奈良県明日香村】

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